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評伝ジャン・ユスターシュ 須藤健太郎(著) - 共和国
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評伝ジャン・ユスターシュ (ヒョウデン ジャン・ユスターシュ) 映画は人生のように (エイガハジンセイノヨウニ)

芸術
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発行:共和国
菊変形判
縦188mm 横150mm 厚さ26mm
412ページ
並製
価格 3,600円+税
ISBN
978-4-907986-54-4   COPY
ISBN 13
9784907986544   COPY
ISBN 10h
4-907986-54-8   COPY
ISBN 10
4907986548   COPY
出版者記号
907986   COPY
Cコード
C0074  
0:一般 0:単行本 74:演劇・映画
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2019年4月25日
書店発売日
登録日
2019年4月2日
最終更新日
2020年6月13日
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書評掲載情報

2020-05-01 表象(ヒョウショウ)  14号
評者: 三浦哲哉
2020-03-22 日本映画学会会報    第59号
評者: 東志保
2019-07-12 週刊読書人    2019年7月12日号
評者: 伊藤洋司
2019-07-06 キネマ旬報  2019年7月下旬号
評者: 野崎歓
2019-05-30 日本経済新聞  夕刊  2019年5月30日付
評者: 陣野俊史
2019-05-23 週刊文春  2019年5月30日号
2019-05-09 POPEYE(ポパイ)  2019年6月号
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紹介

1981年11月5日。
ひとりの映画監督が、パリの自室で拳銃自殺を遂げる。
ジャン・ユスターシュ、42歳。

1963年、ポスト・ヌーヴェルヴァーグの旗手として、中篇『わるい仲間』でデビュー。ゴダール、トリュフォーらに絶賛され、将来を嘱望される。1973年、初の長篇映画『ママと娼婦』で第26回カンヌ国際映画祭審査員特別賞を受賞するが、時代や流行に追従しない表現によって毀誉褒貶の評価を浴びる。続く『ぼくの小さな恋人たち』(1974)などによって、フィリップ・ガレルら後続のシネアストに多大な影響を与えるが――。

本書は、この稀有な映画作家に魅せられた批評家が、その生涯と作品を取材や調査によってあきらかにし、伝説化された実像に肉薄する世界初の本格的な評伝。
詳細なフィルモグラフィ、ビブリオグラフィ、人名索引を附す。

* 2020年5月、第11回表象文化論学会賞学会賞受賞
* 2020年6月、第37回渋沢・クローデル賞奨励賞受賞

目次

第一部 映画は経験のように──『わるい仲間』から『ナンバー・ゼロ』

 第一章「これはマニフェストだと思っていた」
 第二章「きれいでもきれいじゃなくても」
 第三章「『ペサックの薔薇の乙女』は、テレビに反対して撮った」
 第四章「カメラが回れば、映画はひとりでにできあがる」

 
第二部 映画は鏡のように──『ママと娼婦』と『ぼくの小さな恋人たち』

 第五章「あそこは街中のバカが集まる場所なのよ」
 第六章「『ママと娼婦』では、ユスターシュのテクストが主役だった」
 第七章「偽物の客観性を排し、本物の主観性を」

  
第三部 映画は反復のように──『不愉快な話』から『アリックスの写真』

 第八章「ヴァリアントを作るなど論外だ。同じ映画を作り直すこと」
 第九章「ジャンと夕食。編集のせいでアタマが狂いそうだという」
 第十章「もしもし、ピックか?」
  

ジャン・ユスターシュ略年譜
謝辞──後記にかえて 
 
 附録:フィルモグラフィ/書誌/人名索引

前書きなど

《フランスの映画作家ジャン・ユスターシュ(1938-81年)はいわば「神話」であり「伝説」であって、これまで散々に語られてきたかにみえて、資料をもとにした研究とは無縁だった。たぶん、そんな無粋なことは考えるだに野暮と見なされてきたのだろう。
 結局、私にはその野暮な方法しかなかったことになる。自分がほぼ生まれる前の時代について、自分の生まれとは違う国の監督について、自分の母語ではない言語で迫るには、愚鈍になるのが賢明だった。私は作品を見直した。私は書誌を作って洗いざらい読んだ。私はテレビのルポルタージュを見た。私はラジオのインタヴューを聞いた。私は未公刊の資料を掘り起こした。私は関係者の証言を集めた。私は脚本や製作資料や監督の手になる文書を細かく分析した。
 目標は、可能なかぎり資料に裏打ちされた方法で、彼の辿った行程を復元すること。完成された作品を外側から眺めて分析するのではなく、作られていく渦中に入り込み、内側から作品に触れること。創造のプロセスを辿り直すこと。
〔……〕
 これはジャン・ユスターシュの伝記ではない。あえていうなら、ジャン・ユスターシュの作品の伝記である。私は彼に襲いかかった必然性を探し求め、そこから生じた映画たちの人生を記述した。》――「序」より

版元から一言

本書は、「ポスト・ヌーヴェルヴァーグの旗手」として活躍を嘱望されながら、42歳で自ら世を去ったフランスの映画監督、ジャン・ユスターシュの本格的な評伝としては世界初のものです。流行や時代におもねることをせず、一貫して自分のテーマを追いつづけたこの映像作家の生きざまこそ、まさに「リベルタン」と呼びうるものでしょう。

この映画作家に魅せられた著者は、長い年月をかけて、その遺された映像や資料を丹念に分析し、関係者への取材や調査を重ねて、本書を完成させました。文字通りの労作であり、映画研究史に残る1冊になりました。関心のある多くのかたに手に取っていただければ幸いです。

なお、本書の刊行を記念した待望のレトロスペクティヴも実現します。
(詳細については各劇場・会場での発表をお待ちください)
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ジャン・ユスターシュ特集《映画は人生のように》
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2019年4月27日(土)~5月9日(木)@ユーロスペース(渋谷)
    5月11日(土)12日(日)18日(土)19日(日)@アンスティチュ・フランセ東京(飯田橋)

著者プロフィール

須藤健太郎  (スドウ ケンタロウ)  (

1980年生まれ。パリ第三大学博士課程修了。博士(映画研究)。
専門は映画史、映画批評。現在、首都大学東京人文社会学部助教。

訳書に、ニコル・ブルネーズ『映画の前衛とは何か』(現代思潮新社)、『エリー・フォール映画論集 1920‐1937』(ソリレス書店)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。