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取引情報
音楽のような本がつくりたい
編集者は何に耳をすましているのか
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2021年12月20日
- 書店発売日
- 2022年1月20日
- 登録日
- 2021年8月20日
- 最終更新日
- 2024年11月6日
書評掲載情報
2022-04-01 | BRAIN 4月号 |
2022-03-01 |
dancyu
評者: 梨木香歩 |
2022-03-01 | MOSTLY CLASSIC(モーストリー・クラシック) 3月号 |
2022-03-01 | サウンド&レコーディング・マガジン 3月号 |
2022-01-27 | 読売新聞 夕刊 |
2022-01-22 |
朝日新聞
朝刊 評者: 鷲田清一(折々のことば:2270) |
2022-01-18 | 文化通信 |
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重版情報
2刷 | 出来予定日: 2022-02-10 |
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紹介
「音楽のような」本とは?
それは「コトバにならないハートを伝える」書物とでも云いましょうか…。
情報の伝達や蓄積には不向きな「紙の本」を介しての創り手/読み手の交歓
それをあらためて見つめ、問いかけるのが本書です。
好評重版『音楽が本になるとき』の端正でつつましやかなテイストを保ちつつ
今回のエッセイ集には、社会への眼差・哲学的な思索が染みわたり、
加えて「書物」愛や、「企画・編集」にかける情熱、そして「出版」への開けた視座
――そんなアクティブな語りがほとばしり出、読む者の胸に迫ります。
目次
序奏 上製本と文庫のどちらが偉い?
《ものをつくる ということ》
01 本棚と本棚のあいだ
02 農夫と一冊の本
03 日本語はカッコわるい?
04 名前の共同体
05 音楽は肯定する
間奏 Music matters.
《語られざる言葉に 耳をすます》
06 会議は長いほうがいい
07 音楽のリハビリテーション
08 好みと価値判断
09 作品の偶然と出会いの必然と
10 ベートーヴェンと「意志の音楽」
終奏 音楽は墓である
そして本は音楽となる―あとがきにかえて
前書きなど
「音楽“についての”本でなく、音楽“のような”本を」
会社を創業してから十四年が経ったいまも、そんな理想が実現できたかどうかはわからない。でも、その思いは年を経るごとに、いよいよ強くなっている。
本書は、音楽書籍をつくる編集者として、音楽について、本について、折々の関心事にことよせて綴った13篇の文章を集成したものである。
その意味で、2020年5月に出版した拙著『音楽が本になるとき』〔木立の文庫〕の続編ともいえるが、同書刊行の少し前から激しさをまし、1年数ヵ月が経ったいまなお出口の見えない状況の続く新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大が、とうぜんのことながら本書にも影を落としている。
コロナ禍はわたしたちの住む世界を一変させたが、もしかしたら、ずっと前から聞こえていた嵐の音が、誰かが窓を開けたことでいっきに激しくなり、意識に前景化されるように、耳をすましてさえいればもっと早く気づくことのできた変化だったかもしれない。
音楽やスポーツをコンピュータやテレビの画面越しに観ることが推奨される世の中で、本はどのように読まれているのだろうか。人との接触を極端に減らすことが要請される時代に、わたしたちは読者のどんな思いをあらみ汲みとりながら、本をつくっていけばいいのだろうか――。
…… ……
すべての書店がサイバースペースに置かれ、書店員がアルゴリズムで動くAIになり、本が完全にデジタル情報に置き換わってしまったとしても、いや、そんな時代が間近にせまっているいまだからこそ、たしかな体温をもつ読者の心に届き、かれらが自分自身の心の動きに耳をすますほどに、心が豊かな音楽に満たされる――そんな〈本〉をつくっていきたいという思いはいやますのかもしれない。
版元から一言
好評で増刷を重ねる前作『音楽が本になるとき』の
深くつつましやかなテイストを保ちつつ
今回の第2エッセイ集には
人・社会・世界を慈しむ眼差に満ちているのに加えて
「書物/書店」愛、「企画」にかける情熱、そして「パブリッシング」観……
――そんなアクティブな投げかけ胸に迫ります
上記内容は本書刊行時のものです。