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北海道の縄文文化 こころと暮らし
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2021年12月25日
- 書店発売日
- 2021年12月18日
- 登録日
- 2021年12月1日
- 最終更新日
- 2022年1月11日
書評掲載情報
2022-02-27 |
北海道新聞
朝刊 評者: 長谷部一弘(元函館市縄文文化交流センター学芸員) |
2022-01-23 | 読売新聞 朝刊 |
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紹介
◇道内各地の遺跡と出土品の数々から、縄文人の〝こころと暮らし〟を読み解く、カラー写真ふんだんのビジュアルブックが誕生!◇時系列ではなく〈たべる・いのる・よそおう・ねがう〉などテーマ別の編集で、縄文時代を生きた人々の生活や心のあり方に焦点を当てました◇さらに、採集と狩漁という従来の縄文時代像をベースに、伝統と変化・発展、定住と交流など新たな発見や研究成果も盛り込み、〈真の縄文文化〉の実像へと迫ります◇平易な解説文で北海道の縄文への探求心を誘う、写真充実のビジュアルガイド。
目次
遺跡や遺物のつぶやきに耳を傾けて─推薦の言葉に代えて〈札幌国際大学縄文世界遺産研究室長 越田賢一郎〉
北海道歴史年表(旧石器・縄文・続縄文時代)
北海道遺跡分布地図(旧石器・縄文・続縄文時代、擦文文化期)
世界文化遺産に登録された「北海道・北東北の縄文遺跡群」
【0】プロローグ[まえぶれ]
1 道南の旧石器文化
2 道央の旧石器文化
3 道東の旧石器文化
4 縄文時代草創期の土器─帯広市大正3遺跡
【1】つくる
1 土の器をつくる
〈北海道各地の土器と地域の出来事〉
[JOMON column]北海道の縄文土器─美しきフォルム
2 木で器や道具をつくる
[JOMON column]縄文文化の植物利用─埋もれた川に残っていた魚類捕獲施設
3 石で道具をつくる
4 骨や角で道具をつくる
[JOMON column]〈重要文化財〉八雲町コタン温泉遺跡出土の骨角器
5 石斧をつくる
6 皮や繊維を加工する
[JOMON column]縄文人の衣服
[JOMON column]縄文人の漆工品
【2】すまう
1 家をつくる
2 北の縄文人と住まい─帯広市八千代A遺跡の例
3 北の縄文人と住まい─森町石倉2遺跡の例
4 北の縄文人と住まい─八雲町野田生1遺跡の例
[JOMON column]〈史跡〉函館市大船遺跡の大型竪穴住居跡
5 火をたき、炉をかこむ
[JOMON column]火をおこす─縄文時代の木製発火具
6 低湿部の作業場─小樽市忍路土場遺跡
【3】かる・とる・たべる
1 縄文人の食生活
2 陸の獣をかる
3 罠をしかける─Tピット(陥し穴)
4 海や川の生き物をとる
5 海の幸・川の恵みをたべる
[JOMON column]〈史跡〉釧路市東釧路貝塚
[JOMON column]〈史跡〉洞爺湖町入江・高砂貝塚
[JOMON column]〈史跡〉伊達市北黄金貝塚
6 貝塚にほうむる
[JOMON column]土器をつかう
【4】よそおう
1 髪をよそおう
2 耳をよそおう
3 玉でよそおう
[JOMON column]〈重要文化財〉礼文島・船泊遺跡出土の装飾品
[JOMON column]コハク製玉─土坑墓の副葬品
【5】いのる・ねがう
1 配石をともなう墓群
2 北海道独自の墓・周堤墓
3 埋葬と副葬品─墓をみきわめる
[JOMON column]〈史跡〉森町鷲ノ木遺跡のストーンサークル
[JOMON column]〈史跡〉千歳市キウス周堤墓群
[JOMON column]〈重要文化財〉恵庭市カリンバ遺跡の漆塗り装身具
[JOMON column]釧路市幣舞遺跡
4 子どものことをねがう
[JOMON column]〈重要文化財〉函館市豊原4遺跡出土の足型付土製品
5 ねがいをこめる─土偶・岩偶
[JOMON column]〈国宝〉函館市著保内野遺跡出土の中空土偶
6 動物へのおもい─動物形土製品・石製品
7 仮面をつける
8 縄文人の美意識─赤と黒
9 盛土遺構
[JOMON column]〈史跡〉函館市垣ノ島遺跡の盛土遺構
【6】まじわる
1 円筒土器文化のひろがり
2 地域色の強い円筒土器上層式─礼文島ほか道内各地の豊富なバリエーション
3 赤彩土器─南からきた土器①
4 亀ヶ岡式土器─南からきた土器②
5 漆工品─南からきたワザ
6 ヒスイ─南からはこばれた石
7 イノシシ─南からはこばれた動物
8 石刃鏃─北からつたわった道具
9 アスファルト─南へはこばれた? 接着剤
【7】エピローグ[つながる・かわる]
1 縄文文化から続縄文文化へ─道南の場合
2 縄文文化から続縄文文化へ─石狩低地帯の場合
3 縄文文化から続縄文文化へ─道東の場合
あとがき
監修・執筆者プロフィール
出典(本文未記載分)
索引
前書きなど
自然や動植物と共存しながら1万年以上続いた縄文時代を、従来の時間軸ではなく、遺跡の立地や住居・施設、生業や道具の製作と使用、装飾や祭祀、道内外との交易・交流など、幅広いテーマを通して北海道独自の暮らしと文化を紹介しました。さらに、採集と狩漁というこれまでの縄文時代像をベースにしつつ、伝統と変化・発展、定住と交流といった新たな発見や研究成果を盛り込むことで、〝真の縄文文化〟の実像へ近づくことができたと自負しています。(「あとがき」より)
版元から一言
昭和後半期から、国内の道路網・高速鉄道網・空港・港湾・ダム・工業団地などの大
規模開発事業が次々と行なわれてきました。このような開発対象となった土地には数多
くの遺跡が残されており、主に行政関連組織の手によって発掘調査が行なわれ、報告書
が刊行されてきました。北海道でも、多い時は発掘件数が年間100件にものぼり、そ
の調査に多くの調査員と作業員の方々が従事していたのです。(中略)
この本からは、報告書には盛られていない、現場で発掘調査を担当した調査員の方々
の生の声が伝わってきます。遺跡や遺物に出会ったときの感動や「なぜ?」という疑問
を現場で持ち続け、考え続けてきたことがまとめられているのです。調査員が遺跡や遺
物のつぶやきを聞いている姿といえるかもしれません。それぞれの眼でとらえた縄文文
化の情報を、多くの方々に伝える内容になっています。縄文時代の概説書としての役割
だけではなく、細かな遺跡や遺物に対する想いがあふれています。きっと、この本を読
む方は、こんなことがわかるのかと驚かれると思います。(「推薦の言葉に代えて」より)
上記内容は本書刊行時のものです。