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彼岸の図書館
ぼくたちの「移住」のかたち
- 初版年月日
- 2019年10月7日
- 書店発売日
- 2019年10月3日
- 登録日
- 2019年8月27日
- 最終更新日
- 2019年8月27日
書評掲載情報
2022-06-25 |
朝日新聞
朝刊 評者: 磯野真穂(文化人類学者) |
2019-12-21 | 日本経済新聞 朝刊 |
2019-11-30 |
朝日新聞
朝刊 評者: 宇野重規(東京大学教授・政治思想史) |
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紹介
古代地中海研究者の夫・真兵と、大学図書館司書の妻・海青子。夫婦そろって体調を崩した4年前、都会から逃げるようにして向かったのは、人口わずか1700人の奈良県東吉野村。
大和の山々の奥深く、川の向こうの杉林の先にある小さな古民家に移り住んだ2人は、居間に自らの蔵書を開架する「人文系私設図書館ルチャ・リブロ」を開設します。訪れるさまざまな人たちとの対話を重ねるうち、「ルチャ・リブロ」は単なる私設図書館を超え、山村における人文知の拠点へと発展していきます。
本書は、青木夫妻が移住を決意してから「ルチャ・リブロ」を立ち上げ、「土着人類学研究会」を開催しながら、現代社会の価値観に縛られない「異界」としての知の拠点を構築していくまでの「社会実験」の様子を、内田樹氏や光嶋裕介氏などとの12の対話とエッセイで綴る、これまでにない「闘う移住本」です。
人文知の拠点は「地面に近いところ」に構築されるべきというシンペイ君の直感にぼくからも一票――内田 樹
【対談者】内田樹(思想家・武道家)/光嶋裕介(建築家)/神吉直人(経営学者)/坂本大祐(デザイナー)/東千茅(耕さない農耕民)/太田明日香(ライター)/野村俊介(茶園経営)/小松原駿(蔵人)/鈴木塁(ウェブ制作)
目次
はじめに
1 命からがらの移住
移住前夜1 単身、凱風館へ乗り込んだ青木の相談 内田樹×青木真兵
移住前夜2 青木、完全移住を決意。 内田樹×青木真兵
理想の大家さんと出会う 青木真兵
あわいの空間 青木海青子
ぼくらの移住道 鈴木塁×青木真兵
限界集落と自己責任 青木海青子×青木真兵
「ちょうどいい」を基準に 青木真兵
命からがら 青木海青子
2 籠ること、開くこと
「マイ凱風館」をもつ 光嶋裕介×青木真兵
職業・奪衣婆 青木海青子
とりあえず、十年先の地方 内田樹×青木真兵
できるのハードル 青木海青子
あいつ、給料出なくなっても図書館やってる 青木海青子
村で未来を語る 坂本大祐×青木真兵
「仕事」と「稼ぎ」の境界線 神吉直人×東千茅×青木真兵
優しさ問題 青木海青子
3 土着の時代へ
生命力を高める場 光嶋裕介×青木真兵
生命力が単位の社会へ 青木真兵
成長したり、しなかったりする有機体 青木海青子
あたらしい家族のかたち 太田明日香×青木真兵
近くてゆっくりを楽しむ 野村俊介×小松原駿×青木真兵
「大人」が多数を占める社会へ 青木真兵
これからの「プラットフォーム」をつくる 内田樹×青木真兵×青木海青子
地に足をつける――土着の時代を生きていく 青木真兵
おわりに
上記内容は本書刊行時のものです。