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教えられること 教えられないこと
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2021年3月3日
- 書店発売日
- 2021年2月22日
- 登録日
- 2021年2月2日
- 最終更新日
- 2021年2月22日
紹介
予測不可能な時代を救う教育論!
教育とはすなわち教えること――これまでの当たり前は通用しない時代、学び方がものすごいスピードで変わりつつ今、その認識を新たにすることが求められています。
「教えられること」「教えられないこと」の鮮明な対比を、教育社会学を専門とし青少年教育の実情を知る著者が、故事来歴や身近なエピソードを交えながら軽快に説く。教師はもとより、子育てに社会人教育に必読の一冊です。
目次
序 「長嶋的」と「野村的」
第一章 「教える」と「育てる」の違い――考えるためのキーワード
1 「教える」と「育てる」
2 「発問」と「質問」
3 「研修」と「研究」
4 「文書」と「口伝」
5 「手抜き」と「気を抜くな」
第二章 「教えられないこと」は何か――育てることの目標
1 「認知能力」から「非認知能力」へ
2 「想定内」から「想定外」へ
3 「能力」から「才能」へ
4 「論理」から「感性」へ
5 「知識」から「知恵」へ
6 「記録」から「記憶」へ
第三章 学び方の転換――自学・自習を身につけよう
1 「習う」から「慣れる」、そして「使いこなす」へ
2 「守」から「破」そして「離」へ
3 「状況学習」から「試行錯誤」へ
4 「コツコツ型」から「山張り型」へ
5 「ノートを写す」から「ノートを取る」へ
6 「卒業」から「修了」へ
第四章 「決断」する子ども――ボタンを押させよう
1 「判断力」から「決断力」へ
2 「討議」から「討論」へ
3 「頭を使う」から「足を使う」へ
4 「勉強」から「遊び」へ
5 「仕事」から「夢」へ
第五章 難しい「今」の教育――タイミングは教えられない
1 「話し方」と「間の取り方」
2 「魚群探知機」と「潮目を読む」
3 「貯蓄」と「投資」
4 「慣習」と「流行」
第六章 職人的なセンスを育てる――今こそ職人魂を受け継ごう
1 「技術」を磨いて「技能」を
2 「腕」を磨いて「ネタ」を
3 「校正の力」と「編集のセンス」
4 「伝える」と「広める」
5 「味の三要素」より「味覚」
第七章 教育実践はどうすればよいか――学校改革の視点1
1 「当番活動」から「係り活動」へ
2 「業間体育」から「業間休み」へ
3 「組織づくり」から「学級文化」へ
4 「ルール」「マナー」から「モラル」へ
5 「優等生」から「ガキ大将」へ
第八章 実践課題は何か――学校改革の視点2
1 「いじめ」をなくし「けんか」を
2 「怒鳴る」人から「叱る」人へ
3 「えこひいき」をなくし「ひいき」を
4 「迷信」を捨て「言い伝え」を
5 「間食」をなくし「お八つ」を
第九章 必要な視点と心構え――持続する社会をめざして
1 「一〇〇点主義」から「一〇一点主義」へ
2 「積み上げ方式」から「逆算方式」へ
3 「通信教育」と「塾」と「学校」
4 「農耕文化」と「海洋文化」
5 「テクニカルスキル」「コンセプトスキル」から「ヒューマンスキル」へ
6 「平均寿命」より「健康寿命」を
版元から一言
「学生時代に、教育方法の授業で潜在カリキュラムと顕在カリキュラムという言葉を学んだ記憶があります。もう四十数年前の話です。
顕在カリキュラムは明文化された教育内容と方法です。典型が学習指導要領です。具体的には学校の時間割に示されています。
潜在カリキュラムは、隠れたカリキュラム(レイテント・カリキュラム/ヒドゥン・カリキュラム?)といわれ、教育するものが意図するとしないとにかかわらず、子どもたちが学校生活の中で学び取っていく事柄というものです。
この隠れたカリキュラムとは何だろうかという考えが、ずっと頭から離れませんでした。 」(あとがきより)
著者が40年以上追い続けてきた疑問は、自発的な学びやへこたれない力を持つ子の育成など、現在の教育が最も注力しているといっても過言でないテーマへと具体化していきました。どうすれば理想の指導・育成ができるのか、教え過ぎないのが明石先生流。ただし本書の中には、日本の昔の教育の良い所やSDGsの視点など古今東西のデータから集めたヒントがたくさん盛り込まれています。楽しく読み進めつつ、手近なところから実践していくのも活用法の一つです。
上記内容は本書刊行時のものです。