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連合赤軍を読む年表
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 書店発売日
- 2022年1月13日
- 登録日
- 2021年10月12日
- 最終更新日
- 2024年7月2日
紹介
「連合赤軍事件」とは何だったのか。新左翼の誕生から裁判まで、年表にしてはじめて見えてくる「連合赤軍」の真実。社会情況との密接な響き合い。元連合赤軍兵士・植垣康博、加藤倫教、岩田平治へのインタビューで明かされる「50年後」の表白。著者は当時、共産主義者同盟戦旗派。現在は「連合赤軍の全体像を残す会」のメンバーとして、当事者たちの証言を記録、収集し続ける。桐野夏生、推薦。
僕らは権力に負けたんじゃない。党派に負けたんだ。_____植垣康博
50年というのにどれだけの意味があるんでしょうか。_____加藤倫教
幹部が怖くてやったわけでなく、自分は信じていた。____岩田平治
装丁=藤原有記
目次
あさま山荘の銃撃戦と、その後に続いた同志大量殺害のニュースが世間を震撼させてから、50年になる。私が2002年に『連合赤軍事件を読む年表』(彩流社)を上梓した頃は、まだあの事件はなお少なくない人々の耳目を集めている、と感じることができた。しかし、さすがに50年となると情況は一変した。いまや、あの事件についての記憶は風化しつつある。昭和は遠く、20世紀は歴史の彼方に消え去るのか、当時を知る者たちも次々に鬼籍に入りつつある。仮に街頭インタビューでマイクを向ければ、「連合赤軍って何?」という若い世代の表情を映像が伝えてくれるのだろう。それでいいのだろうか。____著者
前書きなど
団塊の世代として、当たり前のように、新左翼になった。ブント系だったので、本書に登場する何人かとは、同じ場所の空気を吸ったことがある。「連赤」については、考えるのが怖かった。まともに向き合うにはシンドさを予感していたからだと思う。「したこと、しなかったこと」の質・量の多寡こそあれ、「連赤」は誰にも突きつけられる鋭利な刃だ。今回の作業で、彼らのその後の人生の様相がさまざまなことに驚いた。ごく狭い選択肢しかないはずのなかで、一人として同じ生き方をしていない。 ____著者
版元から一言
【推薦コメント】
■桐野夏生(作家)
半世紀経った今でも、16人の声が聞こえる。「何があったか語れ、残せ。我らを忘れるな」と。本書の存在は、忘却に抗う唯一の方法そのものである。
■白井 聡(京都精華大学講師)
連合赤軍事件から50年。「正義の暴走こそ悪」、したり顔で言う輩があふれるこの国では、チンケな悪党がのさばっている。〈正義〉も、その〈暴走〉も、〈普通の人〉が犯しうる残虐も、何も知らずして、薄っぺらな〈バランス感覚〉だけが幅を利かせる。そんな世の中に飽き飽きした人は本書をひもとくべきだ。ここから始まった悪夢から、私たちはまだ醒めていない。
■武田砂鉄(ライター)
なぜここまで動いたのか、ここまで動かなければならなかったのか、動くことができなくなったのか、その息づかいを知った。
上記内容は本書刊行時のものです。