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ディベート道場 田村 洋一(著) - Evolving
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ディベート道場 (ディベートドウジョウ) 思考と対話の稽古 (シコウトタイワノケイコ)

ビジネス
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発行:Evolving
四六判
縦18mm 横13mm 厚さ1mm
重さ 180g
208ページ
並製
価格 1,300円+税
ISBN
978-4-908148-14-9   COPY
ISBN 13
9784908148149   COPY
ISBN 10h
4-908148-14-7   COPY
ISBN 10
4908148147   COPY
出版者記号
908148   COPY
Cコード
C0034  
0:一般 0:単行本 34:経営
出版社在庫情報
品切れ・重版未定
初版年月日
2017年8月
書店発売日
登録日
2017年8月10日
最終更新日
2021年8月27日
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紹介

【知性を進化させるディベート実践ガイド】
16歳から60歳までの参加者が集まって行われる生きたディベート稽古を紙上で再現。
仕事や日常で使えるディベート思考を身につける!

さまざまな分野の第一線で活躍するディベーター × 著者 田村洋一による特別対談を収録。

ビジネスの極意はディベートにあった!

友末優子「人生の可能性を広げ豊かにする」
(欧州系製薬メーカー マーケティングマネジャー)

山中礼二「建設的な議論を可能にする」
(グロービス経営大学院専任教員・インパクト投資家)

佐藤義典「簡単でないからこそアドバンテージを生み出す」
(ストラテジー&タクティクス株式会社代表取締役社長)

森川勇治「真理を見さだめる力」
(株式会社ウェッブアイ代表取締役社長)

北野宏明「ロジックと戦略を創造する」
(ソニーコンピュータサイエンス研究所代表取締役社長)

目次

はじめに
第一章 ディベートとは何か
ディベートの教育的効果と目的
ディベートの要素
第二章 なぜディベートを学ぶのか
4つの叡智
独り善がりな思考を戒める
頭を自由にする
ディベートは詭弁や言い負かし合いではない
相互理解を深める
客観的な思考を育む
コラム 論点と人格
第三章 ディベート思考を身につける
ディベートを日常に活かす3つのレベル
ひとりディベート
構造的に考える
インパクトを考える
問題解決のレバレッジを見つける
パラダイムを考える
仮定して考える
対案を考える
戦略的に考える
議論をひっくり返す思考法 ― ターンアラウンド Turnaround
第四章 ディベートの構造を応用したコミュニケーション
敵対しない反論 ― フレンドリークリティーク Friendly Critique
楽しくて深い議論にする ― カンバセーショナルディベート Conversational debate
日常で安全にディベートする ― コンストラクティブディベート Constructive debate
ディベート道場FAQ
番外編:特別対談 田村洋一×ゲストスピーカー
「人生の可能性を広げ豊かにする」
友末優子 (欧州系製薬メーカー マーケティングマネジャー)
「建設的な議論を可能にする」
山中礼二 (グロービス経営大学院専任教員・インパクト投資家)
「簡単でないからこそアドバンテージを生み出す」
佐藤義典 (ストラテジー&タクティクス株式会社代表取締役社長)
「真理を見さだめる力」
森川勇治 (株式会社ウェッブアイ代表取締役社長)
「ロジックと戦略を創造する」
北野宏明 (ソニーコンピュータサイエンス研究所代表取締役社長)
おわりに
付録 ディベートゲーム

前書きなど

 ディベートの訓練によって可能になるものの筆頭は徹底した思考、とりわけ意思決定のための思考です。

 複雑化する現代社会において常に求められるのが、厳しい決断をする力です。しかもその決断は、難しい課題を多くの関係者と共有し、対話や議論を重ねたうえで下されなければならないものです。

 教育ディベートでは、その題材として公共政策の課題を想定します。多くの市民が影響を受ける政策決定を多面的・全面的に吟味し、分析し、調査し、討議します。

 ディベートの訓練は、こうした公共政策の専門家のためだけに行われるのではありません。現代社会に生きるわれわれは例外なく、人生の他の場面でも難しい意思決定を迫られる場面に遭遇します。仕事、家庭、人間関係、地域社会、世界や環境との関わり方などを徹底的に考え、とことん議論し、そして厳しい決断を下さねばならない。そのような場面は少なくないのです。

 一方、ディベートはスポーツのようなゲームでもあります。どんなに課題が難しいからといっても、スポーツ選手は眉間にしわを寄せて難しい顔でプレイをすることはありません。むしろ逆です。難しい課題の連続を、一流のアスリートは平然と受け入れ、優れた技術やひらめきによって解決していきます。

 ディベートはスポーツのように楽しく、面白いものです。

 考えてみてください。ディベート甲子園に出場する中学生や高校生、英語ディベートで日本の国家政策を論じる大学生たちは、政策のプロでもないのに、世界の先端問題や解決困難な課題について調査・分析し、大会で議論を戦わせて試合をしています。

 ディベートの試合は現実問題のシミュレーションです。現実世界で容易な解決が見つからない課題について、ディベートでは制限なしに想像力を働かせ、分析や議論をどこまでも深く重ね、試合ごとに結論を出していくのです。

