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社会の変え方 泉 房穂(著/文) - ライツ社
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社会の変え方 (シャカイノカエカタ) 日本の政治をあきらめてしまっていたすべてのひとへ

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発行:ライツ社
四六判
縦188mm 横128mm 厚さ20mm
376ページ
定価 1,600円+税
ISBN
978-4-909044-39-6   COPY
ISBN 13
9784909044396   COPY
ISBN 10h
4-909044-39-6   COPY
ISBN 10
4909044396   COPY
出版者記号
909044   COPY
Cコード
C0031  
0:一般 0:単行本 31:政治-含む国防軍事
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2023年1月
書店発売日
登録日
2022年6月14日
最終更新日
2023年1月12日
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書評掲載情報

2023-05-20 毎日新聞  朝刊
評者: 藻谷浩介(日本総合研究所主席研究員)
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紹介

「医療費は18歳までタダ。保育料も2人目は完全無料。セコい要件は課さない。国がやらないので、仕方なく市でやっている」
国会での発言が話題の泉房穂・明石市長の本が、ついに予約開始です。

市長になったのは、障害を持った弟に対する冷たい社会への復讐だったーー。
就任までの経緯にはじまり、
明石市で実行した日本初の政策の数々、市民の生活とまちの経済にもたらした効果、
また「明石でできることは全国できる」を合言葉に、その実現に向けて実行した「お金と組織の大改革」の舞台裏まで。
さらには、あの暴言問題がもたらしたもの、コロナ禍での国との闘いから見えた自治体から国を変える可能性、
そして、日本の政治をあきらめてしまっていたわたしたちへ本質を突くメッセージ。

いま、もっともその動きを注視される政治家がまとめたのは、
「社会の変え方」そのものでした。

目次

【序章】 原点は、冷たい社会への「復讐」

貧困と差別 闘いの始まり/少数派を無視する社会/弟が小学校へ通うために誓約書に書かされた2つの条件/本人の幸せは本人が決めると知った/「返しなさい」という母の言葉に、本気で返そうと思った/2人分、稼ぐために東大へ /両親に言った。「うちの家だけよくなったら、それで終わりか?」/テレビ局時代に感じた限界/「人間のための政治は勝つ」恩師、石井紘基さんとの出会い/六法全書を初めて見たとき、赤ペン入れて直してやろうと思った/弁護士としてたどりついたのは、世の中の根本的な問題/正義のために刺された遺志を引き継ぎ、国会へ/党や選挙区に関係なく、ほかのみんなが見捨てても/支持母体は「政党」でも「業界団体」でもなく「市民」/あの日、明石市民は自分たちの未来を変えた

【1章】「子どものまち」から始まる好循環――なぜ人が集まり、経済も上向くのか?

全国初なんて、実は残念で恥ずかしいこと/40年前に書いた。「子どもに冷たい社会に、未来はない」/10年連続の人口増、全国の中核市で「人口増加率」第1位/学ぶ、働く、遊ぶはあきらめた/なぜ日本には、子ども施策がなかったのか?/「無料化」は、実は簡単・市長が変わり者だからできた?/「無駄の象徴」になりかけた再開発を「まちづくりの象徴」に変えた/「本のまち」が人を育む/厳しかったまちの空気が変わり始めた/おむつの無料配布で孤立防止/やさしいまちは、行政だけではつくれない/最大のポイントは「所得制限なし」/見るべきは、親でなく子ども自身/目先の話ではなく、未来のための話をしている/人口増のマイナス面/スタートは「経済」ではなく「人」
【2章】「お金の不安」と「もしもの不安」に向き合う――まちのみんなで「寄り添う」支援

