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幕末大江戸のおまわりさん 西脇 康(著) - 文学通信
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幕末大江戸のおまわりさん (バクマツオオエドノオマワリサン)

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発行:文学通信
新書判
240ページ
価格 1,500円+税
ISBN
978-4-909658-65-4   COPY
ISBN 13
9784909658654   COPY
ISBN 10h
4-909658-65-3   COPY
ISBN 10
4909658653   COPY
出版者記号
909658   COPY
Cコード
C0221  
0:一般 2:新書 21:日本歴史
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2021年10月31日
書店発売日
登録日
2021年10月12日
最終更新日
2023年12月15日
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書評掲載情報

2021-11-20 朝日新聞  朝刊
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紹介

「おまわりさん」の名称の起源は、幕末に江戸市中を巡回警備した新徴組にあるといわれる。
その「大江戸のおまわりさん」こと「新徴組」を真正面から対象にした解説書です。

「恐ろしき者といふなる新徴組」(幸田露伴『風流仏』)と江戸市民が恐怖におののいた新徴組とはどのような存在だったのか。幕府が文久2年(1862)に募集した「浪士組」に集まった志士たちは、幕府の命令に従って江戸に帰還し、治安維持に従事する大多数の新徴組と、そのまま京都に残留して幕府の側にたち京都の治安維持に従事する少数の新選組に分かれたが、本書の前半では新選組にも関係する史料逸話が多く登場する。新選組ファンも必読の書。

【それにつけても、「尽忠報国」の志から浪士組に参加し、それを経て新徴組へ残留した志士たちの「本懐」は、はたして遂げられたのであろうか。彼らは庶民身分かそれに近い出自であったが、知識欲のあるインテリや、武術に秀でる剣客であったりして、熱意だけは人一倍であった。その過程こそ、たしかに劇的な展開をみせたが...。激動の幕末・維新期という時代に翻弄された彼らの人生の前半生を、史料の端々から読み取っていただければ幸いである。】

目次

はじめに―「おまわりさん」の起源へ
史料の出典について

第一章 浪士組、江戸に結集

第一節 寺田屋事件から浪士組集結へ
幕府、「大赦」へ傾斜する/清河八郎の赦免/幕閣、浪士対策を決断/北関東への徴募活動/浪士組の編成/根岸友山のグループ/江戸試衛館・近藤勇のグループ

第二節 組に集う人々、離れる人々
浪士組の上洛と分裂/浪士組、甲州で追加募集/早川文太郎(暮地義信)の武者修行と浪士組参加/早川の浪士組参加/帰府浪士組の宿営先

第三節 暴走と解体
浪士屋敷の変遷/浪士組の強談/浪士組の悪い噂/幕府、浪士組を解体/攘夷決行直前、清河八郎暗殺/清河八郎の風聞/八郎暗殺の風説/三笠町御用屋敷の抱囲陣/浪士組組士の捕縛・壊滅

第二章 新徴組の誕生

第一節 浪士組の再編
壬生浪士組/根岸友山グループ/芹沢鴨グループ/八月十八日の政変/思想的に特化した新選組/新徴組の誕生 幕臣から庄内藩士へ

第二節 警護・消防・武士化
英国と戦端を開けば、陣地は芝新銭座の江川調練場/和宮の叱咤 炎上する西之丸の防火出動/格式は小普請方伊賀者次席

第三節 組士の逸脱と仇討
新徴組への張訴/逸脱する組士/小頭は甲州侠客/仇討ちの真相/祐天の生い立ち/親分として売り出す/検死と遺恨/大名預/庄内藩士二・三男、新徴組へ編入/黐木坂の組屋敷へ引越

第四節 幕府御抱えから庄内藩への委任
新徴組、庄内藩へ委任/肴屋も兼業していた組士/捕えてみたら飯野藩士/綱紀粛正と新徴法令/元治元年(一八六四)のできごと/熊本藩邸を強請る組士/組士すべてが庄内藩士に/組士の待遇と出自

