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父の約束
本当のフクシマの話をしよう
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2013年6月
- 書店発売日
- 2017年12月25日
- 登録日
- 2017年12月25日
- 最終更新日
- 2017年12月25日
紹介
原発事故で学校や地域はどう変わったか?「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」を立ち上げた著者が、子どもを心配する親の目線で事故の真実を伝えます。原発子ども被災者支援法など、被災者サポートのポイントもわかりやすく解説します。
≪本文より≫
いま自分にできることは何なのか、と考えたときに、私が次の世代に希望を語ることはできないけれども、子どもたちが自分自身で希望を見出していく、そういう人間に育てることが私の責務だろう、と思うようになりました。(中略)
原発事故は防げなかったけれども、できることは精一杯やったつもりだ、と、子どもたちに胸をはれるようになりたい。
そして、二度とこんな悲劇を繰り返さないために、すべての原発を廃絶することにも精一杯取り組んでいきたいと思っています。
目次
危険を知っていたのに/安全宣伝キャンペーン/覚悟を決める/学校が危険地帯に/立ち上がった親たち/避難の壁、サテライト疎開/自主避難の呼びかけ/被ばくの事実/食卓の汚染/なぜプールがこわいのか/予防を優先してほしい/避難したい人が5割/保養弱者を出さないために/被災者を守る法律
前書きなど
岡山に疎開していた1年間、当時小学4年生だった長男は「福島」の話題に、いつもうつむいて黙ってしまいました。福島に残っている友達のこと、汚染や被害のこと、そして自分だけが平和な場所にいること。大人と同じように、原発事故に振り回される現実を受け入れられずにいるようでした。
原発の建設を許し、事故が起こるまで運転を止められなかった私たちは、この子らを前に、これからどんな生き方が許されるのでしょうか。そのことを激しく自分に問いかけながら、息子たちに語れる言葉を探し続けてきた2年間でした。
答えなどまだ見つかるはずもないけれど、決して嘘はつくまい、隠すまい、胸を張って生きていこう。心の中でそう息子たちに約束をして、いつも話し始めます。
版元から一言
子どもたちを放射能から守る福島ネットワークを立ち上げ、子ども・被災者支援法市民会議の代表、「避難の権利」を求める避難者の会共同代表をつとめるなど、一環した立場で活動を続けている著者の貴重な講演録。その誠実で真っ直ぐな姿勢は、長年、障がい者自立支援運動の支援者として関わってきたキャリアに裏打ちされていると聞いて納得しました。
事故直後、福島県内であったことの証言は、これからの防災に。
被災者の権利や保養についての展望は、被害者救済のために。
2011年3月時点の学校の放射能測定結果や出典も明記しており、福島第一原発事故のオーラル史料としても貴重な1冊です。
上記内容は本書刊行時のものです。