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楽園をめぐる闘い ナオミ・クライン(著/文) - 堀之内出版
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楽園をめぐる闘い 災害資本主義者に立ち向かうプエルトリコ

発行:堀之内出版
B6変型判
144ページ
並製
価格 1,600円+税
ISBN
978-4-909237-39-2
Cコード
C0036
一般 単行本 社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2019年4月25日
書店発売日
登録日
2018年12月17日
最終更新日
2019年5月13日
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書評掲載情報

2019-06-09 信濃毎日新聞
2019-05-30 桐生タイムス
評者: 唐澤龍彦

紹介

「これはプエルトリコで今まさに繰り広げられている典型的な「ショック・ドクトリン」をめぐる時宜を得た迫真の報道である。ナオミ・クラインは、プエルトリコの金融のメルトダウン、ハリケーンによる荒廃、そしてワシントンによってアメリカ合衆国の最も重要な植民地に押しつけられた、部外者で構成される管理委員会が引き起こした新自由主義的な民営化とウォール街の欲望に対する、プエルトリコの人びとの目覚しい草の根の抵抗を記録する」。──フアン・ゴンザレス、デモクラシー・ナウ!共同代表、『帝国の収穫──米国のラティーノの歴史』の著者

「この著作において「ショック」なのは、プエルトリコの人びと(プエブロ・ボリクア)〔スペイン入植以前の先住民のことを指す言葉で、プエルトリコのプライドを強調する際に用いられる〕の強靭な精神である。彼ら彼女らが象徴し、意味し、つくりだすのは、可能性なのである。このことは読者に計り知れない希望を与えるのだ」。──シュリー・モラガ、カリフォルニア大学サンタバーバラ校英文学教授、チカーノ先住民思想・芸術実践を研究するラス・マエストラス・センター所属

「ナオミ・クラインは、ハリケーン・マリアの前にも後にも、プエルトリコがショックに次ぐショックのなかで、なにに直面してきたのかということを、そして自分たちの共同体の力強さによってプエルトリコの未来を信じ、築こうとする人びとの声を、簡潔にあきらかにする」。
──アナ・イルマ・リベラ・ラッセン、フェミニスト、人権活動家、元プエルトリコ弁護士会会長

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ハリケーン・マリアの瓦礫のなかで、プエルトリコ人と超富裕層の「プエルトピア人」たちは、その島をどのようにつくりかえるかをめぐる激しい闘いを争っている。ベストセラー作家でアクティヴィストのナオミ・クラインは、この活力溢れる驚くべき調査によって、ショック政治と災害資本主義の諸勢力がどのようにして「公正な復興」を目指す国民の急進的で強靭なヴィジョンを掘り崩そうとしているのかを暴露する。

「わたしたちは、わたしたちの生をめぐる闘いの最中にいるのです。ハリケーン・イルマとマリアはプエルトリコでわたしたちが直面する植民地主義とそこから生じた不平等をあきらかにし、過酷な人道的危機を引き起こしています。今わたしたちは平等性と持続可能性へと通じる道を、投資家によってではなく、共同体によって導かれる道を見つけなければならないのです。そしてこの本が注意深く偏見のない報告によって説明するように、わたしたちの共同体の活動家たちによる努力だけが、最も重要な問い、すなわちわたしたちはどのようなかたちの社会を目指したいのか、プエルトリコは誰のためにあるのか、といった問いに答えることができるのです」。──カルメン・ユリン・クルーズ、サンフアン市長

「ほかの多くの同世代人と同じように、わたしは九〇年代後半からナオミ・クラインの読者であり、彼女の徹底した報道と思慮深い分析から常になにかを学んできました。投機と搾取、そして気候変動による危機に直面しながら、この本はわたしたちに、民主主義、正義、そして人間の生そのものをめぐるプエルトリコの闘いを、わたしたち自身の闘いなのだと認識することを求めるのです」。──アダ・クラウ、バルセロナ市長

目次

PAReS による序文  

太陽光のオアシス  
プエルトピア人の侵略  
外からの実験に悩まされ続ける島々  
「魔法の地へようこそ」
ショックの後のショックの後のショック・ドクトリン  
悲観、苛立ち、絶望、そして立ち退き  
主権の集まる島々  
時間との競争  

謝辞  

インターセプトについて  

訳者解説

前書きなど

わたしたちの目的は、災害資本主義がまさにプエルトリコに適用されようとしている様子に光を当て、そうした政策に対して公平で環境にやさしい代替案を後押しし、そして共通の利益のための公教育への計画を強化することだった。わたしたちはまた自分たちの国の福祉を、とくにわたしたちのなかで最も打たれ弱い住人たちの福祉をないがしろにするようなすでに広く拒絶された新自由主義政策を、ハリケーン・マリアを利用して推し進めることを非難することをねらいとした。こうした政策は、水道や電気、住宅といった基本的な権利へのアクセスを制限し、わたしたちの環境、健康、民主主義のみならず、生活の質や経済的安定性をも破壊するだろう。そしてそのあいだずっと、勢いを増しながら、富はすでに富めるものたちのもとへと移っていくのだ。

版元から一言

2018年6月に刊行されたハリケーン・マリア襲来後のプエルトリコに関する省察"The Battle for Paradise"。その邦訳を刊行いたします。
訳者は今後の活躍が期待される研究者・星野真志さんです。
世界で、日本で、災害資本主義に立ち向かう希望はここにあります。

装丁:川名潤

著者プロフィール

ナオミ・クライン  (ナオミ クライン)  (著/文

1970年、カナダ生まれのジャーナリスト、作家、活動家。デビュー作『ブランドなんか、いらない』は、企業中心のグローバリゼーションへの抵抗運動のマニフェストとして世界的ベストセラーになった。アメリカのイラク戦争後の「復興」に群がる企業の行動に注目したことがきっかけとなった大著『ショック・ドクトリン――惨事便乗型資本主義の正体を暴く』は、日本でも多くの読者に受け入れられた。『これがすべてを変える――資本主義 vs。気候変動』は、「『沈黙の春』以来、地球環境に関してこれほど重要で議論を呼ぶ本は存在しなかった」と絶賛された。2016年、シドニー平和賞受賞。2017年に調査報道を手がける米ネット・メディア「インターセプト」に上級特派員として参加、他に『ガーディアン』『ネーション』などさまざまな媒体で記事を執筆している。

星野 真志  (ホシノ マサシ)  (翻訳

1988年群馬県太田市生まれ。一橋大学社会学部、同大学大学院言語社会研究科修士課程を経て、マンチェスター大学英米学科で博士号を取得。共訳に『革命の芸術家──C・L・R・ジェームズの肖像』(こぶし書房、2014年)。研究対象は1930~40年代英国の文化と政治、とくにジョージ・オーウェル、ドキュメンタリー運動、英国のシュルレアリスムなど。2019年1月、論文 ‘Humphrey Jennings’s "Film Fables": Democracy and Image in "The Silent Village" ’で英国モダニズム学会(British Association for Modernist Studies)新人論文賞(BAMS Essay Prize)を受賞。

追記

【イベント】
2019/04/28 イベント「わたしたちの「楽園」にむけて――いま気候変動と資本主義社会を考えるということ」@代官山 蔦屋書店 斎藤幸平×星野真志

上記内容は本書刊行時のものです。