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不親切教師はかく語りき 松尾 英明(著) - さくら社
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不親切教師はかく語りき (フシンセツキョウシワカクカタリキ) 主体性を伸ばすための47の対話 (シュタイセイヲノバスタメノヨンジュウナナノタイワ)

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発行:さくら社
A5判
縦210mm 横148mm 厚さ12mm
180ページ
並製
定価 2,000 円+税   2,200 円(税込)
ISBN
978-4-908983-77-1   COPY
ISBN 13
9784908983771   COPY
ISBN 10h
4-908983-77-1   COPY
ISBN 10
4908983771   COPY
出版者記号
908983   COPY
Cコード
C0037  
0:一般 0:単行本 37:教育
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2025年7月9日
書店発売日
登録日
2025年6月3日
最終更新日
2025年6月18日
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紹介

賛否両論。教育界を揺るがしたベストセラー 待望の〈対話編〉
よけいな親切をしないことこそが、子どもたちを主体的にし、自らの力を発揮できる環境をつくる真の親切であり、本当の愛情である――そう語った〔不親切教師〕に寄せられた疑問・質問・意見・批判。それらの問いに丁寧に答えつつ語る具体的で実践的な教育理念。

目次

第一章 無理解に気付く
❶ 親切教師は「熱心な無理解者」
❷ 「先生の話は聞くもの」か
❸ 「みんななかよく」できない前提がある
❹ 指導の成果ではなく発達の結果
❺ 教師は安全基地ではない
❻ 「おもらし」が多い理由
❼ 暴力や暴言の陰にある「助けて」の声
❽ マラソン大会という無理解
❾ 教師は「許さない」ができない
❿ 背の順は多様性の尊重と逆行

第二章 バランスをとる
❶ 「みんなでドッジボール」という人権感覚の鈍さ
❷ 礼儀は人間関係の潤滑油
❸ 「揃える」から「スタンダード」へ
❹ 服装規定というルール
❺ 「指導」と「支援」
❻ 「強制」と「選択」
❼ マスク着脱を「強制」できるか
❽ 「多様性を認める」とは
❾ ルール設定は適切な評価とセットで
❿ 「積極的不行動」と「消極的不行動」を見極める

第三章 「そこじゃない」
❶ 「きちんと」を求めすぎていないか
❷ 「夏休みのしおり」による管理
❸ 正解は「どちらか一方」か
❹ 「我慢」の美徳をはき違えない
❺ 親切が「不正行為」になるとき
❻ 「例年通り」は消化行事
❼ 体育がつくる「運動嫌い」
❽ 「栄養バランス」「三角食べ」より大切な食育

第四章 不親切教師的「切り返しの技術」習得のススメ
❶ 親切が学びの妨げになる
❷ 不親切が引き出す子どもの優しさ
❸ 「同じこと」の中でこそ育まれる個性
❹ 働き方改革に実効を
❺ 「難問」で挑戦意欲を引き出す
❻ 連絡帳は返事一文&すぐ電話
❼ 保護者の努力は全肯定
❽ 宿題を出す目的
❾ 失敗を歓迎しよう

第五章 心配を手放す
❶ 「教科書を終わらせる」は目的じゃない
❷ 枠の中での自由
❸ ドリルを丁寧に見るよりこまめな小テストで
❹ 学校で起きたことは学校で
❺ 説明はシンプルなほどよく伝わる
❻ 心配事はパス(手渡し)しよう
❼ 心配を取り除くための先回り
❽ 「全員に平等に」という思い込み
❾ 「全員に同じ成果を」という義務感
❿ 保護者からの要望対応に線引き

版元から一言

本書は、話題作「不親切教師のススメ」に寄せられた疑問や反響に答えるべく執筆されました。リアルな状況設定の中で「不親切教師」として望ましい行動の数々が描かれていますが、単なる事例集と違うのは、行動の背景であり常に頭においておきたい指摘が各章の見出しとなって章全体を貫いている点です。

例えば、第一章は「無理解に気付く」。見えていないことに気付き認める大切さを説きます。
「現代の子どもを理解する要素として、大人世代よりも「速い」ということが挙げられます。とにかく速い。(中略)そんな時代に育った子どもたちが、興味のない話を何十分間も延々黙って聞けるでしょうか。最近の子どもがだらしないとかいう問題ではなく、環境の変化による当然の結果と捉えられるでしょう。」「「先生の話は聞くのが当たり前」という前提を捨てましょう。(中略)現代の子どもたちのスピード感は、教師があれこれとこと細かな説明をすることに耐えられなくなっているのです。」

話を聞かない子どもがいても怒ったり落ち込んだりせず、目の前の子どもをありのままに受け止める。この適度な距離感は不親切教師だから持てるのでしょう。
そこではじめて子どもへのベストな対応を改めて考える余裕が生まれ、主体的に考える教師が育っていきます。

また、発達し成長していく子どもたちの力を信じ、必死に子どもを育てている保護者の努力を全肯定する姿勢が「不親切」を支える重要なポイントであるとも気づかされます。
学校教育がもっと良いものになっていく、そんな明るい予感に満ちた一冊です。

著者プロフィール

松尾 英明  (マツオ ヒデアキ)  (

千葉県公立小学校教諭。
「クラス会議」を中心とした自治的学級づくりを実践し、子どもたち自身が学級運営に主体的に関わる環境を育むことに力を注いでいる。千葉大学教育学部附属小学校特活部にてその手法を研究し、さらに教育心理学を専攻しながら、チーム担任制や教科担任制の在り方について千葉大学大学院教育学研究科で学びを深めた。
現場での豊富な実践経験をもとに、単行本や雑誌の執筆をはじめ、全国各地で教員や保護者を対象としたセミナー・研修会の講師として活動。著書『不親切教師のススメ』(さくら社・2022)では、学校教育の当たり前を問い直し、大きな反響を呼んだ。その主張は各種新聞やテレビメディアでも取り上げられ、広く議論を巻き起こした。近著に『学級経営がラクになる!聞き上手なクラスのつくり方』(学陽書房・2023)がある。
『プレジデントオンライン』『みんなの教育技術』『こどもまなびラボ』『AERA with Kids』などで執筆活動を展開。メルマガ『二十代で身に付けたい!教育観と仕事術』では「2014 まぐまぐ大賞」教育部門大賞を受賞し、2024 年まで部門連続受賞を果たす。
「教育を、志事にする」という哲学のもと、学級自治の可能性を広げる実践を積み重ねながら、子どもたちが主体的に学び、成長できる環境づくりに取り組んでいる。
日本学級経営学会所属。学級づくり修養会HOPE 主宰。

上記内容は本書刊行時のものです。