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BIOCITY ビオシティ 101号 コスモス国際賞の30年 岩槻 邦男(著) - ブックエンド
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BIOCITY ビオシティ 101号 コスモス国際賞の30年 (ビオシティ ヒャクイチゴウ コスモスコクサイショウノサンジュウネン) 秩序と調和、真の共生を拓く (チツジョトチョウワ シンノキョウセイヲヒラク)

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B5判
縦257mm 横182mm 厚さ7mm
重さ 300g
128ページ
並製
価格 2,500 円+税   2,750 円(税込)
ISBN
978-4-907083-90-8   COPY
ISBN 13
9784907083908   COPY
ISBN 10h
4-907083-90-4   COPY
ISBN 10
4907083904   COPY
出版者記号
907083   COPY
Cコード
C0040  
0:一般 0:単行本 40:自然科学総記
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2025年1月15日
書店発売日
登録日
2024年12月26日
最終更新日
2025年1月14日
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紹介

国際花と緑の博覧会の基本理念「自然と人間との共生」を継承し、1993年に創設されたコスモス国際賞の歴史を概観。BIOCITYと同じく30周年を迎えた同賞は、広く海外の隅々に視野を広げ、人類の福祉の増進に寄与する研究活動にいち早く光を当て、新しい価値観の潮流を日本にもたらしました。10人の受賞者の講演記録で、その業績をたどります。

目次

目次

特集目次
巻頭言「コスモス国際賞 30 年の歴史とこれから」岩槻邦男
基調論文「自然と人間とが共生する新しい時代へ」山極壽一
[受賞者による講演記録]
「生命の未来」エドワード・ウィルソン博士(行動生物学)
「自然の社会に生きる」フィリップ・デスコラ博士(文化人類学)
「プラネタリーバウンダリー」ヨハン・ロックストローム博士(環境学)
「生物多様性を生きる」岩槻邦男博士 (植物学)
「風土学が目指すもの」オギュスタン・ベルク博士(風土学)
「生物多様性と種の絶滅速度」スチュアート・L. ピム博士(保全世態学)
「ポリネシア人とオーストロネシア語族」P. ベルウッド博士(考古学)
「生物多様性の損失と感染症」フェリシア・キーシング博士(感染症学)
「環境不正義を止める」K. シュレイダー= フレシェット博士(環境学)
「エビデンスに基づいた保全」ウィリアム・サザーランド博士(動物学)
概観「コスモス国際賞の誕生と時代の動き」三谷彰一
歴代受賞者一覧

前書きなど

コスモス国際賞が歩んできたこの30年は、まさに科学技術の時代から地球全体の生物圏の健康と安定を希求する時代への大きな変化を経験してきたと言ってよいだろう。1970年の大阪万博のテーマは「人類の進歩と調和」であり、2025年の大阪関西万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」であることからもその
推移が読み取れる。1990年に大阪で開催された「国際花と緑の博覧会」がその契機になり、コスモス国際賞はその理念である「自然と人間との共生」の継承と発展を目指してきた。[中略]
 地球温暖化や気候変動はグローバルにやってくるが、災害は地域レベルで起こる。2024年に起こった能登半島地震や豪雨による災害はそのことを如実に示して
いる。そのリスクに対処するには地域の自然の特徴に対応した方法が必要になる。コスモス国際賞はこうした地域レベルの活動を先導するような、自然と人間との共生を目指す世界的な視野を提供した偉人を表彰してきた。これからもその目標は変わらない。(山極壽一、基調論文より)

版元から一言

BIOCITYは、1994年に創刊された地球環境に関する総合雑誌として創刊され、2024年に30周年、100号を迎えました。エコロジーという言葉も馴染みのないなかでの船出でしたが、今では環境への関心はかつてないほど高まっています。この30年の環境にたいする時代の変遷を、同じ30周年を迎えたコスモス国際賞の歩みから概観します。
また101号で定期刊行を終了し、今後はBIOCITY 別冊や書籍にて発信を続けてまいります。

著者プロフィール

岩槻 邦男  (イワツキ クニオ)  (

岩槻邦男:兵庫県立人と自然の博物館名誉館長、東京大学名誉教授。1934年兵庫県生まれ。地球に存在する多様な生物の相互関係を統合的に解明する研究手法の構築により、シダ類をはじめとする植物系統分類学を発展させ、さらにアジアを中心とする生物多様性の保全に多大な功績を果たした。日本植物学会会長、国際植物園連合会長、日本ユネスコ国内委員などを歴任。2007年文化功労者。著書に『生命系』『ナチュラルヒストリー』など。

