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在庫ステータス
取引情報
武田鉄平『FLOWERS』
- 出版社在庫情報
- 不明
- 初版年月日
- 2024年11月15日
- 書店発売日
- 2024年11月30日
- 登録日
- 2024年10月7日
- 最終更新日
- 2024年10月18日
紹介
最新形の画家、武田鉄平の待望の第二弾作品集、発売!
2019 年9月の個展で東京のアート・シーンに衝撃のデビューをした画家・武
田鉄平。武田は「絵画のための絵画を描く」をテーマに、極めて抽象的でありな
がら、同時にとても現在を感じさせる絵画を描き、彼の絵は国内のみならず海外
のアート関係者にも衝撃を持って受け止められています。19 年の個展は即日完
売し、限定版ポスターも即日完売どころか翌日にはオークションサイトで数十
万円の値が付き、個展と同時発売の初作品集『Paintings of Painting』も発
売1週間で増刷となりました。さらに SBI オークション、フィリップス・オー
クションで作品が約4千万円で落札される状況になっています。
その武田の待望の第二弾作品集が発売となります。5年ぶりの第二弾作品集は、
武田でしか描けないまったく新しい花の絵です。デビュー作の「顔」、今回の「花」
発売と同時に開催される、これまた 5 年ぶりとなる個展と連動したもの。タイ
トルは『FLOWERS』。ずばり「花」が題材ですが、あくまで武田が考える、
と最も普遍的な絵画の題材を選びながらも、誰も見たことのないイメージに仕
上げ、絵画の、そしてアートの歴史を更新せんとする武田鉄平の新境地を示す一
冊になっています。
前書きなど
著者「あとがき」より一部抜粋。
<(前略)
「描く事を描く」。この考えに辿り着いて、改めて絵を描き始めた。目の前の世界に描くべき物を見い出せない、ギリギリの選択肢として、描く行為自体に主題を求めた。絵画という不可解なものを、絵画によって描き出す。それは描くに値する事だと直感的に感じた。僕のどの作品にもモデルとなる元の絵がある。それは僕の手によって、現実の世界で描かれたものだ。その事は、作品とそれを見る人とが確実に接する事を意味している。僕は空想を描いている訳ではない。現実に存在し、自分が美しいと思えるものを描いている。自分の手で作り出した新たな現実の中に美を見い出し、それを描いているのだ。
どうして描いたものを美しいと思えるのか、未だに理由はよく分からない。経験からそう思えるのか、元々そう感じる機能があるのか、偶然によるもなのか、自分の頭の中にあって知る事の出来ないそれを、できる限りの方法で絵にする事にした。なぜそう描くのか。その理由は、単にそれが最も妥当な描き方だと思っているからに過ぎない。装飾の少ない簡潔な描き方と僕には思えるが、より相応しい描き方があるのかもしれない。模索はこれからも続くのだろう。描き続けていれば、なぜ美しいと感じるのか、その理由に近づく事が出来るかもしれない。このやり方以外に、描くべきものを何も見い出せなかった。この手法を取る事で、現代アートが過去に捨て去ってきた描く事、それを美しいと感じる事、それをそのまま作品として提示する事が出来る。僕はかろうじて自由に描けるようになれた、一輪の花をようやく描けるようになれた気がした。
(後略)>
版元から一言
武田鉄平は1978年生まれ。山形県山形市出身で、武蔵野美術大学を卒業後、
著名なアートディレクターであるサイトウマコト率いるサイトウマコト・デザ
インに 10 年近く勤務。そして画家になることを決意し 2005 年に山形県山形
市の実家にアトリエを構え、そこにこもって 10 年ほど絵を描き続けてきまし
た。作品は全て抽象的な肖像画で、絵画にしかなしえない美を描いています。
2019 年の東京初個展より東京を拠点に活動。
本書のデザインは世界的プロダクトデザイナー、深澤直人氏。無印良品のデザイ ンアドバイザリーボード、多摩美術大学副学長、日本民藝館館長として知られる 深澤氏にとって、この本は彼の初めてのブックデザイン。深澤氏ならではのディ ティールにこだわりまくったブックデザインになります。
テキストはロンドン拠点の気鋭の美術評論家ブライアン・ディロンとキュレー ターで東京芸術大学准教授である宮本武典氏の二人、そして武田鉄平氏が寄稿。 すべて日英バイリンガルで表記しています。
関連リンク
www.unitedvagabonds.com
上記内容は本書刊行時のものです。