 そのプロセスは、徹底的な思考と対話、分析と意思決定のトレーニングです。

 2012年にスタートしたディベート道場では、学生時代にディベートの訓練を受けなかった一般の社会人を中心とした参加者同士でディベートを学び、ディベートを自分の仕事や人生に役立てています。

 本書では、その訓練の全てを公開していきましょう。

 本書には二つの目的があります。ひとつはディベートを学ぶ人が自分自身の稽古のためのガイドブックとして使うことです。実際にディベート道場にはたくさんの入門者が来て、一堂に会して稽古しています。年齢も10代、20代、30代、40代、50代、60代と幅広く、職業や経歴も様々です。どんな人でもディベートを稽古して頭脳を鍛え、議論や決断に強くなることができます。本書に掲載したディベートのゲームは、本格的な競技ディベートに参加しなくてもディベートのエッセンスを体感するのに適しています。

 本書のもうひとつの目的は、ディベートを教える人のガイドブックです。日本中に競技ディベート経験者がいて、その中には大人や子どもにディベートを指導する立場の人もいます。本書は相当に高度で難解なディベート理論・実践を平易な言葉で解説しています。指導者・教育者の人は必要に応じて関連する部分を参照し、活用していただければ幸いです。

版元から一言

【著者よりメッセージ】

2012年にスタートしたディベート道場では「議論に強くなる」ことを最終目標にしていません。議論に強くなるなんてことは、長い人生や豊かなビジネスにおいては、比較的どうでもいいことです。ましてや勝ち負けなど本当にどうでもいい。

ディベート道場で目指していること、そして実現していることは、議論の稽古を通じた思考力と意思決定力を高めることです。そのプロセスで生まれている副産物は、豊かな人間関係や大切な価値観の発見です。

ディベート道場に来てほんの少しの期間にディベートの稽古をした人たちが、物の見方や考え方が変わった、仕事におけるリーダーシップや人間関係が変わった、頭がすっきりするようになった、社会の出来事に以前とは違う興味関心が湧いてきた、などと口にするのをずっと耳にしてきました。

ディベートを知らない人がその無知ゆえにディベートを怖れたり否定したり批判したりします。日本人には合わないなどという暴論を吐く知識人さえいます(しかも少なくありません)。今の時代はディベートよりもダイアローグだ、などと言って無知をさらけ出す人もいます(ディベートなど当たり前である欧米社会において議論よりも対話を重視しようとする風潮を、文化的背景も知らずに請け売りした結果です)。

無知や無理解の多くは、ディベートの目的を知らないことに根ざしています。ディベートにおいては勝つことが目的ではありません。それは試合の目的です。試合において必死に勝敗を争うプロセスから知性が磨かれ、洞察が生まれ、深い理解や速い決断が可能になります。

スポーツの目的は勝つことでしょうか。それは試合における目的にすぎません。スポーツによって磨かれる心身の健やかさがあるように、ディベートによって磨かれる知的能力があります。

それは多くの先達の実績によって証明されています。机上の空論ではありません。

今月の新刊「ディベート道場」の後半では、5名の優れた先達にインタビューを行い、彼らの仕事、生活、人生を、ディベート思考がいかに豊かにしたか、いかにビジネスの極意がディベートによって発見されたかが明らかにされています。

「ディベート道場」の前半では、ディベートの知識や経験が全くない人にディベートの全体像を理解してもらえる解説と、実践的なトレーニング方法、ディベートの考え方を活かしたゲームなどが紹介されています。

今までKindle版で好評を博してきたこの本が紙の本になって発売されたこの機に是非一冊手にとってみてください。

ディベートをすでに経験して活かしている人は、その知識や技術をもっと活用したり、もっと共有したりするためのガイドブックとしてアクセスしてみてください。

著者プロフィール

田村 洋一  (タムラ ヨウイチ)  (

組織開発ファシリテーター。企業人教育、エグゼクティブコーチング、企業組織でのコンサルティングの豊富な実践経験と、多くの優れた教育家・コーチ・コンサルタントから学んだ経験を持つ。2002年からメタノイア・リミテッド代表、ピープルフォーカス・コンサルティング顧問。ジェミニ・コンサルティング、野村総合研究所、シティバンクに勤め、日本、欧州、アジア、アメリカで大小さまざまなプロジェクトのマネジメント、国際的活動に携わるうえで、ファシリテーションの多様なスタイルと方法論を駆使している。上智大学英語学科在籍中は日本国政府の政策を論じる競技ディベートに没頭し、全国大会、国際大会など複数の主要な大会で優勝。その後ニュージーランドや北米でさまざまなアカデミックディベートのスタイルに触れる。現在も審査員や講師、コーチなどの活動を通じてディベート教育活動に貢献している。システム思考研究会(STARクラブ)主宰。
著書に『人生をマスターする方法』(ライブリー・パブリッシング)、『組織の「当たり前」を変える』(ファーストプレス)、『なぜあの人だと話がまとまるのか?』(明日香出版社)、『プロファシリテーターのどんな話もまとまる技術』(クロスメディア・パブリッシング)。『システムがわかると人生がかわる ― セレンディピティとシステム思考』(Evolving)。共著書に『組織開発ハンドブック』(東洋経済新報社)がある。

上記内容は本書刊行時のものです。