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本屋がアジアをつなぐ
自由を支える者たち
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2019年8月15日
- 書店発売日
- 2019年8月15日
- 登録日
- 2019年7月12日
- 最終更新日
- 2019年9月4日
書評掲載情報
2019-09-28 | 日本経済新聞 朝刊 |
2019-09-01 |
毎日新聞
朝刊 評者: 永江朗(フリーライター) |
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紹介
自著『「本屋」は死なない』が東アジア各国で翻訳刊行されている出版ジャーナリストの石橋毅史が、国境をひとつ超えて出会った「本屋」たちの物語り。
東京新聞の連載コラムに、香港・銅鑼湾書店の元店長独占インタビューなどの書き下ろしを追加して単行本化。
前書きなど
僕は、隣国の本屋たちについて書くようになった。彼らが日本の本屋に学び、共感しているように、彼らの技術や物語を日本に伝えたいと思った。環境が似ているのだから、共有できそうな話題はたくさんあった。
だが、似ているという発見から始まった関心は、やがて似ていないところへと広がっていった。
韓国や台湾、あるいは香港には、政治的、社会的なメッセージを積極的に発信する本屋が多くいた。彼らは、言論と表現の自由を保持する役割を担っていることに自覚的だった。日本の書店は、こうしたことをあまり表立ってアピールしない。それじたいは良いとも悪いとも思わない。思想や信条をあからさまにしないのは日本社会の特性だし、言論と表現の自由が確保された状態に馴れているせいもあるかもしれない。
韓国と台湾は、1980年代後半まで言論・表現・報道の自由がなかった。政府が直轄する機関の検閲を受けずに本を出せるようになってから、まだ30年しか経っていない。日本の場合は、1945年の敗戦から2年後、日本国憲法が施行されたときをいちおうのスタートとすれば、70年余りたっていることになる。この年数の差は大きく、韓国や台湾では、個人が自由にモノをいえなかった時代を生々しく覚えている人が多い。そして香港はまさにいま、この自由を維持できる否かという問題に直面している。
版元から一言
出版ジャーナリストが国境をひとつ越えて出会った「本屋」たち。
ソウルで、香港で、台北、那覇、東京でーー彼らは、その町に暮らす人びとの自由を支えてきた。
上記内容は本書刊行時のものです。