山極 壽一  (ヤマギワ ジュイチ)  (

山極壽一:総合地球環境学研究所所長。コスモス国際賞委員会委員長。1952年東京都生まれ。霊長類学者、ゴリラ研究の第一人者。京都大学霊長類研究所などを経て同大学教授、京都大学総長。2021年より現職。著書に『争いばかりの人間たちへ:ゴリラの国から』『父という余分なもの:サルに探る文明の起源』ほか多数。

エドワード・オズボーン・ウィルソン  (エドワード オズボーン ウィルソン)  (

エドワード・オズボーン・ウィルソン:ハーバード大学名誉教授。1929年米国バーミングハム生まれ。アメリカを代表する昆虫学者、社会生物学者。アリの自然史および行動生物学の研究分野で卓越した研究業績をあげ、その科学的見地を生かして人間の起源などの研究に尽力。『生命の多様性』など、邦訳書多数。

フィリップ・デスコラ  (フィリップ デスコラ)  (

フィリップ・デスコラ:フランスの社会人類学研究室(L. A. S.)主任およびコレージュ・ド・フランス教授。1949年パリ生まれ。文化人類学者。南米アマゾンに住む先住民アチュアの自然観と、自然と関わる諸活動に焦点を当て、その綿密な調査から哲学的な思想へと論を進め、自然と文化を統合的に捉える「自然の人類学」を提唱した。

ヨハン・ロックストローム  (ヨハン ロックストローム)  (

ヨハン・ロックストローム:ポツダム気候影響研究所(ドイツ)所長。1965年ストックホルム生まれ。地球規模の持続可能性を専門とする環境学者。研究者グループ「アース・リーグ」を率い、2009年に発表した「プラネタリーバウンダリー」の概念は、SDGsにも大きな影響を与えた。ストックホルム・レジリエンス・センタ
ー所長を経て、2018年より現職。

オギュスタン・ベルク  (オギュスタン ベルク)  (

オギュスタン・ベルク:フランス国立社会科学高等研究院教授。和辻哲郎の著作『風土』から大きな影響を受け、風土概念をさらに拡充、深化、発展させ、「風土学」(Mesology)と名付けた新たな学問領域を切り開き、自然にも主体性があるという「自然の主体性論」を提唱した。

スチュアート・L.ピム  (スチュアート ピム)  (

スチュアート・L.ピム:1949年ダービーシャー(英国)生まれ。デューク大学教授(保全生態学)。地球上の生物の食物網の複雑さや種の絶滅速度などについての理論を提唱し、地球規模の生物多様性に関する政策などに大きな影響を与えるとともに、非営利団体「Saving Nature」を設立し、生息地の保全と回復活動を展開する。

ピーター・ベルウッド  (ピーター ベルウッド)  (

ピーター・ベルウッド:オーストラリア国立大学名誉教授。1943年英国レスター生まれ。世界的な規模で農耕の拡散を研究し、考古学、言語学、人類生物学の学際的研究による「初期農耕拡散仮説」を提唱。農耕の起源と初期農耕民の移動・拡散過程を明らかにした。邦訳書に『500万年のオデッセイ』(2024年)。

フェリシア・キーシング  (フェリシア キーシング)  (

フェリシア・キーシング:バード大学(アメリカ)教授。1966年カリフォルニア州サンタクルーズ生まれ。生物多様性と人獣共通感染症病原体との関係を、実践的な調査研究によって明らかにし、ポストコロナ時代における自然と人間とのあり方に科学的な示唆を与えた。研究論文やデータにアクセスできる「オープンサイエンス」の推進や、若い研究者の教育にも努めている。

クリスティン・シュレイダー=フレシェット  (クリスティン シュレイダー フレシェット)  (

クリスティン・シュレイダー=フレシェット:ノートルダム大学(米国)オニール家講座名誉教授。環境問題を考察する際に定量的リスク評価に基づく「環境正義」の概念が重要であることを提唱し、現在の環境問題に対する姿勢に警鐘を鳴らした。邦訳書に『環境リスクと合理的意思決定』(2007年)、『環境と正義』(2022年)など。

ウィリアム・ジェームズ・サザーランド  (ウィリアム ジェームズ サザーランド)  (

ウィリアム・ジェームズ・サザーランド:ケンブリッジ大学動物学科研究部長。1956年英国生まれ。「エビデンスに基づいた保全」を提唱し、世界中の膨大な研究論文より情報を集積したウェブサイトを構築するなど、生物多様性保全のあり方に革新をもたらした。セント・キャサリンズ・カレッジ名誉フェロー 。

三谷 彰一  (ミタニ ショウイチ)  (

三谷彰一:公益財団法人国際花と緑の博覧会記念協会企画事業部長兼総務審議役。1962年千葉県生まれ。1985年に大阪市花の博覧会準備室に勤務。以後、国際花と緑の博覧会協会、国際花と緑の博覧会記念協会に勤務し、博覧会の準備・運営、理念継承事業に40年余にわたり従事。

上記内容は本書刊行時のものです。