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山上憶良
生きる意味を問い続けた歌人の表現思想
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2023年12月15日
- 書店発売日
- 2023年12月25日
- 登録日
- 2023年12月1日
- 最終更新日
- 2023年12月14日
紹介
異質な個性を和歌表現史の中に位置づける。
理念や思想を詠み込む歌いぶりが和歌史の中できわめて異例だった憶良。
その生涯をたどりつつ、和歌のみならず散文世界の意義についても読み解く。
いま、なぜ憶良を読むのか――生・老・病・死をめぐって、憶良が積み重ねた思索は、現代においても大きな意味をもつに違いない。
全作品を全訳読解!
目次
序 いま、なぜ憶良を読むのか
1 奈良時代前期の和歌の状況と大伴旅人
2 山上憶良の前半生―筑前守となるまで―
3 日本挽歌―旅人に贈られた亡妻挽歌―
4 嘉摩郡三部作―この世に生きることとは―
Ⅰ 惑へる情を反さしむる歌
Ⅱ 子らを思ふ歌
Ⅲ 世間の住まり難きを哀しびたる歌
5 鎮懐石の歌
6 大伴旅人の松浦郡巡行をめぐって
7 七夕歌十二首と秋の七草の歌
Ⅰ 七夕歌十二首
Ⅱ 秋の七草の歌
8 旅人との別離
9 大伴熊凝の歌―不慮の死を遂げた一青年への挽歌―
10 志賀の白水郎の歌―海難死した荒雄の悲劇―
11 貧窮問答歌―思想を抱え込む歌―
12 好去好来歌―遣唐使の無事を祈る―
13 沈痾自哀文―病の現実といかに向き合うか―
14 俗道悲嘆の詩―魂の悲痛な叫び―
15 老身重病経年辛苦、及児らを思ふ歌
16 辞世の歌―士たることの自負―
17 古日に恋ひたる歌―憶良の到達点―
あとがき
前書きなど
本書では、以下、憶良の作品を一つ一つ取り上げ、その作品世界を丹念に分析することで、憶良が選び取った方法を検証していく。和歌のみならず、憶良が新たに選び取った散文世界の意義についても詳しく論じていくつもりである。それによって、「和歌史に屹立(きつりつ)する孤峰」と評したことの所以(ゆえん)を明らかにしたいと思っている。
(「序 いま、なぜ憶良を読むのか」より)
上記内容は本書刊行時のものです。