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わたしの服の見つけかた
クレア・マッカーデルのファッション哲学
原書: What Shall I Wear?: The What, Where, When and How Much of Fashion
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2018年11月15日
- 書店発売日
- 2018年11月22日
- 登録日
- 2018年9月25日
- 最終更新日
- 2024年2月24日
紹介
1940~50年代に活躍、機能性と美しさが両立した既製服を手がけ「アメリカンルック」の創始者と呼ばれる伝説的ファッションデザイナー、クレア・マッカーデル(1905-1958)。彼女自身の豊かな経験にもとづき、服をめぐるあらゆる疑問をていねいに解き明かす本書(1956年刊)は、「おしゃれ入門」の古典にして、バイブルともいうべき一冊。女性が心から服を楽しむための永遠の知恵と、いまこそ必要なヒントを日本初紹介。写真・イラスト多数。
目次
第1章 ファッションとは?
第2章 自分のファッションを作り上げましょう
第3章 小さなアクセサリーのコレクション
第4章 ベーシックなコートは買わないで
第5章 「ジョーンズ夫人」を、あなたのフォロワーにしよう
第6章 それはドレスのせいですか?
第7章 ファッショントレンドはどこからやってくるのか?
第8章 ドレスに負けない
第9章 ドレスアップとドレスダウン
第10章 服の作法
第11章 本当のスポーツウェア――誰にも気づかれないように
第12章 誇れる旅行
第13章 「前髪で眉毛を隠す人」
第14章 「マッカーデルさんへ。娘がこんな服を着るといって聞かないのですが……」
第15章 ファッションに最終章はありません
マッカーデリズム
クレア・マッカーデル年譜
解説
訳者あとがき
前書きなど
第1章 ファッションとは?
ファッションとは一体どういうものなのでしょうか? わたしはファッションというものをどれほど理解していて、誰にそれを伝えようとしているのでしょう?
わたしは最新ルックよりも、二〇年前から持っているドレスのほうが好きなタイプ。それでも新しい服がほしくなる。そして、その服はなんでもできる万能服であってほしいのです。新しいライン、完璧な色合わせを生み出す喜び。材料や質感、場所、着る人のことを考え、そのすべての要素を一枚の服に入れこむ作業は、わたしにとって永遠に、そして心から楽しいことです。
ファッションは楽しくなくては、とわたしは思っています。あまりにも生真面目にファッションに挑んでしまうとき、自分自身に問いかけます。ニューヨーク近代美術館に展示されているような服をデザインしていたら、「それはどこで着る服なんですか?」というバイヤーの声が聞こえてきて、現実に引き戻されるのです。ありがたい言葉です。服は日々を生きる女性たちのものであって、展示品ではないのですから。着て、生活するためのものであって、完璧な体型のモデルがランウェイを歩くだけのものではないわけです。
ファッションとは? その答えを探すために一緒に考えてみましょう。
版元から一言
クレア・マッカーデル(1905-1958)は1940~50年代に活躍した、アメリカの女性ファッションデザイナーです。同時代の女性の生活に即し、機能性と美しさが両立した既製服を手がけた彼女は、「アメリカンルック」の創始者と呼ばれています。現在では「マッカーデルなくしては、カルバン・クラインもダナ・キャランもマーク・ジェイコブスも想像することすらできない」と評されている、ファッションデザインにおける伝説的な女性です。
本書は1956年に刊行された、マッカーデルによる「おしゃれ入門」。当時の女性に向けて、自身のワードローブを例に挙げながら、ファッションの基本と着こなしの法則をひとつひとつ解説するという内容です。2012年にはアメリカで復刻され、新たな読者を獲得しています。
「わたしのデザインアイデアは、ほとんど自分自身の問題解決のために浮かんできたものです。わたしの問題は、あなたの問題と同じ。わたしは自分でジッパーを上げ下げしたいし、自分でフックも留めたい」とマッカーデルは本書で語っています。現在では当たり前のように思えるこの言葉も、当時の働く女性や主婦たちにとっては革新的な提案でした。
同時代の生活に即した、カジュアルで、機能的で、手に入れやすい価格のおしゃれな服を次々に発表したマッカーデル。そんな彼女が語る本書には、いまの日本で読んでも古びることのない、むしろ、いまこそ必要な知恵がぎっしりつまっています。かわいいイラストを約120点収録した本書は、おしゃれ提案や着こなしマニュアルの元祖であり、古典ともいえる一冊です。
上記内容は本書刊行時のものです。