「誰も取り残さず、あれも、これも/不条理を放置しない「離婚前後の子ども養育支援」/お金を渡すだけが仕事ではない「児童扶養手当の毎月支給」/人数の問題ではない「戸籍のない子どもの支援」/やってるフリで終わらせない「こども食堂を全小学校区で開催」/まちの迷惑ではなく、まちの誇り「児童相談所の設置と改革」/国のルールを守っていたら、市民が不幸になる。人がいなければ、育ててればいい/面倒は「社会がみて」あたりまえ

【3章】「お金」と「組織」の改革――明石でできたことは、全国でもできる

予算を2倍、人員を3倍に「金がない」「人が足りない」はウソ/「だれかに我慢を強いる」その発想が間違っていた/トップが腹をくくればいい/「決めたら終わり」の権限を使うか、使わないか/選挙のあり方は、当選後の政治のあり方を左右する/先に自腹でやれば、あとで国から返ってくる/無駄の削減はどうやったのか?/人事をどう変えたのか?/「適時」「適材」「適所」の組織をつくる/弁護士職員の採用/「水上バイク条例」をなぜいち早く制定できたのか?/「司法」と「福祉」をつなぐのが役所/どうやって人を集めたのか?/「汎用性」と「専門性」を組み合わせ、チームで機能する/「縦割り」と「申請主義」を乗り越える/「優秀な職員」とは?/トップがやるべき4つの仕事/果たすべき責務
【4章】誰かの困りごとをみんなのセーフティネットに変える

「子ども」にやさしいまちは「すべての人」にやさしいまち/生きづらさの原因は「本人」でなく「社会」の側にある/「犯罪被害者支援」は、「市民みんな」のセーフティネット/「おかえりなさい」と言えるまち/認知症になっても大丈夫なまち/実はみんな、少数派に属している/人は社会的意義だけでは動かない「障害者配慮条例」の背景/当事者とともに、まちの風景を変えていく「JRホームドア設置」/市民の連帯がまちの風景を変えていく「JRホームドア設置」/市民が議会を動かした「旧優生保護法被害者の支援条例」/「標準家庭」をなぜアップデートしないのか?/ありのままが、あたりまえのまち「ファミリーシップ制度」/意思決定のあり方を変える/市民満足度91・2%。でも気になるのは、8・8%の市民

【5章】コロナ禍で見えた自治体のあり方

緊急時にこそ迅速な対応を/困っている市民に手を差し伸べるのが行政の使命・役割/市民に近い行政がすみやかに動けば救える/市民から「預かった」お金に知恵と汗を付加して「戻す」/「バラマキ」ではなく「見守り」/調査してからでは、遅すぎる/15の春をあきらめない社会に・なぜ明石市は迅速に動けたのか?/国の役割、市区町村の役割

【6章】望ましい政治に変えるために私たちは何をすればいいのか?

あなたの声は、ちゃんと政治を変えている/まずは市区町村から変えていく/「誰がやっても同じ」はウソ/「ポスターの中から選ぶだけ」はもうやめましょう/「お上意識」を消し去る/「横並び意識」を変える/「前例主義」からの脱却/選挙はすでに変わりつつある/住むところを「施策」で選ぶ/変わらないのは、私たちの責任/権力は「市民のため」にある/まちづくりのバトンをつなぐ/政治をあきらめるな

【終章】いくつもの責任

いくつもの責任がある/暴言の責任/市民への責任/社会への責任/振り返り/市民への感謝

著者プロフィール

泉 房穂  (イズミ フサホ)  (著/文

1963年 明石市二見町生まれ
1982年 県立明石西高校を卒業
同年 東京大学文科二類入学
1987年 東京大学教育学部卒業
同年 NHKディレクター
1997年 弁護士
2003年 衆議院議員
2007年 社会福祉士
2011年 明石市長

「5つの無料化」に代表される子ども施策のほか、高齢者、障害者福祉などに力を入れて取り組み、市の人口、出生数、税収、基金、地域経済などの好循環を実現。人口は10年連続増を達成。 柔道3段、手話検定2級、明石タコ検定初代達人。

上記内容は本書刊行時のものです。