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身体の知 人体科学会(企画) - ビイング・ネット・プレス
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身体の知 湯浅哲学の継承と展開

A5判
355ページ
並製
価格 3,600円+税
ISBN
978-4-908055-10-2
Cコード
C3010
専門 単行本 哲学
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2015年11月
書店発売日
登録日
2015年10月16日
最終更新日
2015年11月29日
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紹介

倫理学・哲学・日本思想・身体論・気・ニューサイエンスなどの広範な領域に及ぶ湯浅哲学の目指すところは、テオーリア(理論)の知とプラクシス(実践)の知の統合、つまり西洋的知と東洋的知を如何に統合するかということにあった。それはとりもなおさず、二元論の克服であり、哲学が死んだとされる科学技術偏重の現代社会への警鐘と、克服の模索である。この湯浅泰雄の問いかけに答え、湯浅哲学を継承発展させていくべく、11人の研究者が、宗教、心理学、哲学、医学、思想史など様々な立場から論じる。

目次

まえがき   鎌田東二
第1章 テオーリアの知とプラクシスの知の統合を求めて
 「知のあり方」と哲学のありよう   黒木幹夫
 湯浅泰雄『身体論』を巡って   倉澤幸久
 湯浅泰雄におけるテオーリアの知とプラクシスの知の統合   鎌田東二
第2章 湯浅泰雄と現代思想──湯浅泰雄の問いを受けて
 湯浅泰雄の修行論と身体の知をめぐって   桑野 萌
 湯浅泰雄と近代日本の哲学──「宗教」への問いをめぐる和辻・西田との対決   杉本耕一
 生きられた経験(expérience vécue)への道──湯浅泰雄とメルロ=ポンティ   奥井 遼
第3章 人体科学の挑戦──身体の知を掘り起こす
 心身問題と他者問題──湯浅泰雄が考え残したこと   田中彰吾
 代替医療と身体的実践の知   鮎澤 聡
 「〈気〉とは何か」再考──主体的経験の科学の立場から   村川治彦
 メタプシキカの探究──湯浅泰雄のユング受容とその展開   渡辺 学
 超・身体論──光の存在論へ   永沢 哲
あとがき   鮎澤 聡
湯浅泰雄年譜 訳注
 文献目録

前書きなど

【湯浅泰雄】の紹介
1925(大正14)年6月5日、福岡県生まれ。東京大学文学部卒業。在学中に和辻哲郎に倫理学を学ぶ。同経済学部も卒業。倫理学、日本思想史や東洋思想の研究分野で活躍、『近代日本の哲学と実存思想』により文学博士号(東京大学)を授与される。後に、深層心理学、身体論とのつながりから「気」の問題へと関心を広げ、人体科学会の設立において中心的な役割を果たした。桜美林大学名誉教授。2005(平成17)年11月9日逝去(享年80)。

著者プロフィール

人体科学会  (ジンタイカガクカイ)  (企画

科学技術や経済発展が顕著な反面、精神の不安、モラルの衰退、愛の喪失といった心理的危機が広がっている現代社会、東西の文明の古い英知を現代において問い直すという立場から人体科学会は設立。従来の学問分野の境界を越えて、文科系から医療体育系、理工系まで総合した観点に立ち、各学系総力で未知の領域(身体・気・意識・霊性など)の洞察を深め、人間の本質を探究し、将来の世界における思想的理念を求めてゆくことを目標としている。1996年度に日本学術会議第17期学術研究団体(哲学部門)に登録。2004年に日本学術会議法の一部が改正され、それまでの「登録学術研究団体」が廃止され、現在は日本学術会議協力学術研究団体。

鎌田 東二  (カマタ トウジ)  (編・著

1951 年徳島県生まれ。國學院大學大学院文学研究科博士課程単位取得退学。岡山大学大学院医歯
学総合研究科博士課程単位取得退学。現在、京都大学こころの未来研究センター教授。宗教哲学・
民俗学・日本思想史・比較文明学を研究。文学博士。NPO 法人東京自由大学理事長。人体科学会常
任理事。著書に『翁童論』四部作(新曜社)、『宗教と霊性』『古事記ワンダーランド』(以上、
角川選書)など。現在、『講座スピリチュアル学』企画・編(全7 巻、BNP)を刊行中。

黒木 幹夫  (クロキ ミキオ)  (編・著

1948年東京都生まれ。上智大学文学部哲学科を卒業後、ドイツ留学を経て、大阪大学大学院文学研究科(日本学)修了。湯浅泰雄の指導を受ける。文学修士。愛媛大学教授教養部を経て、愛媛大学教授法文学部に配置換え。愛媛大学法文学部長を歴任し、退職後は愛媛大学名誉教授。人体科学会理事。著書に、湯浅泰雄編集『密議と修行』(共著、春秋社)、翻訳にC. G. ユング著『東洋的瞑想の心理学』(湯浅泰雄と共訳、創元社)。

