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悲しいけど、青空の日 ~親がこころの病気になった子どもたちへ~ シュリン・ホーマイヤー(文・絵) - サウザンブックス社
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悲しいけど、青空の日 ~親がこころの病気になった子どもたちへ~

A5判
136ページ
並製
価格 2,400円+税
ISBN
978-4-909125-20-0
Cコード
C8711
児童 絵本 心理(学)
出版社在庫情報
在庫あり
書店発売日
登録日
2020年4月2日
最終更新日
2020年6月4日
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紹介

うつ病のお母さんと暮らす9幸の女の子、
モナとの対話を通して、子どもらしさを取り戻す物語


本書『悲しいけど、青空の日』は、ドイツで2006年に 発行された児童専門書。このジャンルではまれなる1万部以上を販売しています。 3部構成の本で、前半は絵本になっています。
第1部は、うつ病のお母さんと暮らす9歳の女の子モナの物語、第2部も絵が多く、モナが自分の経験を話しながら精神疾患や相談先について、読者の子ども達にわかりやすく説明していきます。子ども達は、まるでモナと対話をしているように、自分のことを書き込めるページがいくつもあるのが魅力です。
そして第3部では、子ども達の周りにいる大人や専門家への提案が書かれています。
(日本語版では相談先や支援について、日本の現状に基づいた内容を紹介)

1部:うつ病のお母さんと暮らすモナの物語
去年お母さんは何かが変わりました。お母さんはとても沈みこみ、家事もできなくなりました。この「悲しい日」に9歳の女の子モナは怒りや悲しみの感情を抑えて多くの責任を負い、そして「青空の日」を心の底から待ち望んでいます。
ある日、モナは大切な友達、ぬぐいるみのマックスを土に埋めるかわりに、お母さんがよくなることを神様にお願いします。
その日から眠れなくなり。。。モナやお母さんは、そしてマックスはどうなるのか?


第2部:モナが基本的な質問を読者の子ども達に説明
「精神疾患って何?」「私のせいなの?」
「誰がママやパパを助けてくれるの?」 「私は誰と話したらいいの?」
「危機的な時の緊急対応」などの基本的な疑問について、
絵本の中で、モナが読者の子ども達にわかりやすく説明していきます。
日本語版では、日本の現状に合わせて相談先や支援について紹介しています。


第3部:困っている子ども達を助ける身近な人や専門家への提案
精神疾患をもつ親と暮らす子どもは、大きな負担と動揺を抱えやすいです。
そして両親や祖父母、先生などの身近な人は、子ども達にどのように接したらよいのか、
わからないことが多くあります。
しかし、子ども達は大人が思うよりも親の精神疾患をなんとなく感じ取り、わかってもいます。想像力がふくらみ、現実以上の恐怖や不安を感じることもあります。
そのため、その気持ちを うけとめ、どうしたらいいのか一緒に考えてくれる大人を必要としています。

・子どもに親の精神疾患について、そもそも話してもいい?
・年齢に応じて、どのように説明すればいい?
・大人でも分かりにくい言葉になってしまうのに、子どもにどう伝えればいい?

周囲の大人のサポートの仕方について丁寧に提案していきます。

目次

第1章:悲しいけど、青空の日
    うつ病のお母さんと暮らすモナの物語

第2章:モナからあなたへ ~子どもたちへのアドバイス
   「精神病って何?」「私のせいなの?」「誰がママやパパを助けてくれるの?」
   「私は誰と話したらいいの?」「危機的な時の緊急対応」など

第3章:親と身近な人たちへのアドバイス

前書きなど

“学校の先生や看護職、ワーカーにも読んでほしい一冊”
(親&子どものサポートを考える会 世話人代表 鈴鹿医療科学大学看護学部准教授 土田幸子)

“子どもの頃、こんな絵本に出会いたかった”
(まんが家 中村ユキ)

