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クレムスの曲がりくねる時間 クラウディオ・マグリス(著) - 共和国
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クレムスの曲がりくねる時間 (クレムス ノ マガリクネル ジカン)
原書: Tempo curvo a Krems

文芸
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発行:共和国
四六変形判
縦188mm 横125mm 厚さ11mm
重さ 300g
144ページ
上製
価格 2,200 円+税   2,420 円(税込)
ISBN
978-4-907986-28-5   COPY
ISBN 13
9784907986285   COPY
ISBN 10h
4-907986-28-9   COPY
ISBN 10
4907986289   COPY
出版者記号
907986   COPY
Cコード
C0097  
0:一般 0:単行本 97:外国文学小説
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2026年1月20日
書店発売日
登録日
2024年9月17日
最終更新日
2025年12月27日
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書評掲載情報

2026-02-22 熊本日日新聞  朝刊  2月22日
評者: 中山智幸(小説家)
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紹介

あきらめ、もどかしさ、喪失感……
イタリアの境界都市・トリエステの歴史と現在を縦横無尽に横断し、そこに生きる人びとを描きつづける現代イタリア文学の巨人による最新短篇集(原書2019年刊)。初めて著者を知るには絶好の1冊。「管理人」「音楽のレッスン」「クレムスの曲がりくねる時間」「文学賞」「ロザンドラ谿谷――外・日中」の5作品を収録。詳細な「訳者あとがき」を付す。

定価=2200円+悪税

目次

管理人

音楽のレッスン

クレムスの曲がりくねる時間

文学賞

ロザンドラ谿谷――外・日中

 
 訳者あとがき

前書きなど

《本書は、イタリアのドイツ語文学者クラウディオ・マグリスの、2025年現在で最新の短篇集だ。1939年、スロベニアに隣接するイタリア北東の港町トリエステで生まれたマグリスは、ドイツ語文学の研究者としてトリエステ大学で教鞭をとっていた。当初から文芸評論や翻訳などを発表していたが、1986年、ドナウ川について書いた大著『ドナウ』を刊行し、広く作家としても認知されるようになった。1997年には、トリエステとその周辺地域を舞台にした『ミクロコスミ』で国内最高峰の文学賞であるストレーガ賞を獲得している。
〔……〕マグリス作品の多くは、伝記とも、紀行文とも、小説とも呼べる、ジャンルのない知性の書だ。史実、見聞、虚構をないまぜにした物語を流麗な修辞技法を用いて書き散らしていく。その圧倒的な知識が評価されてか、ノーベル文学賞候補にも何度か名前が挙がり、そちらは受賞こそしていないものの、2016年にはチェコのフランツ・カフカ賞を獲得している。現代において国際的な名声を得た数少ないイタリア人作家だ。
 マグリスの代表作『ミクロコスミ』の日本語版が、2022年1月に拙訳で刊行され、マグリスに謝礼のメールを送るタイミングだったので、「次は短めの作品を訳したいと思います」と追記したところ、本作『クレムスの曲がりくねる時間』を薦められた。2019年4月に刊行され、同年末までに4刷に達し、現在では英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語などに翻訳され、ヨーロッパを中心に確実に評価されている。メールのやりとりをした時点ですでに読み終わっていて、内容はそれなりに把握していたつもりだったが、翻訳するにあたり改めて原書を読み返して、彼が本作を薦める理由を納得せざるを得なかった。
 先ほどマグリスの作品を「ジャンルのない」と評したが、実は明らかにフィクションだとわかる作品も書いている。その多くが史実を下敷きにしているが、この短篇集『クレムスの曲がりくねる時間』では登場人物自体は架空の存在で、フィクションの要素が濃い。それでも作品によっては主人公が文学賞の授賞式に呼ばれたり、講演をしたりと、マグリス自身と重なる部分も多い。そしてその一つひとつの物語に、マグリスが他の作品でも扱ってきた主題が凝縮されており、著者のこれまでの思考や主張が大いに反映された内容となっている。つまり、短篇であるがゆえに、そういったマグリスの特徴をより手早く感じ取ることができるのだ。これは著者自身が薦めてくるのにも納得がいく〔……〕》
――「訳者あとがき」より

著者プロフィール

クラウディオ・マグリス  (クラウディオ マグリス)  (

1939年、イタリア・トリエステに生まれる。作家、批評家、翻訳家、研究者。
1994年から96年まで、イタリア共和国元老院議長。オーストリア国家賞(2005)、スペイン芸術文学勲章(2009)、フランツ・カフカ賞(2016)など、受賞・受勲多数。
邦訳に、『オーストリア文学とハプスブルク神話』(鈴木隆雄他訳、書肆風の薔薇、1990)、『ドナウ──ある川の伝記』(池内紀訳、NTT出版、2012)、『ミクロコスミ』(ストレーガ賞、二宮大輔訳、共和国、2022)がある。

二宮 大輔  (ニノミヤ ダイスケ)  (

1981年、愛媛県に生まれる。関西学院大学卒業後、イタリアに留学。2012年、ローマ第三大学文学部卒業、現在は、通訳・翻訳業。
翻訳に、トンマーゾ・ピンチョ『ぼくがエイリアンだったころ』(ことばのたび社、2024)、 クラウディオ・マグリス『ミクロコスミ』(共和国、2022)、ガブリエッラ・ポーリ+カルカーニョ『プリーモ・レーヴィ』(水声社、2018)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。