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不登校からの進路選択
自分の歩幅で社会とつながる
- 初版年月日
- 2021年6月3日
- 書店発売日
- 2021年6月3日
- 登録日
- 2021年4月24日
- 最終更新日
- 2021年6月1日
紹介
「今、不登校なのに進学できる高校はあるの?」
「このまま高校へ進学して、本当に通えるの?」
不登校の子どもを持つ保護者は、どのように進学先を選べばいいのか不安がつきません。
本書はそのような『進路』に関する悩みに応えます。
著者の福本早穂さんはこれまで18年以上、不登校の子どもを持つ保護者を支援してきました。その経験から、「心のエネルギー」の充電度に合わせた選択が大切だと話します。どんなに行きたいと思う高校でも、「心のエネルギー」がきちんと充電されていないと、入学後にまた苦しい思いをしています。「心のエネルギー」の状態と「不登校から高校を選ぶポイント」をセットで解説し、偏差値だけでは測れない、その子だけの進路選択をサポートする方法がわかる内容になっています。
また、不登校経験者の進路選択の事例や、不登校の子どもの成長を見守ってきた親御さんの声も多数掲載しています。不登校を経験し、高校・大学・大学院・社会へと進んだ彼らはどのように道を選んだのか。また、保護者は当時を振り返り、何を思うのか。少し先の未来が見えると共に、今の不安にも寄り添ってくれる一冊となっています。
【出版社からのコメント】
著者の福本早穂さんは、2003年に不登校の我が子を持つ母親の会「親子支援ネットワーク あんだんて」(京都市)を設立し、同時に代表に就任しました。
福本さんが中心となり、あんだんてのメンバーとともに著した『不登校でも子は育つ ~母親たち10年の証明~』(2013年10月・小社発行)は不登校の子どもを持つご家族を支える本として広く読まれてまいりました。
福本さんは、2016年に大学院修了により臨床心理士資格も取得し、現在では下記のような資格を持っています。自らの体験とともに大学院等で学んだ理論を背景にカウンセリングルーム「こころのそえぎ」での活動も行っています。
本書は、その福本さんの長年にわたる体験・活動と理論が結実した内容となっています。
【福本早穂さんの資格&所属】
臨床心理士
産業カウンセラー
日本臨床心理士会会員
日本心理臨床学会会員
滋賀県臨床心理士会会員
日本ゲシュタルト療法学会会員
目次
まえがき
第1章 不登校からの回復段階
回復段階を知ってください
1「渋滞期」-行くと休むの繰り返し-
不登校の状態とは?
2「葛藤期」-完全不登校になったとき-
3「安定期」-心身ともに休むとき-
不登校安定期に見られる3つの特徴
(1)長時間の「ゲーム、ネット(SNS,動画)TV、コミック」
(2)「昼夜逆転」の生活
(3)「生活習慣の乱れ」
エネルギーの充電と共に動き出す安定期後期
4「始動期」-動き出したくなるとき-
不登校は見えない学力を養う時期
第2章 不登校の子どもに親ができること
休むことを理解する
苦悩を理解してくれる人を見つける
会話を通して親子関係を再構築
家庭訪問は子どもの気持ちに配慮して
3大特徴への対処法
ゲーム、ネットは否定されるとやめられない
昼夜逆転は直そうとすると直らない
ひきこもる不安を乗り越えた母親たち
イライラの対処法
小さな変化に目を向けて
どうしたらエネルギーは貯まる?
一人の人間として尊重される経験
コラム 不登校あるある川柳①
第3章 不登校からの進路の選び方
進路選択は、エネルギーの回復段階に沿って
「渋滞期」からの進路選択
「葛藤期~安定期初期」からの進路選択
「安定期」からの進路決定
「始動期」からの進路選択
高校選択するとき知っておきたい基本情報
1.全日制高校への進学を希望するとき
2.定時制高校への進学を希望するとき
3.通信制高校やサポート校への進学を希望するとき
私立の通信制高校・サポート校を選択するには?
4.転入・編入について
親が先に情報を集めておく
「好きなこと・やりたいこと」から伸びる場合も
子どもへの伝え方
合格通知のあとの親の葛藤
高校のレベルより自分に合う環境
第4章 不登校を経験した若者たちの進路
自分だけの進路選択
新入学・転編入学・再登校の心構え
回復過程に応じて通学①渋滞・葛藤期~安定期初期の入学後
回復過程に応じて通学②安定期中期からの再登校
回復過程に応じて通学③始動期からの入学後の生活
回復過程に応じて通学④再び立ち止まるとき
高校卒業後へつながる道
自分もだれかのために
不登校の子どもに「寄り添う」ということ
コラム 不登校あるある川柳②
第5章 今だから言えること
不登校経験から得た学び
子どもが不登校だった頃の自分へ伝えたいこと
スペシャルインタビュー ~不登校を経験し、社会に出た若者たち~
あとがき
上記内容は本書刊行時のものです。