鮎澤 聡  (アユザワ サトシ)  (編・著

1961 年生まれ。筑波大学医学専門学群卒。筑波大学大学院博士課程医学研究科卒。博士(医学)。日本脳神経外科学会認定医、日本臨床神経生理学会認定医(脳波部門)。現在、筑波技術大学保健科学部准教授、附属東西医学統合医療センター医師。専門は脳神経外科学。秩序生成や自然治癒力などの生体の機能や機能的治療に関する学際的アプローチを試みている。2010年より人体科学会会長。

倉澤 幸久  (クラサワ ユキヒサ)  (

1950年長野県生まれ。東京大学文学部倫理学科卒。同大学院人文科学研究科修士課程(倫理学)修了。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程(日本学)単位取得退学。文学修士。文部省教科書調査官を経て、現在、桜美林大学芸術文化学群教授。専門は倫理学、日本思想研究。鎌倉時代の仏教の思想を中心に日本人の理法観を研究している。人体科学会副会長。著書に『道元思想の展開』(春秋社)。

桑野 萌  (クワノ モエ)  (

2012年スペインRamon Llull大学哲学研究科博士課程修了。博士(哲学)。専門分野は、哲学的人間学、比較哲学。現在、Ramon Llull大学外部研究員、宗教法人カトリック京都司教区職員。著作に Elena Barlés Báguena, Vicente David Almazán Tomás 編集、 Japón y el mundo actual (共著、Universidadde Zaragoza)、論文にLa noción del Ki en la tradición china-japonesa (CEIAP)など。

杉本 耕一  (スギモト コウイチ)  (

1977年愛知県生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程(日本哲学史専修)修了。博士(文学)。
専門は、近代日本の哲学・思想、日本倫理思想史、宗教哲学。日本学術振興会特別研究員などを経て、2013年より愛媛大学法文学部人文学科准教授(倫理思想史担当)。著書に『西田哲学と歴史的世界―宗教の問いへ』(京都大学学術出版会)。論文に「西田における歴史的身体と身体を越えたもの」(『宗教哲学研究』第33号、近刊)など。

奥井 遼  (オクイ ハルカ)  (

2012年京都大学大学院教育学研究科研究指導認定退学。2014年博士号取得(教育学)。現在、日本学術振興会海外特別研究員(パリ第五大学)。専門分野は臨床教育学・教育人間学。著作に『〈わざ〉を生きる身体─人形遣いと稽古の臨床教育学』(ミネルヴァ書房)。論文に、「身体化された行為者(embodied agent)としての学び手─メルロ=ポンティにおける『身体』概念を手がかりとした学び」『教育哲学研究』(107号)など。

田中 彰吾  (タナカ ショウゴ)  (

2003年東京工業大学大学院社会理工学研究科博士課程修了。博士(学術)。現在、東海大学総合教育センター教授。専門は、現象学的心理学、および身体性哲学。メルロ=ポンティの現象学的身体論にもとづく身体知の研究に従事。近年は身体性に基づく間主観性のメカニズムの解明に取り組む。人体科学会理事。主な論文にTanaka (2013) The notion of embodied knowledge and its range. Encyclopaideia: Journal of phenomenology and education, 37, 47-66. などがある。

村川 治彦  (ムラカワ ハルヒコ)  (

1963年大阪生まれ。東京大学文学部宗教学科卒。カルフォルニア統合学大学院博士課程修了。統合学博士。関西大学人間健康学部教授。専門は身体運動文化論、身体性哲学、身体技法。日本ソマティック心理学会副会長。人体科学会常任理事。主な論文に「知の探求と統合医療におけるソマティックスの役割」(『ソマティックス心理学への招待』所収)、「経験を記述するための言語と論理」(『看護研究』第45巻4号)など。

渡辺 学  (ワタナベ マナブ)  (

1956年千葉県生まれ。筑波大学大学院博士課程哲学・思想研究科修了。文学博士。現在、南山大学人文学部教授。専攻は宗教学、宗教心理学。人体科学会理事。著書に『ユングにおける心と体験世界』(春秋社、日本宗教学会賞受賞)、『ユング心理学と宗教』(第三文明社)、『宗教心理の探究』(共著、東京大学出版会)、『オウムという現象』(晃洋書房)、訳書に『宗教的回心の研究』(共訳、BNP)など。

永沢 哲  (ナガサワ テツ)  (

1957年生まれ。東京大学法学部卒業。現在、京都文教大学准教授。専門は、宗教人類学(チベット仏教)、哲学、瞑想の脳科学。現在の主な関心は、ゾクチェン密教、スピリチュアル・ケア、「惑星総幸福」。著書に『野生のブッダ』(法蔵館)、『野生の哲学─野口晴哉の生命宇宙』(筑摩文庫)、『瞑想する脳科学』(講談社)、最近の論文として、T.Nagasawa, Dancing and Fighting for an "Enlightened Society", in Journal of Ritual Studies, 30(1) ,pp.35-44などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。