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西鶴『誹諧独吟一日千句』研究と註解
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2023年2月28日
- 書店発売日
- 2023年2月28日
- 登録日
- 2023年1月25日
- 最終更新日
- 2023年2月28日
紹介
西鶴の俳諧はあたかも絵画における習作デッサンのように、小説の場面に転化しうるような無数のコンテクストがイメージされる――。
延宝三年、中世以前にはない量とスピードという江戸時代の商品流通に伴った、新しい価値観のなか生まれた『誹諧独吟一日千句(はいかいどくぎんいちにちせんく)』。その時代と、発想の世界を研究と註解で縦横無尽に読み解き、解き明かす。
底本は野間光辰校注『定本西鶴全集』十巻(中央公論社、1954年)を用い、『天理図書館善本叢書39 談林俳諧集』(八木書店、1978年)所収の影印を参照。【句意】【注】【付合】【鑑賞】で丁寧に読み解く。
【コンテクストの複綜が、西鶴の俳諧と浮世草子とに共通すると先に述べたが、西鶴の想像力は前句から喚起される一場面にまず集中し、そこから詞をつむぎだす句作が始まる。あたかも絵画における習作デッサンのように、小説の場面に転化しうるような無数のコンテクストがイメージされる点に、西鶴の俳諧の特徴があった。】……「研究編」より
目次
序
研究編
1 文化的背景
2 西鶴の俳書出版
3 『誹諧独吟一日千句』の創意
4 『誹諧独吟一日千句』の「無心所着」
5 『誹諧独吟一日千句』の付合
6 『誹諧独吟一日千句』の小説的俳諧――『冬の日』からの照射――
註解編
凡例
西鶴『誹諧独吟一日千句』序註解
西鶴『誹諧独吟一日千句』第一註解
西鶴『誹諧独吟一日千句』第二註解
西鶴『誹諧独吟一日千句』第三註解
西鶴『誹諧独吟一日千句』第四註解
西鶴『誹諧独吟一日千句』第五註解
参考文献
索引
句
人名
書名
事項・語彙
前書きなど
【凡例】
校訂…注解にあたっては、以下の方針によった。
一、底本には野間光辰校注『定本西鶴全集』十巻(中央公論社 一九五四)を用い、『天理図書館善本叢書39 談林俳諧集』(八木書店 一九七八)所収の影印を参照した。
一、漢字は常用字体を原則にしたが、一部には異体字や旧字を用いた。
一、仮名の濁点は適宜補ったが、別な解釈が可能と思われる箇所には【注】に原文の表記を記した。
一、季のあとの( )には季語、漢数字で句数を記した。「恋」については、漢数字でその句数を記した。「月」「花」の定座については、その句に「月」「花」が詠みこまれない場合には、( )でくくった。
一、〈頭注〉は、野間光辰校注『定本西鶴全集』十巻の頭注をさす。
一、【付合】の付け物はおおむね『類舩集』に拠った。( )でくくったのは、直接句には出ないが、『類舩集』に載る、その句に関連した詞である。
一、句の順を示す略号は、以下の通りである。
(初表)「初折」の表 (初裏)「初折」の裏
(二表)「二の折」の表 (二裏)「二の折」の裏
(三表)「三の折」の表 (三裏)「三の折」の裏
(名表)「名残の折」の表 (名裏)「名残の折」の裏
上記内容は本書刊行時のものです。