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神文伝 先代旧事本紀大成経伝(五)
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2023年1月31日
- 書店発売日
- 2023年2月7日
- 登録日
- 2023年1月12日
- 最終更新日
- 2023年2月7日
紹介
先代旧事本紀大成経伝シリーズの第5巻「神文伝」は、ひふみ(人含道)祝詞としてごく一部の人に知られているものだが、その内容について詳細を書いたものはなく本書が初めてとなる。大和朝廷に古来伝承されてきたものの今となっては意味がわからない神文(神勅)を読解し、広く人々にわかるようにせよと推古天皇が聖徳太子に請われたことから始まる。古代文字での表記と時代ごとに変化した文も紹介し、日本の言語の変遷もかいま見える。四十七文字の神文は一字一字の中に、人がより良く正しく生きるための道が籠められているので、意味を知った上で声にし唱え、その響きを身体で感受してみたらどうだろうかと著者は語っている。漢文読み下し文と解説を添えた。神道の解釈をある意味覆すものかもしれない。
目次
はじめに 神代文字と神文
序章 神文伝 秦 河勝
第一章 先天神文言
後天神文言
後天神文疏
第二章 後天神文四十七言
第三章 太子の答申 神文の解読について
四十七文字に表された人生のありかた
古代文字とひふみ四十七文字
あとがき 音から声から言葉へ
前書きなど
はじめに 神代文字と神文
この神文は人含道(ひふみ)祝詞といいます。祝詞には神へ向って申し上げる言葉と神から人へ宣われた言葉とがあります。神社などで通常上げられるのは神に仕える人が作った、畏み畏みも申すと最後に締めくくっている詞ですね。人含道祝詞の方は神から人への神勅ということです。
古代の神代文字で書かれた文や文字そのものに御利益や霊験があるという話がありますが、それは神をどう考えているかによるわけです。信じる者は救われる?そんな簡単に御利益があるなら神代文字をみな知っているでしょう。現実はそうはいかないですね。文字に何らかの威力がある、治癒力がある、そういう類いの本もあって、その文句に誘われて効きめを試した人もいるかと思います。
けれども、本にある文字をなぞり書く練習をするその時何を思うか、その方がとても大事かと思います。神文に霊験を期待するならば、まずは四十七字に籠められた神の意図をよく知ることです。それが神に近づき、己が願いを聞いていただく第一歩でしょう。(略)
人含道の神勅の意味は何なのか、四十七の一音ずつに託された意味を知ると、そこには簡潔で整然とした人生のひな形が見えてきます。より良く生きる意味について人と人、人と社会の関係がどうあらねばならないか、何のために生きるのかが、一音ずつ示されています。
古代とは違う世の中になり、環境や身分制度など社会の仕組みに伴う価値観の変化があったにしても、人が幸福に平和に自分の命をまっとうしていくことの原則は変わりありません。
コトバは古くは事端と書き、物事の端、始まりを意味しました。音から言葉になり、言葉から文を編み物事が表されてきた、そのおおもとに籠められた神の意を感じるために、まずは読み、考えることかと思います。
推古天皇が聖徳太子に問われたところから、この神文の話は始まります。
版元から一言
神代文字そのものはかねてより平田篤胤の著書「神字日文伝」などもあり、法隆寺をはじめ全国の古刹、古社に現存するので知られており古代史ファンの興味を惹いてきました。しかし本書はそれとは趣旨を異にし、「神文伝」は古代文字から漢字の訓みをつけていく経緯と、飛鳥時代でさえすでに解読不能となっていた昔の神文を解読した聖徳太子の偉業を伝えたものです。先代旧事本紀大成経第四十一巻に収められた唯一の記録です。
上記内容は本書刊行時のものです。