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宗徳経 先代旧事本紀大成経伝(三)
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2017年8月
- 書店発売日
- 2017年8月28日
- 登録日
- 2017年7月30日
- 最終更新日
- 2017年8月24日
紹介
「神道には教義がない」とされてきた定説を覆す教義書であり、出版物としては江戸時代以来初の全文公開となる貴重な内容です。神道という枠にとらわれない、生きる意味と生き方を示した思想書です。現代語訳で読みやすくなっています。
研究者のみならず、一般読者の方にぜひ手にとっていただければと思います。
先進性と寛容の精神にあふれたわが国の古代の叡智のすばらしさが凝縮されています。
古代という歴史の枠組みにとらわれず、混迷の現代こそ役立つ書ではないかと考えております。
目次
はじめに
序章
・経教本紀の成り立ち・き宗徳経の目的・宗徳経の学びかた・なんのために神を理解するのか・流されず、立ち止まる
宗徳経
・宗徳経序文
・第一 五鎮
・第二 貞境
・第三 気養
・第四 理明
・第五 修心
・第六 正神
・第七 五五
・第八 成得
・第九 天道
・第十 五徳
・第十一 五功
・第十二 一道
・第十三 五大
資料
前書きなど
はじめに
この「宗徳経」は古神道の教義である。ちなみに、現代では神道に教義はないとされている。それと区別するため、あえて古神道といった。
(中略)推古天皇の詔を受けて著されたこの経典は、後に五憲法制定へとつながるわが国の根本思想である。(中略)
この経教本紀は、先代旧事本紀大成経の核となる巻である。しかし江戸時代に法匪の絶版事件に遭って以来、一握りの研究者を除いて触れられないまま今日に至っている。
その原因とされる大成経偽書説の真否は、日本書紀の記述を採っての裁定なので、結果は火を見るより明らかであった。徳川幕府といえども朝廷の威信の下での権力にすぎない。天武朝以来、正統な国史とされてきた日本書紀の記述に介入するのは大タブーである。一宮の神官の訴えごときで覆せるものではなく、従来の伊勢内宮外宮の言い分を採り、根拠とされた大成経ごと葬った。(中略)
想うに、先の戦争とその前と前の前の戦争に出征し、戦地で命を賭して戦い、故国の土を踏むことが叶わなかった軍人、兵士たちが、宗徳経にある「五功」「五大」を知っていたならば徒に死ぬことはなかったのではなかろうか……せんなきことだが、八月十五日の空は、知らされないことの惨さを反射し、悲しいばかりなのに、知らされないということすら知らないのが実情である。
大いに偽書説を語るがいいと思う。あの幕府裁定は明治政府の国策神道につながり、現在の神道につながっている。どちらが正しかったか、この歴史が教えたのではないだろうか。(後略)
版元から一言
先代旧事本紀大成経の解説書である本書は第三巻となりました。
全72巻のうち核となる経教本紀の上巻にあたります。
稀少な本ですのでぜひ保存版として、どうぞよろしくお願いいたします。
関連リンク
上記内容は本書刊行時のものです。