- ISBN
- 978-4-906740-33-8
- Cコード
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C0095
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一般 単行本 日本文学、評論、随筆、その他
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2018年6月
- 書店発売日
- 2018年6月23日
- 登録日
- 2018年6月10日
- 最終更新日
- 2018年6月25日
紹介
ギャラクシー賞受賞をしたAIR-G’伝説のカリスマパーソナリティ・中田美知子。シングルマザーにしてキャリアウーマンという波乱万丈の半生を、包み隠さずセ・キ・ラ・ラに綴った、サプライズいっぱいの初エッセイ集。
目次
第Ⅰ章 放送界、事始め
第Ⅱ章 時代と生きる
第Ⅲ章 旅して想う
第Ⅳ章 母として女として
第Ⅴ章 北海道、わが愛
前書きなど
掲載したエッセイは、年代順に並んでいない。登場した人物は本名もあれば偽名もある。一応連絡の取れる人には、了解を取った。FM北海道の番組に寄せられたFAXやメールも、題材にしている。あるお菓子屋さんを取材した時、「昔、中田さんの番組でFAXを読まれたことがあり、しかもその話を新聞のエッセイでも書いてもらいました」とパティシエールが、レジ横から切り抜きを出してきてくれた。そのFAXの内容を読んだスタッフ全員が、「それはひどーい!」と叫んだ、それほど記憶に残るエピソードの主である。彼女は、「この記事を見ながら頑張りました」と言い、私は目頭が熱くなった。
自分の半生を積極的に晒そうと思ったわけではまったくない。単なる思いつきなのである。友人でもある亜璃西社代表の和田由美と食事に行く途中、「私の文章、まとめて本にするかなぁ」と小さくつぶやいたら、こうなったのだ。
しかし、和田さんの編集と構成力は半端じゃない。おかげで、北海道に来てからの私の四十六年が、生き生きと蘇った。
この強面の、情が深い大親友に心から感謝している。
この本の散文的な題名も、私が十くらい書いた候補の中から和田さんが選んでくれた。少女(つまり私のこと)は昔、毎年のように海でキャンプをした。身体が魚のようになり、藻の間を泳ぐウミウシたちと遊んだ。
いまでは水着を着る勇気も、スッピンで歩く度胸もない。だけどビル街の中にいて、心はいつもあの頃の海に憧れている。