書店員向け情報 HELP
出版者情報
書店注文情報
在庫ステータス
取引情報
製本屋と詩人
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2022年10月25日
- 書店発売日
- 2022年10月25日
- 登録日
- 2022年9月29日
- 最終更新日
- 2022年10月25日
書評掲載情報
2023-01-25 |
セゾンカード会員誌 express
2023年2月号 評者: 蜂飼耳 |
2023-01-22 | しんぶん赤旗 日曜版 |
2023-01-18 |
イラストレーション
237号 評者: ムシカゴグラフィクス |
2023-01-14 |
図書新聞
3575号 評者: 野村喜和夫 |
2023-01-07 |
日刊ゲンダイ デジタル
評者: 〈狸〉 |
2023-01-04 | しんぶん赤旗 2023年1月4日付 |
2022-12-17 |
図書新聞
3572号 評者: 山本貴光 |
2022-12-09 |
文藝春秋
2023年1月号 評者: 佐久間文子 |
MORE | |
LESS |
紹介
20世紀初頭のチェコを代表する革命詩人、イジー・ヴォルケル(1900-24)が、その短い生涯に遺した数多くの童話と詩から精選した、日本初の作品集。子どもや虐げられた者たちの低い視線に映し出される社会を描いた童話5篇に、故郷モラヴィア地方や性愛をうたった詩や社会的バラッド24篇、さらにカレル・タイゲと共同執筆したマニフェスト「プロレタリア芸術」を収録。この稀有な詩人の姿が、ついにあきらかになる!
定価=2500円+悪税
目次
------
I 物語
------
製本屋と詩人
太陽をぬすんだ百万長者
煙突そうじ屋さんのはなし
郵便配達人のはなし
サーカスのジョニー
------
II 詩
------
踊り
朝の歌
悪魔がぼくの夢にあらわれて
つつましさ
郵便ポスト
収穫
窓
徴兵
詩人よ立ち去れ!
門口の客人
もの
聖地スヴァティー・コペチェック
受難のとき
生まれてこなかった子どもたちのバラード
目
夢についてのバラード
出会い
出発
ボイラーマンの目のバラード
海
レントゲン
死にゆく者
病院のベッドの上に世界が落ちてくる……
墓碑銘
------
III 附録
------
プロレタリア芸術
参考文献
訳者あとがき
前書きなど
詩人よ立ち去れ!
すべてを投げだし――スコップを持ってもどってこい
そして墓地から地平線まで地面をすっかり掘りおこせ!
夜になったら愛と謙虚をそこに撒け
それが実れば すべての人びとが
泣いて歌うことができるから
詩人のいらない
金色の朝がやってくる。 ――「詩人よ立ち去れ!」
*
「本書には、二十世紀のチェコを代表する革命詩人、イジー・ヴォルケル(Jiří Karel Wolker, 1900-24)が、二十四年足らずという短い生涯のうちに数多く遺した物語や詩などから、訳者が選んで収録しました。日本でヴォルケルの作品がまとまって紹介されるのは本書が初めてのことでしょう。
いまから三十年ほど前、自分が子ども時代を過ごしたプラハがむしょうに懐かしくなり、チェコに行きたい、チェコの児童書をまた読んでみたいと思うようになりました。チェコの絵本が何か残っていないかと実家に父を訪ねたときに渡されたのが、ヴォルケルが子ども向けに書いた五つの物語でした。チェコ語を学び始めた時期でもあり、辞書を引きひき読んでみると、五つの作品それぞれに話の展開も面白く、人間が抱くさまざまな感情がみずみずしく表現されていて、興奮を覚えました。
二十世紀初頭という時代的な制約はありますが、作品の根底に流れている世界の不正をただしたいという、ごまかしのない強い願いにひかれ、これはぜひ日本でも読んでもらいたい、その価値のある作品だと考えて訳し始めました。それがようやく形になったのが、本書です」
――「訳者あとがき」より
上記内容は本書刊行時のものです。