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教師の悩みは、すべて小説に書いてある 波戸岡景太(著/文) - 小鳥遊書房
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鍬谷     ト・日・他     書店
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教師の悩みは、すべて小説に書いてある (キョウシノナヤミハスベテショウセツニカイテアル) 『坊っちゃん』から『告白』までの文学案内 (ボッチャンカラコクハクマデノブンガクアンナイ)

文芸
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発行:小鳥遊書房
四六判
224ページ
定価 1,900円+税
ISBN
978-4-909812-14-8   COPY
ISBN 13
9784909812148   COPY
ISBN 10h
4-909812-14-8   COPY
ISBN 10
4909812148   COPY
出版者記号
909812   COPY
Cコード
C0095  
0:一般 0:単行本 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2019年6月7日
書店発売日
登録日
2019年4月6日
最終更新日
2019年6月7日
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紹介

「授業を始めようとしても、生徒が私物をしまいません。
……正直、彼らが何を考えているのか分からないのですが、
いったいどうしたら良いのでしょう?」

その悩みの《答え》、あの小説に書いてあります。

『坊っちゃん』『銀の匙』『銀河鉄道の夜』
『二十四の瞳』『女生徒』『せんせい。』『市立第二中学校2年C組 10月19日月曜日』
『5年3組リョウタ組』そして『告白』……

教科書の定番教材から今世紀のベストセラーまで、
日本の近現代小説の教師像を「先生」の視点から読み直し、
現場の教師が日々直面している悩ましい状況の構造を図解・分析していく、
まったく新しい文学案内!

目次

はじめに

第1回 「先生」と呼びあうことに違和感をおぼえます
  先生と呼ばれるほどの……
  『坊っちゃん』からはじまる
  日本の小説にみる「先生の見本」

第2回 あだ名はどこまで許されますか
  『尋常小学読本』の猿之助
  教員間のあだ名──「坊っちゃん」の手紙から
  『二十四の瞳』の点呼
  村民たちの陰口
  調停者も代理人もいない「教室」
  ウェルテルとミズホ──湊かなえ『告白』の場合
  あだ名と結託
  あだ名の副作用

 コラム そのとき生徒は①「先生のあだ名」
   天麩羅先生ぞな、もし
   奥泉光『夏目漱石、読んじゃえば?』
   あだ名という「いい換え」──群ようこ『都立桃耳高校』の場合

第3回 生徒対応が苦手です
  授業開始時の声がけをどうするか
  教師が「キレる」タイミング
  極限状態の生徒対応──林京子「空罐」の場合
  書道教師のパフォーマンスは、ほんとうに少女を救ったか?
  きぬ子の背中
  授業空間に「なじむ」のを待つ

第4回 おもしろい授業なんてできません
  おもしろさという他者評価
  みんなの喜ぶ「修身」の授業──中勘助『銀の匙』の場合
  旧制灘中学校の名物授業
  「ふつうの授業」の作り方──宮沢賢治『銀河鉄道の夜』の場合
  悲観的な先生はお好きですか──高橋源一郎『銀河鉄道の彼方へ』
  宮沢賢治が「先生」だった頃
  悲劇であれ喜劇であれ

 コラム そのとき生徒は②「本当はつまらない修身」
   或る農学生の憤り
   教育勅語と修身
   与謝野晶子のラディカルさ

第5回 「先生らしさ」に憧れてしまいます
  ロックンロールを語る先生──重松清『せんせい。』
  「先生」から遠く離れて
  「先生らしさ」は何歳からか
  「先生らしさ」を必要としているのは大人だけ

第6回 嫌われることも仕事のうちですか?
  太宰治『女生徒』の心の揺れ
  有明淑の日記
  アイドルとファンのように──辻村深月「パッとしない子」
  美穂の自意識を追う
  教師のプライベート
  パブリックとプライベートがうまく棲み分けられない学校

 コラム そのとき生徒は③「一対一という幻想」
   古川日出男の「ルート転校生」
   作家と教師の倫理観
   教育にとっての魔術

第7回 世代論が苦手です
  世代論は愚痴の闘争?──椰月美智子『市立第二中学校2年C組 10月19日月曜日』
  管理職にはなりたくない? ──石田衣良『5年3組リョウタ組』
  権威と権力──河合隼雄の説く「権威」と「権力」の違い
  型破りな教師の定石
  世代論は「権力者」であることの不安を裏返したもの

おわりに

付録・先生の見本

著者プロフィール

波戸岡景太  (ハトオカケイタ)  (著/文

1977年生まれ。千葉大学卒、慶應義塾大学大学院後期博士課程修了。博士(文学)。現在、明治大学教授。研究領域は、日米の現代小説と表象文化。主著に『映画原作派のためのアダプテーション入門――フィッツジェラルドからピンチョンまで』(彩流社)、『ラノベのなかの現代日本――ポップ/ぼっち/ノスタルジア』(講談社現代新書)、『ピンチョンの動物園』(水声社)、『オープンスペース・アメリカ――荒野から始まる環境表象文化論』(左右社)など。翻訳に、スーザン・ソンタグ『ラディカルな意志のスタイルズ[完全版]』(管啓次郎との共訳、河出書房新社)がある。

上記内容は本書刊行時のものです。