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天皇制と闘うとはどういうことか
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2019年4月30日
- 書店発売日
- 2019年4月20日
- 登録日
- 2019年3月1日
- 最終更新日
- 2019年12月3日
書評掲載情報
2021-05-15 |
東京新聞/中日新聞
朝刊 評者: 古関彰一(独協大学名誉教授) |
2019-10-29 |
映画芸術(エイガゲイジュツ)
469 評者: 伊多波宗周 |
2019-10-05 |
図書新聞
10月12日号/3418号 評者: 米田綱路(聞き手) |
2019-07-26 |
週刊読書人
評者: 古賀 暹 |
2019-07-07 | 岐阜新聞 |
2019-07-07 | 山陽新聞 |
2019-06-30 | 四国新聞 |
2019-06-23 | 信濃毎日新聞 |
2019-06-23 | 福井新聞 |
2019-06-23 | 下野新聞 |
2019-06-23 | 徳島新聞 |
2019-06-23 | 河北新報 |
2019-06-23 | 佐賀新聞 |
2019-06-23 | 山梨日日新聞 |
2019-06-23 | 南日本新聞 |
2019-06-23 | 神戸新聞 |
2019-06-23 | 京都新聞 |
2019-06-23 | 愛媛新聞 |
2019-06-17 | 日本海新聞 |
2019-06-16 | 北日本新聞 |
2019-06-16 | 秋田魁新報 |
2019-06-16 | 山陰中央新報 |
2019-06-15 | 沖縄タイムス |
2019-06-02 | 毎日新聞 朝刊 |
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重版情報
2刷 | 出来予定日: 2019-12-02 |
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紹介
真の民主主義のために
沖縄、改憲、安保法制、国旗・国歌……
なぜ政権批判のために、天皇の発言をテコにしなければならないのか。
護憲平和派が「おことば」に依拠するのはなぜなのか。
70年代半ばから天皇制論を発表し、「反天皇制運動連絡会」を設立した著者が、
中世下層民の文化からひもとき、敗戦後の占領政策問題、
安倍政権批判に至るこれまでの反天皇制論を総括、
あらたな戦線のための拠点を構築する。
欺瞞に満ちた戦後民主主義を脱却し、民衆主権の真の民主主義を根付かせるために。
(樋口陽一との対談、ダグラス・ラミスへのインタビューも収録)
目次
第Ⅰ部 日本君主制の制度悪を問う
第1章 天皇制と闘うとはどういうことか――制度悪の一掃のために
Ⅰ 近代国民国家の統治形態としての天皇制 | Ⅱ 裕仁と明仁の差異 |
Ⅲ 明仁天皇制のアポリア | Ⅳ 国家神道の呪縛 | Ⅴ 日本文化と天皇制 |
Ⅵ 天皇制との闘いをどう構想するのか
第2章 安倍政治・立憲主義・反天皇制
――樋口陽一×菅孝行
第3章 集合的幻想の起源と占領統治七十余年の欺瞞
――「改憲」に直面する2018年以後に向かって
Ⅰ 政権の改憲志向と天皇の「護憲」 | Ⅱ 八・八が露呈させたもの |
Ⅲ 詐術としての象徴天皇制の歴史的起源と現在 |
Ⅳ 天皇幻想の基盤と虚構の起源 |
Ⅴ 現代国家における天皇制と「主権者」の〈始末〉のつけ方
第Ⅱ部 生前退位と占領統治の陥穽
第1章 何よりもダメな〈主権者【われら】〉
――政権の荒廃・生前退位・戦後統治七十四年の因果
第2章 明仁「八・八メッセージ」から天皇制解体を考える
第Ⅲ部 戦後天皇制国家と沖縄
第1章 安保・沖縄・天皇制に関する「本土」の歴史的責任
第2章 沖縄と「本土」の間――天皇・安保・辺野古基地
ダグラス・ラミス インタビュー
第Ⅳ部 〈聖なる天皇幻想〉は何を生み出したか
第1章 日本近代国家の宗教性をめぐって
Ⅰ 近代の統治の幻想性とその射程 | Ⅱ 占領軍と天皇裕仁の合作 |
Ⅲ 日本社会の差別と天皇 | Ⅳ 戦後(象徴)天皇制の延命と変質
第2章 賤民文化の精神世界
Ⅰ 日本文化と天皇 | Ⅱ 柳田國男と民衆文化 |
Ⅲ 野垂れ死にと隣り合わせの〈幻想の解放区〉 | Ⅳ 賤民文化の歴史的原基 |
Ⅴ 賤民の力――宗教と芸能をめぐって | Ⅵ 漂泊者の精神世界 |
Ⅶ 新旧仏教と被差別 | Ⅷ 賤民文化の達成と展望
第Ⅴ部 統合切断に向かう〈組織戦〉
〈組織戦論〉序説
Ⅰ 「短い二〇世紀」の帰結 | Ⅱ アジールと根拠地 | Ⅲ 過去の遺産へ |
Ⅳ 矛盾は力に変わり得るか | Ⅴ 関係の危機の長い道程 |
Ⅵ 統一戦線と「工作者」 | Ⅶ アジール建設と組織戦
補足的論点 天皇制と日本資本主義のことなど――あとがきにかえて
前書きなど
反天皇制闘争が目的に到達するには
「物質的な力」に転化した観念の共有が不可欠だ。
「敵」は幻想の共同性、
すなわち国家の権威としての宗教的価値を内面化した
「国民」の観念である。
制度の除去には、それに先立つ観念の無力化が不可欠なのである。
それによって、きのうまで畏怖や憧憬や親愛の対象だと感じられた
権威の表徴に何も感じなくなり、
集合的な畏怖や憧憬や親愛を媒介とする観念の統合力が消滅する。
それを実現するのは権力のヘゲモニーと闘う対抗ヘゲモニー形成の運動、
「陣地」を形成する組織戦である。
――第Ⅰ部第3章より
上記内容は本書刊行時のものです。