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写真の中の君は何を見ている
- 出版社在庫情報
- 品切れ・重版未定
- 初版年月日
- 2020年3月1日
- 書店発売日
- 2020年3月9日
- 登録日
- 2020年1月29日
- 最終更新日
- 2023年4月2日
書評掲載情報
2020-04-11 |
毎日新聞
朝刊 評者: 菊池信義 |
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紹介
なぜ人は写真を撮るのか?ピースサインをする理由とは?良い写真とは何か……根源的なテーマに、エモーショナルな写真と、軽妙にして深遠な写真にまつわるエッセイで答える。
写真について、当たり前すぎて考えもしなかったこと、意識もしなかった「撮ること。残すこと」への愛が、作者の「写真の論」を通じて、ストンと心に染みこんでゆく。
目次
前書き
アルバムの中の君は何を見ている
カメラを覗くと行ける場所
アニカ
なぜ四角い
目の前にいる人
レンズの長さと臨場
アニメーション
ピースサイン
後ろ姿
はかなさに敏感
幼少期、親が死ぬことに気づく
佐世保
動物たち
不吉な予感
モノクロームの世界
良い写真とは何か
視点と場所
不在感
今はもういない人
フィルムとデジタル
子どもと老人
扮装と演技
カメラの音
カメラの大きさ
人形と写真
壁にかかった写真とめくる写真
これは誰かの夢か
不安定なもの
共犯者
真ん中にすっと立つ
僕に気づいた人
写真と動画の時制
写真の中の君は何を見ている
後書き
前書きなど
僕は東京に暮らし、広告や雑誌で写真を撮ることを生業としています。ここに書かれているのは、言われてみれば拍子抜けするような当たり前のことかもしれません。でもそこが重要なのです。我々現代人は存在のグラデーションの中に生きています。これはすべてが初めてではない世界とも言えます。本物のライオンを見る前に本やテレビでその姿を確認し、ライヴに行く前にYouTube で聴き、レストランで味わう前にリポーターが感想を述べてくれます。要するに何となく知っていることが多すぎるということです。写真も同じように我々の生活の中に溢れかえっていますが、当たり前すぎて気づかなくなった当たり前な理論を振りかざして見てみると、写真がもともと持っていた不可思議な魅力が再び浮き上がってくるのです。
版元から一言
NEUTRAL COLORS{NC}が送る、エモーショナルな写真エッセイ。作者の松尾修さんは、広告や雑誌で活躍するフォトグラファーです。同時に故郷、佐世保を写し続ける写真家でもあります。見過ごしてしまう、写真を撮ることの根源的な問いが本書には詰まっています。写真を見て、エッセイを読むと確実に寂しくなります。そして、やがてじんわりと温かくなります。あなたの気持ちに小さな灯がともるからです。言語は日本語と英語と中国語を併記しています。日本にいる大切な人を想って読んでください。そして世界中の友人に贈ってください。
上記内容は本書刊行時のものです。