第三章 御府内江戸の治安維持

第一節 治安維持への準備
新徴組の陣容と幕府の庄内藩動員/庄内藩の新徴組綱紀粛正/市中廻り方/昼夜廻りの任命

第二節 新徴組事件簿
元新徴組の強盗/旗本を斬り捨て、組士も詰腹/講武所剣術教授方桃井春蔵との問答/慶応二年(一八六六)のできごと/諸色高直につき貧民屯集一件/組士の遭難・刃傷事件/増える新徴組への出動要請/千住宿大黒屋にて御廻り方侍四人召し捕え一件/向島土手下隅田村にて人殺し一件

第三節 組士 千葉弥一郎が記録した新徴組
新徴組の組織と御府内巡邏/江戸市中廻り方 江戸の「お廻り」/廻りの活躍、猿若町酒屋強盗一件/幕府歩兵組との事件/板橋関門守衛の西端藩からの難題/表二番町旗本徳永帯刀屋敷の白昼強盗一件/旧幕府歩兵の吉原遊郭乱入事件


第四章 戊辰戦争と戦後の組士たち

第一節 戊辰戦争へ
庄内藩から見た薩摩藩邸焼き討ち事件/江戸から庄内への退去/庄内戦争と新徴組/分部宗右衛門、代官に抜擢/庄内藩の降伏 新徴町の組屋敷

第二節 組士たちの転身
松ケ岡開墾事業への従事・脱走・離脱/平組士たちの実像/千葉弥一郎―小説家からも重宝された幕末史の語り部/石坂周造―「石油王」となった組士/馬場兵助―郷里に家族で帰農して原野を開墾/旧新徴士会と清河八郎顕彰運動/三宅島流罪となった組士石原富蔵

おわりに

史料による新徴組年表/参考書目/甲斐・伊豆両国 浪士組・新徴組参加者の出自一覧表
索引

著者プロフィール

西脇 康  (ニシワキ ヤスシ)  (

1956年、岐阜県養老町生まれ。
東京大学史料編纂所所員(学術専門職員)。東京国立博物館客員研究員・国際学士院連合日本古貨幣総覧プロジェクト諮問委員会委員・日野市立新選組のふるさと歴史館運営審議会委員・日本計量史学会理事(副会長)など。元早稲田大学・東京農業大学講師。県立岐阜高校・早稲田大学第一文学部卒、同大学大学院博士課程後期満期退学。専攻は日本近世史・貨幣史、計測・分析科学、古金銀貨鑑定。
著書に『旗本三嶋政養日記』『絵解き金座銀座絵巻』『佐渡小判・切銀の研究』『甲州金の研究』『新選組・八王子千人同心関係史料集』『新徴組の真実にせまる』『大判座・金座の研究』など多数。映画時代考証に「必死剣鳥刺し」(平山秀幸監督)、「桜田門外ノ変」(佐藤純彌監督)等。

日本史史料研究会  (ニホンシシリョウケンキュウカイ)  (監修

2007年、歴史史料を調査・研究し、その成果を公開する目的で設立。主な事業としては、①定期的な研究会の開催、②専門書籍の刊行、③史料集の刊行を行っている。最近では、一般の方々を対象に歴史講座を開講し、同時に最新の成果を伝えるべく、一般書の刊行も行なっている。会事務所は、東京都練馬区石神井5-4-16 日本史史料研究会石神井公園研究センター。主な一般向けの編著に『信長研究の最前線』(朝日文庫)、『戦国僧侶列伝』(星海社新書)、監修に『戦国時代の天皇と公家衆たち』、『六波羅探題研究の軌跡 研究史ハンドブック』(文学通信)、「南朝研究の最前線(朝日文庫)、『日本史を学ぶための古文書・古記録訓読法』(吉川弘文館)、『戦国期足利将軍の最前線』(山川出版社)、『関ヶ原大乱、本当の勝者』(朝日新書)、『伝奏と呼ばれた人々』、『家司と呼ばれた人々』(ミネルヴァ書房)など。
http://www13.plala.or.jp/t-ikoma/index.html

上記内容は本書刊行時のものです。