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谺せよ 多田 薫(著/文) - 花乱社
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谺せよ 多田薫句集

発行:花乱社
四六判
194ページ
上製
価格 2,000円+税
ISBN
978-4-905327-97-4
Cコード
C0092
一般 単行本 日本文学詩歌
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2019年2月22日
書店発売日
登録日
2019年2月18日
最終更新日
2019年3月11日
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紹介

命響き合う、空へ──
少年の如き天真なる直覚、
人の世の哀歓に寄り添う稟性、そしてどこまでも真っ直ぐな俳句への愛。多田薫の句業。

全山の木の実降らせよ谺せよ
風花と唇合うて仰ぐ空
ぶらんこに立つてこぐ子のひざのばね
薫風やブロッコリーのやうな森

目次

序詩 森崎和江
画  長谷川陽三
序  多田薫句集『谺せよ』に寄せて 筑紫磐井
いつもの場所で[秋]
ふたり生きて[冬]
土のにほひを[春]
薫風や[夏]
いつかまた[平成三十年夏]
 あとがき 多田孝枝/季題別索引 題字:山本素竹/装画:西島伊三雄

前書きなど

■序より 筑紫磐井
「蜻蛉の眼にある太古光りをり」
 蜻蛉に類した生きものは古代から生息している。メガネウラと呼ばれる巨大昆虫(全長七〇センチ)で、二億九千万年前の古生代石炭紀の地層から化石も見つかっているという。ささやかな蜻蛉にも、時間にすれば長い歴史があるのであり、その奥底の眼光は人間の誕生などを遙かに見尽くしている。

「絵踏みせし村にしづかな時代来る」
 踏絵は現実にあるわけではない観念的な季語であり、現代の作家としてはこうした詠み方とならざるを得ないと思う。そうした中で「時代来る」という生な言葉が生きている。我々が経験するどんな切実で命がけの事件であっても、やがて歴史の中に埋もれていく。踏絵という風俗より、そうした歴史の哲理の方に作者の思いを読むことが出来る。

著者プロフィール

多田 薫  (タダ カオル)  (著/文

昭和二十六(一九五一)年五月二十五日、福岡県直方市に生まれる。
昭和四十九(一九七四)年三月、西南学院大学法学部卒業。
昭和五十(一九七五)年四月、福岡市役所に上級職入所。
平成五(一九九三)年、故小原菁々子師に勧められ、俳句を始める。
平成七(一九九五)年、『ホトトギス』に投句を始める。
同年五月、有志による俳句鍛錬会「根っこの会」を福岡県立図書館にて発足、世話人。
平成八(一九九六)年、『花鳥』所属。坊城中子師・坊城俊樹師に師事。
平成十(一九九八)年、『ばあこうど』創刊、福岡市の自宅を編集部・事務局とする。   
平成十二(二〇〇〇)年一月十一日、二十五年勤続中、くも膜下出血で倒れ休職。入院手術以後、高次脳機能障害のリハビリを継続する。
平成十三(二〇〇一)年四月、復職。
平成十八(二〇〇六)年三月、早期退職。
平成二十六(二〇一四)年、俳誌『六分儀』代表。福岡県久留米市の自宅を編集室とする。 
平成二十七(二〇一五)年二月、俳誌『六分儀』第十一号刊行。
平成三十(二〇一八)年十一月十五日、永眠。六十七歳。 

上記内容は本書刊行時のものです。