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扇状地の都 藤岡換太郎(著) - 小さ子社
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鍬谷     ト・日・他     書店
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扇状地の都 (センジョウチノミヤコ) 京都をつくった山・川・土 (キョウトヲツクッタヤマカワツチ)

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発行:小さ子社
四六判
208ページ
並製
定価 2,200 円+税   2,420 円(税込)
ISBN
978-4-909782-24-3   COPY
ISBN 13
9784909782243   COPY
ISBN 10h
4-909782-24-9   COPY
ISBN 10
4909782249   COPY
出版者記号
909782   COPY
Cコード
C1021  
1:教養 0:単行本 21:日本歴史
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2024年10月25日
書店発売日
登録日
2024年1月26日
最終更新日
2025年3月14日
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紹介

数億年前からの地質の成り立ち、自然災害、資源など、
地球科学で読み解く京都。
「なぜ京都は都になったのか」
「なぜ1000年もの間都だったのか」
それらの謎に、世界の地質を知り尽くした地球科学者2人が挑む。
東京・大阪など三角州上の大都市集中にも警鐘を鳴らす。
オールカラー・図版多数。

■目次■
第1章 地球科学から見た平安京の系譜
都とは/近畿の自然とその系譜/京都の自然(山紫水明)

第2章 災害が京都にもたらしたもの
京都を襲った地震/京都を襲った地震以外の災害災害の恵み

第3章 京都の文化を支えた資源
資源と技術/水資源/森林資源/生物資源/陶土資源/岩石・土砂資源/先端産業都市 京都

第4章 対談 地球科学から見た京都
全体を見る学問/議論の重要性/古代人の情報網/奈良から京都へ/扇状地と三角州/都が1000年動かなかったわけ/地球科学的視点のすすめ

終 章 京都と東京の比較―扇状地か三角州か―
火山と土壌/河川と平野・盆地/フォッサマグナ/街づくりへの影響/扇状地か三角州か/三角州の逆転繁栄/地球科学的な観点から見た1000年の都・京都

コラム
平安京の危機/古奈良湖はあったのか/琵琶湖の北進/近畿三角地帯と都城の形成/近畿の鉱山/『方丈記』を読む/京都のハザードマップから見えてくるもの

目次

第1章 地球科学から見た平安京の系譜
・1-1 都とは
 都の機能/文化情報の発信基地としての京都/都(都城)の成立条件/天然物が「資源」になるまで/資源と技術/都のかたち/度重なる遷都/多くの地球科学的条件のそろった平安京
 【コラム1】平安京の危機
・1-2 近畿の自然とその系譜
 日本列島の中の近畿の地勢/近畿の地形/近畿の地質の変遷/舞鶴帯/丹波帯/花崗岩マグマの貫入と熱変成(比叡山と大文字山)/東アジア東縁部の分離と日本海の拡大/地塁・地溝構造の形成/大阪層群の生成/盆地や平野、扇状地の形成/奈良県の地質概略/大阪府の地質概略/滋賀県の地質概略
 【コラム2】古奈良湖はあったのか
 【コラム3】琵琶湖の北進
・1-3 京都の自然(山紫水明)
 京都の四方/京都の山/京都の川/京都の池や湖/京都の海/街道/自然の産物/遷都と1000年の都
 【コラム4】近畿三角地帯と都城の形成
 【コラム5】近畿の鉱山

第2章 災害が京都にもたらしたもの
・2-1 京都を襲った地震
 さまざまな災害に見舞われてきた京都/能登半島地震/地震の種類とメカニズム/地震と断層/京都周辺を襲った地震 平安時代まで/京都周辺を襲った地震 鎌倉時代以降/京都の地震被害
・2-2 京都を襲った地震以外の災害
 火山被害/台風・大風被害/洪水や地滑り/火災
 【コラム6】『方丈記』を読む
・2-3 災害の恵み
 被災後にもたらされる恵み/都が動かなかった理由

第3章 京都の文化を支えた資源
・3-1 資源と技術
・3-2 水資源
 広大な集水域/風化岩の役割/巨椋池の拡大/名水を生む理由
・3-3 森林資源
 三山の豊富な森林資源/資源保全の工夫/適材適所に利用
・3-4 生物資源
 淡水魚の宝庫/さまざまな京野菜/マツタケ生育に適した土壌/タケノコと大阪層群
 【コラム7】京都のハザードマップから見えてくるもの
・3-5 陶土資源
 陶土に適した淡水性粘土/さまざまな色を持つ丹波帯の風化産物
・3-6 岩石・土砂資源
 自然を凝縮した日本庭園/自然の巨石 加茂七石/替えのきかない白さ 白川石・白川砂/奇跡の石 鳴滝石/顔料に使われた鉱石
・3-7 先端産業都市 京都

第4章 対談 地球科学から見た京都
 全体を見る学問/議論の重要性/古代人の情報網/奈良から京都へ/扇状地と三角州/都が1000年動かなかったわけ/地球科学的視点のすすめ

終 章 京都と東京の比較―扇状地か三角州か―
 火山と土壌/河川と平野・盆地/フォッサマグナ/街づくりへの影響/扇状地か三角州か/三角州の逆転繁栄/地球科学的な観点から見た1000年の都・京都

前書きなど

奈良・京都と大坂・江戸の本質的な違いは立地の違いであったのです。なぜならば京都・奈良が立地する扇状地と大坂・江戸が立地する三角州では、資源(水、森林、鉱物・岩石など)の存在状況と地盤の性質が大きく違っていて、それが文化のあり方に大きく影響しているからです。(中略)
京都が扇状地の特性を生かして1000年もの間都であり続けられたのは偶然ではなさそうです。
(終章「京都と東京の比較―扇状地か三角州か」より)

著者プロフィール

藤岡換太郎  (フジオカ カンタロウ)  (

1946年京都市生まれ。
東京大学理学系大学院修士課程修了。東京大学理学系大学院博士課程中退。理学博士。東京大学海洋研究所助手、海洋科学技術センター研究主幹。GODI研究部長、海洋研究開発機構上席研究員をへて、2012年退職。現在静岡大学客員教授。
著書に『フォッサマグナ』『三つの石で地球がわかる』いずれも講談社ブルーバックス、『深海底の地球科学』朝倉書店など多数。

原田憲一  (ハラダ ケンイチ)  (

1946年山梨県生まれ。
京都大学大学院博士課程修了(理学博士号取得)。独キール大学研究員、米国ワシントン州立大学客員講師を経て山形大学理学部助教授。同教授を経て京都造形芸術大学(現京都芸術大学)教授。至誠館大学学長。2017年退職後、(株)シードバンク顧問。前比較文明学会会長。
著書に『地球について』国際書院、『地質学者が文化地質学的に考える人間に必要な三つのつながり』ヴィッセン出版、『地球時代の文明学』(共著)京都通信社など多数。

上記内容は本書刊行時のものです。