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発達障害バブルの真相
救済か?魔女狩りか? 暴走する発達障害者支援
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2018年12月10日
- 書店発売日
- 2018年12月5日
- 登録日
- 2018年10月30日
- 最終更新日
- 2020年11月26日
書評掲載情報
2019-02-08 |
週刊読書人
2019/2/8号 評者: 小俣和一郎(精神科医・精神医学史家) |
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重版情報
2刷 | 出来予定日: 2019-06-10 |
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紹介
数多くの精神医療機関の不正摘発に関わり、被害者の声を聞いてきた著者が、これ以上の悲劇を繰り返さないために、本書執筆を決意。長年培ってきた知見を惜しみなく披瀝した待望の書。とりわけ、発達障害の過剰診断のもと、子どもたちが精神薬漬けになっている現状に警鐘を鳴らす。子どもたちの未来を奪わないために、今、大人の責任が問われている。
目次
第1章 作られた発達障害バブル
発達障害の〝大安売り〟/発達障害って何だろう?/脳機能障害というまやかし/先天的な脳機能障害は特定できるのか/「正しい診断」は存在するのか/診断は何のため?/発達障害の診断は「参考」であって「絶対」ではない/診断のインフレ/うつ病バブル/うつ病バブルから発達障害バブルへ/六%という詐欺的数字/問題ある七五項目のチェックリスト/チェックリストが教育者の責任を奪う/発達障害は六・五%?/発達障害者支援法の疑問/早期発見至上主義/まともな意見も「無理解」?/チェックリストの神格化/まるで魔女狩り
第2章 知られざる「専門家」の実態と歴史
「専門家との連携」の罠/そもそも精神科医はメンタルヘルスの「専門家」なのか/精神科医の目指すゴールと市民が求めるゴールの違い/歴史から学ぶ精神医学の姿/反省するドイツの精神医学会、自覚すらない日本の精神医学会/ナチス型精神医学とアメリカ型精神医学の化学反応/発達障害者支援と強制不妊手術の共通点/十分な声が上がらないかぎりなかったことにされる日本/ある子どもの死/ずさんで危険な実態/極端な事例を取り上げて不安を煽るなという反論について
第3章 製薬産業と発達障害者支援
国連の勧告を無視する学会/新たな違和感/東京都にも厚生労働省にも虚偽報告をした市川氏/市川氏は日本のビーダーマン博士か/レベッカ・ライリーちゃん事件と日本人精神科医/繰り返される悲劇/製薬会社に尻尾を振る自治体/製薬マネーによる発達障害者支援/子どもに覚せい剤!?/先手を打ってきた塩野義製薬/真の薬物乱用防止活動とは?/ついに教育委員会までも
第4章 未来を奪われる子どもたち
狙われる日本の子どもたち/投薬は傷害行為/薬は人体にとって毒/異常な多罪併用率/薬に対する幻想/医師ですら服薬の強制はできない/排除・差別に向かう教育現場/受診と服薬を勧める教師たち/正しい理想の光景が共有されないかぎり、目的にたどり着かない/早期発見・早期支援は結局悪なのか/過剰診断VS過小診断/究極のデメリット
《コラム》インクルーシブ教育への誤解
第5章 発達障害バブルの混乱から抜け出すために
では、どうすればよいのか/発達障害は治るのか/発達障害ビジネスの闇/まともな医師は経過観察、鑑別検査をする/「食」は非常に重要/食事の改善で子どもたちの人生が変わる/薬を抜くことの困難さ/重要なことは向き合うこと――はるや君の事例/「理論上の発達障害」と「現実の発達障害」の違い/検察官であるべきか弁護士であるべきか/発達障害探しよりも発達支援を/あるべき支援の姿とは?/基本的方針の提案/市民の人権擁護の会/精神医学的イデオロギーとの決別/最後に――身を守るための基本的な心得
《コラム》現代食はミネラル不足
前書きなど
空前の発達障害ブームの影で、発達障害の診断、受診、治療等を巡り、さまざまなトラブルも起きています。学校や保育園等から受診や服薬を強要されるようなことも実際に起きています。診断が出たことで差別的な待遇を受けることも珍しくありません。不適切な診断や治療で苦しめられている人々もいます。いずれの場合も周囲は「本人のため」と強調するために抗い難く、苦しい立場に置かれている当事者や保護者も多いでしょう。
本書は、まさにそのような立場にある方に特にお読みいただきたい一冊です。
……
また、早期発見・早期支援を絶対視し、早期に専門家につなげることこそが最善だと教育されている医療・福祉・教育・保育関係者にもお読みいただき、現在の発達障害者支援が本当に支援につながっているのかについて再考するきっかけとなることを期待しています。(「まえがき」より)
版元から一言
数多くの精神医療機関の不正摘発に関わり、被害者の声を聞いてきた著者が、これ以上の悲劇を繰り返さないために、本書執筆を決意。長年培ってきた知見を惜しみなく披瀝した待望の書。とりわけ、発達障害の過剰診断のもと、子どもたちが精神薬漬けになっている現状に警鐘を鳴らす。子どもたちの未来を奪わないために、今、大人の責任が問われている。
上記内容は本書刊行時のものです。