版元から一言

翻訳者 田野中恭子より

もしも家族の1人が精神を病んだら、本人や家族の生活は大きく変化します。

一緒にくらしているおばあちゃんやおじいちゃんが認知症になったら、
お父さんやお母さんがうつ病になったら。。。

自分や家族がこころの病気を患うと、そのことを人に話すのは躊躇されるかもしれません。
子どもは、その大人の様子から人に家の状況を話してはいけないと察します。
また、こころの病気について、わかるように説明を受けていない子どもも多くいます。
苦しい気持ちや困ったことを誰にも話さず、何もないかのようにふるまっている子どももいます。

2013年より、そうした子ども達の声を聴き、子ども達の経験や支援についてまとめてきました。
<子ども達の困りごとの例>
・親の病気についてわけもわからず、不安や混乱する気持ちの中で、その病状をみている
・日常の世話を十分うけず、衣食住に困る
・親の精神病のことを周囲の人に話せず、困りごとを抱えこむ
・周囲の無理解な言動に傷つき、家でも外でも安心できない、など

うつ病を含む精神障害者の数は390万人となり、日本人の30人に一人は精神を病んでいます。しかし、病のことは理解されにくく、その子どもの存在はほとんど知られていません。最近、少しずつメディアに取り上げられるようになってきましたが、こうした子どもに具体的に何をどうしたらよいのか、理解を深められる本はとても少ないです。

海外では、40年程前から多くの研究や支援が進められ、ドイツでは、このテーマに関して複数の本や映像教材、Webサイトが出ています。誰もが手軽にこれらの情報を手にいれることができ、学校の教材としても使われています。精神保健の専門職をはじめ多様な職種がコラボレーションして作り上げている情報は、わかりやすく、説得力があり、日本でもこのような内容がもっと広まらないかと思いました。

たまたま、私がドイツ語を学んでいたこともあり、ネットで取り寄せたドイツ語の本の一つがこの児童専門書『Sonnnige Traurigtage (悲しいけど、青空の日)』でした。主人公モナの描写は心にせまるものがあり、同じ立場の子ども達にやさしく語りかける内容は日本の子ども達の共感も得やすいと感じました。

子ども達は、親が病んでいても元気に過ごしてよいのです。
子ども達は、気持ちを受け止められ、子どもらしい欲求を訴えることが許されています。
そのためには、親や周囲の人の理解、環境づくりが必要です。
この本が、一人でも多くの精神を病む親がいる子ども、周囲の人の手に届きますように。

著者プロフィール

シュリン・ホーマイヤー  (シュリン・ホーマイヤー)  (文・絵

社会教育学を専攻し、精神疾患の親がいる家族や子どもを支援する団体に1990年代末から従事。カウンセリング、講演会、学習支援などを行う。精神疾患の親がいる家族、とりわけ小学生の子どもたち向けの本が不足していると感じ、本書の執筆を思い立つ。本書は児童向け専門書として異例の1万部をドイツ国内で販売している。

田野中 恭子  (タノナカ キョウコ)  (

佛教大学看護学科講師(保健師、看護師)。京都産業大学外国語学部ドイツ語学科卒業。ベネッセコーポレーションに勤務後、31歳で看護師、保健師になり、病院勤務。その後、大学教員になり本業に従事するかたわら精神障害者の家族に関する研究を行う。2010年より京都精神保健福祉推進家族会連合会の活動や「精神に『障害』のある親を持つ子どもの集い」に参加。
2013年よりドイツの当該テーマの研究、支援機関を訪問し、先進事例を国内に紹介。精神障害者の家族セミナーの開催や講演・研修活動、NPO法人ぷるすあるは製作の動画「親が精神障害 子どもはどうしてんの?」に参画。
著書・論文:「ケアの実践とは何か」「精神疾患の親をもつ子どもへの支援-ドイツの子ども支援と日本への応用に向けて」「精神疾患の親をもつ子どもの困難」他

上記内容は本書刊行時のものです。