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福岡地方史研究 第56号 福岡地方史研究会(編集) - 花乱社
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福岡地方史研究 第56号

発行:花乱社
A5判
208ページ
並製
価格 1,600円+税
ISBN
978-4-905327-92-9
Cコード
C0021
一般 単行本 日本歴史
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2018年9月
書店発売日
登録日
2018年9月3日
最終更新日
2018年10月23日
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紹介

昨年は明治一五〇年に相当する年であった。今号では「歴史の転換点─明治維新一五〇周年に思う」をテーマに特集する。転換点は「誰の目から見ても」であり,「私の目から見て」でもあり,「私にとっての(個人的体験)」でもある。様々な視点から見た“福岡の維新”を探求する。
【特集】玄洋社員・小野隆助のこと/朝鮮通信使の終焉をめぐって/草莽 戸原継明論(中):明治九年秋月の乱への一道程/寺子屋師匠から小学校教員になった真宗僧侶:鞍手郡法蓮寺立花大龍の場合/幻の名島神社「縣社昇格願」/「爆弾三勇士」のほんとのこと,ほか

目次

絵葉書でたどる福岡の歴史⑰ 肉弾三勇士銅像(石瀧豊美)
【巻頭言】山口昌男の歴史人類学(石瀧豊美)
【特集】歴史の転換点:明治維新150周年に思う
 [特集にあたって]
 玄洋社員・小野隆助のこと(浦辺 登)
 朝鮮通信使の終焉をめぐって:何度も延期された通信使(今村公亮)
 草莽 戸原継明論(中):明治九年秋月の乱への一道程(師岡司加幸)
 寺子屋師匠から小学校教員になった真宗僧侶:鞍手郡法蓮寺立花大龍の場合(鷺山智英)
 幻の名島神社「縣社昇格願」:旧社格制度下における昇格(安藤政明)
 史料「爆弾三勇士」のほんとのこと(解説 石瀧豊美)
【論文】
 幕末佐賀藩におけるいわゆるアームストロング砲の製造をめぐって(一):
  田中久重と石黒直寛関係史料および文献からのアプローチ(河本信雄)
【インタビュー】
 昭和と共に歩んだ人生(下):匁銭と益冨家鯨組(藤本隆士)
【研究ノート】
 福岡市西区長垂山に残る道「油坂」について(山崎龍雄)
 太閤様の造った道・再考 近世道造りの先駆け(中村修身)
 陶工高原五郎七と高原焼について(副島邦弘)
 福岡藩において継承された数学探しの旅(後藤ミドリ)
【追悼】
 近藤典二氏─近藤先生と私(有田和樹)
 近藤典二氏─近藤典二氏主要著作目録(石瀧豊美作成)
 早舩正夫氏─早舩さんの万歳三唱(別府大悟)
【歴史随想】
『東海道中膝栗毛 初編』の不思議:第55号での酒井忠輔説の補足として(下畑博明)
【随感】
 古文書蒐集折々譚 その2(宮 徹男)
 古文書入門講座その七:潜伏キリシタン、福岡藩への配流(鷺山智英)
【本の紹介】近代科学の功罪を撃つ:『近代日本一五〇年』(師岡司加幸)
【歴史散歩】現人神社と裂田溝を歩く(安藤政明・藤野辰夫)
【短信往来】今村公亮/上園慶子/大林憲司/河本信雄/後藤正明/佐伯久美子/坂上知之/高場 彩/安藤政明
編集後記/例会卓話記録

前書きなど

■特集にあたって
 昨年は明治元(一八六八)年を起点に数えると、明治一五〇年に相当する年だったが、一九一七年のロシア革命一〇〇周年でもあった。ロシア革命はさまざまな社会運動に影響を及ぼし、戦後米ソの冷戦構造にまでつながるが、一九九一年のソ連邦の崩壊によって終止符を打った。今年は明治維新一五〇周年であり、一九六八年からは五〇周年に当たる。
 国立歴史民俗博物館は昨年〔企画展示「1968年」─無数の問いの噴出の時代─〕を開催した。プレスリリースには
 「大学闘争、三里塚、べ平連……1960年代を語る資料を約500点展示/約50年後の今、「1968年」の多様な社会運動の意味を改めて問う」
と書かれている。(略)
 五〇周年、一〇〇周年、一五〇周年……評価は別にして、どこをとっても歴史の大転換点であったことに異議はあるまい。
 この機会に「歴史の転換点─明治維新一五〇周年に思う」をテーマに特集した。転換点は「誰の目から見ても」であり、「私の目から見て」でもあり、「私にとっての(個人的体験)」であってもかまわない。
 浦辺登「玄洋社員・小野隆助のこと」は、小野隆助という一般にはほとんど知られていない人物への関心から出発して、ついには『霊園から見た近代日本』という本を著すに至った経緯と、小野隆助の生涯を解明する過程について書く。
 今村公亮「朝鮮通信使の終焉をめぐって」は、朝鮮通信使が公的に実施されなくなって後も、何度も計画はあったことを取り上げ、幕末まで続く〝ミニ朝鮮通信使〟訳官使の果たした役割についても考察する。
 師岡司加幸「草莽 戸原継明論(中)」は前号からの継続で、秋月藩の勤王家・医師戸原継明(卯橘)の成長と思想形成の過程を、筑前勤王党など、周囲の人物との出会いを軸にたどる。
 鷺山智英「寺子屋師匠から小学校教員になった真宗僧侶」は、一僧侶の残した「奇談日記」に着目し、史料を読み解きながら、草創期の小学校教員となった真宗僧侶の群像を描き出す。その際、本号で追悼した近藤典二氏の著書『教師の誕生』が参照される。
 安藤政明「幻の名島神社『縣社昇格願』」は、神社に社格があった戦前の制度下で、名島神社が行った縣社昇格運動を明らかにする。関係史料の発見と紹介、背景事情の考察である。
 石瀧「『爆弾三勇士』のほんとのこと」は、爆弾三勇士・肉弾三勇士として讃えられ、社会を挙げて軍神キャンペーンが行われたことに対し、戦友の一人が違和感を表明した史料を紹介した。「絵葉書でたどる福岡の歴史」と関連する。
 特集には含めていないが、師岡司加幸「本の紹介」は山本義隆著『近代日本一五〇年』を取り上げる。また、河本信雄「幕末佐賀藩におけるいわゆるアームストロング砲の製造をめぐって(一)」は、アームストロング砲をめぐる伝説とは何か、なぜ伝説は確固として疑われることがなかったのか、を明らかにする。(後略)(石瀧氏)

著者プロフィール

福岡地方史研究会  (フクオカチホウシケンキュウカイ)  (編集

福岡地方史研究会は、1962年の発足。福岡にあって地方史や郷土史に関心を持つ人々によって結成された、民間の自主的な研究団体。発足以来、学界と在野の交流によって相互に情報を交換し、会員個々が研究を重ね研鑽を積む。研究テーマは地方史に限らず、広く文化史・社会史・民俗学に及び、対象となる時代も原始・古代・中世・近世・近現代と各時代の研究者が所属。有志による「古文書を読む会」の活動は『福岡藩朝鮮通信使記録』の刊行に結実し、2001年2月、福岡県文化賞を受賞。月1回の定例研究会を開き、年1冊会報(本誌)を発行する。

上記内容は本書刊行時のものです。