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凧 ロマン・ガリ(著) - 共和国
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世界浪曼派

原書: Les cerfs-volants

発行:共和国
菊変型判
縦188mm 横150mm 厚さ21mm
重さ 400g
316ページ
並製
価格 2,700円+税
ISBN
978-4-907986-61-2
Cコード
C0097
一般 単行本 外国文学小説
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2020年2月10日
書店発売日
登録日
2020年1月20日
最終更新日
2020年2月10日
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紹介

戦後フランスの代表する作家ロマン・ガリ(1914-80)が、自殺する直前に遺した最後の長篇小説(原著1980年刊)。
稀代の凧揚げ名人を叔父にもつ主人公の少年リュドは、ポーランド人の令嬢リラに恋をするが、対ナチス戦によって2人は引き裂かれる。リラへの思いを募らせるリュドは、凧がふたたび自由に空を舞う日を取り戻すためにレジスタンスへと身を投じるが、それはフランス=善/ナチス=悪という図式が崩壊してゆく過程でもあった……。
日本でも再評価著しい作者の遺作。
小社刊『夜明けの約束』映画化上映(『母との約束、250通の手紙』、配給=松竹)記念出版。

前書きなど

「『夜明けの約束』でガリは、無償の愛を捧げる母、そして「愛される」自分を描いた。本作で描かれるのは、ひとりの少女を愛し続ける少年の愛、「愛する」側の物語だ。孤児とお嬢様の恋物語。『嵐が丘』ではあるまいし、前時代的な、と思われるかもしれないが、ガリが最後に遺したのが、幼年期から貫き通された初恋、そして「純愛」の物語であることは興味深い。/幼い日の出会いから青年期まで、リュドはひたすらリラのために生きる。リラは彼にとって生身の人間であると同時に、人生の目標であり、理想の自分への道しるべなのである。本書は、純愛の物語であってもメロドラマではない。なぜなら、主人公リュドの気持ちに「揺れ」がないからだ。彼女がたとえ他の男性と肉体関係をもっても、リュドは嫉妬しない。最初から最後まで、リュドの前にはリラ以外の少女が登場しない。彼には、リラしかいないのだ。一緒にいられない時間の方が長くなっても、彼の愛は変わらない。リュドは記憶力と想像力でリラをつくりあげ、その「理想のリラ」が「現実のリラ」を救うのである」
――「訳者解説」より

版元から一言

小社刊、ロマン・ガリ『夜明けの約束』(上映タイトル『母との約束、250通の手紙』、配給:松竹)映画化記念出版。


ゴンクール賞を史上唯一2度受賞した稀有な小説家にして、外交官。女優ジーン・セバーグの伴侶であり、映画監督。そうした華麗な経歴をもちながら、66歳で孤独裡に自裁したロマン・ガリの最後の長篇小説が本書です。ここでもストーリーテラーとしての才を存分に発揮しており、主人公の幼い恋からレジスタンス活動を経て戦後にいたる、起伏のある時代を一気に読ませます。
作者は日本では長く過小評価され続けていますが、母国フランスでは戦後を代表する作家として評価を受けています。本作は、自殺直前の作者が最後に書き残した長篇小説です。『母との約束、250通の手紙』というタイトルで映画化された『夜明けの約束』(小社刊)とともに、ぜひ味読してください。

著者プロフィール

ロマン・ガリ  (ロマン ガリ)  (

出生名、ロマン・カツェフ。
フランスの小説家、映画監督、外交官。
1914年、ロシア帝国領ヴィリア(現在のリトアニア共和国ヴィリニュス)に生まれ、
1980年、パリの自宅で自殺。
1935年、フランス国籍を取得。第二次世界大戦では空軍に参加し、対独戦に従事。
戦後は外交官として各国を転任しつつ、戦後フランスを代表する小説家として活躍する。
主な作品に、
『白い嘘』(1944)、
『自由の大地』(1956、ゴンクール賞受賞)、
『夜明けの約束』(1960/1980、小社刊)
『白い犬』(1970)、
『これからの一生』(エミール・アジャール名義、1975、ゴンクール賞受賞)、
『ソロモン王の苦悩』(エミール・アジャール名義、1979)がある。
自作の短篇小説を原作にした映画『ペルーの鳥』(1965)では、
妻ジーン・セバーグを主演に監督を務めた。

永田 千奈  (ナガタ チナ)  (

翻訳家。早稲田大学第一文学部卒業。
訳書に、
モーパッサン『女の一生』(光文社古典新訳文庫、2011)、
デュラン他『海賊と資本主義』(CCCメディアハウス、2014)、
ゲノ『戦地からのラブレター』(亜紀書房、2016)
ユバン他『クリトリス革命』(太田出版、2018)など多数がある。

上記内容は本書刊行時のものです。