書店員向け情報 HELP
出版者情報
ウジョとソナ 独立運動家夫婦の子育て日記
原書: ジェシーの話
- 初版年月日
- 2020年7月26日
- 書店発売日
- 2020年7月15日
- 登録日
- 2020年6月9日
- 最終更新日
- 2021年6月7日
受賞情報
2018年ソウル図書館「今年の10冊」/ 2019年韓国文化体育観光部優秀文化商品選出
紹介
もうひとつ、
同じ世界の別の片隅に窓が開いた。
何が同じで何が違うのか。
同じところはまるでおんなじで愛おしく、
違うところはわれわれが想像していたより
はるか遠くにまで広がっていた。
ー片渕須直(アニメーション映画監督)
日本の支配と戦争の只中も、慈しんだ家族の日常。祖国・韓国は日本の植民地下。独立を夢見て亡命した中国は日中戦争に突入。避難生活を余儀なくされた大韓民国臨時政府夫妻の姿を、我が子に希望を託す「子育て」の視点から綴った日記をグラフィックノベル化。赤ん坊の成長を主眼にしながら、日本軍の泥沼戦、先行きの見えない韓国同胞、泰然自若とした中国人の知られざる姿を繊細に描きだす。
目次
1 ジェシーの誕生
2 戦争のはじまりと百日のお祝い
3 船上で歌う「アリラン」
4 空襲とはじめての「オンマ」
5 バスの旅と中国大陸の人びと
6 ジェシー1歳。まとまらない独立運動
7 父の不在と爆撃の日々
8 次女、ジェニーの誕生と空襲
9 姉妹の成長と長引く戦争
10 母の病と戦争の終わり
11 志なかば、帰郷へ
エピローグ ふたたび、ソウルにて
前書きなど
「この地で、父親がこの子にしてあげられることは何か。一寸先は闇でしかな い今のこの家庭で、温かさと慈しみの心でひたすらこの子を守ってやることか? それとも父の選択を受け継がせ、運命だから受け入れろということか。 将来この子から、異国を彷徨い暮らした理由を尋ねられたら、独立を成し遂 げるという私たちの悲願を説明できるのだろうか。」
版元から一言
戦時下も我が子へ変わらぬ愛を注ぐ夫婦の日記は、子の可愛らしさに心を掴まれる。いっぽうで、本書で描かれる韓国独立運動家の日々には、日本人として目を開かれる事実が随所に散りばめられている。またパク・ゴヌンの絵は、子どもは愛らしく、戦火の中国大陸を細密に描き出し、物語の世界をよりいっそう鮮やかに読者へ訴えかけている。
上記内容は本書刊行時のものです。