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パワーエレクトロニクスにおけるコンバータの基礎と設計法-小型化・高効率化の実現- 鵜野将年(著/文) - 科学情報出版
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パワーエレクトロニクスにおけるコンバータの基礎と設計法-小型化・高効率化の実現- (パワーエレクトロニクスニオケルコンバータノキソトセッケイホウコガタカコウコウリツカノジツゲン)

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A5判
216ページ
定価 3,200円+税
ISBN
978-4-904774-83-0   COPY
ISBN 13
9784904774830   COPY
ISBN 10h
4-904774-83-3   COPY
ISBN 10
4904774833   COPY
出版者記号
904774   COPY
Cコード
C2054  
2:実用 0:単行本 54:電気
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2020年6月17日
最終更新日
2020年6月17日
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紹介

 パワー半導体デバイスを用いた電力変換技術を取り扱うパワーエレクトロニクスは、電力を必要とするあらゆる機器で用いられており我々の生活には欠かせない技術である。従来から幅広い分野で応用されてきた技術ではあるが、近年における再生エネルギーの導入、リチウムイオン二次電池の登場、モノの電動化、に伴いパワーエレクトロニクスの需要は飛躍的な高まりを見せている。それを反映するかのように、パワーエレクトロニクスを志す大学生ならびに企業技術者が増加している。
 パワーエレクトロニクスで用いられる電力変換回路(コンバータ)はパワー半導体デバイスのスイッチング状態に応じて回路中の素子に流れる電流ならびに印加電圧が大きく変化し、その動作の詳細について理解するのは難しいと言われる。大学の学士向けの教科書などでは動作原理が比較的シンプルな電力変換回路を対象に絞って解説する場合が多いが、実際には非常に多くの応用回路方式が用途や要求によって使い分けられている。特に直流電力変換回路については幾多の回路方式が存在しており、初学者がその全貌について把握するのは容易ではない。昨今では、モバイル機器や電気自動車をはじめ、電力変換回路の応用先がますます多様化すると同時に、高効率化と小型化が強く求められている。用途や要求に応じて適切な電力変換回路方式を選定することになるが、そのためには各種方式の動作概要ならびに長短について把握しておく必要がある。
 本書はパワーエレクトロニクスを志す大学院生および企業で製品開発に従事する若手技術者を対象とする。2章と3章では直流電力変換回路の基礎として、非絶縁形DC-DCコンバータと絶縁形DC-DCコンバータをそれぞれ俯瞰する。電力変換回路の高効率化と小型化に向けて必要となる基礎知識として、4章では各種の損失、5章では小型化に向けたアプローチについて解説する。6章から9章では、共振動作を取り入れた共振形コンバータやコンデンサを利用することで回路の小型化を達成するスイッチトキャパシタコンバータなど、各種の応用回路方式についての解説を行う。

目次

1.緒言
1.1. パワーエレクトロニクスを取り巻く環境
1.2. 直流電力変換器の小型化へのアプローチ
1.3. 本書の構成
2.非絶縁形DC-DCコンバータ(チョッパ回路)
2.1. チョッパ回路
2.1.1. 回路構成
2.1.2. 各回路の関係性
2.1.3. 降圧チョッパの簡易動作解析
2.1.3.1. 動作モード
2.1.3.2. 入出力電圧変換特性
2.1.3.3. リプル電流と平滑コンデンサ
2.1.4. 電流連続モードと電流不連続モード
2.1.5. 同期整流モード
2.2. インダクタを2つ用いたチョッパ回路
2.2.1. 回路構成
2.2.2. 特徴
2.2.3. SEPICの簡易動作解析
2.2.4. Superbuckコンバータの簡易動作解析
2.3. Hブリッジを用いた昇降圧チョッパ回路
2.3.1. 回路構成と特徴
2.3.2. 動作解析(同期駆動とインタリーブ駆動)
2.3.3. インダクタのリプル電流
3.絶縁形DC-DCコンバータ
3.1. フライバックコンバータ
3.1.1. 回路構成
3.1.2. 動作解析
3.1.3. スナバ回路を含めた動作解析
3.2. フォワードコンバータ
3.2.1. 回路構成
3.2.2. 動作解析
3.3. チョッパ回路を基礎とした他の絶縁形DC-DCコンバータ
3.4. ブリッジ回路を用いた絶縁形DC-DCコンバータ
3.5. ハーフブリッジセンタータップコンバータ
3.5.1. 回路構成
3.5.2. 動作解析
3.6. 非対称ハーフブリッジコンバータ
3.6.1. 回路構成
3.6.2. 動作解析
3.6.3. トランスの直流偏磁
3.7. Dual Active Bridge(DAB)コンバータ
3.7.1. 回路構成
3.7.2. 動作解析
3.7.3. 零電圧スイッチング(ZVS)領域
4.コンバーターにおける各種の損失
4.1. 電流の2乗に比例する損失(ジュール損失)
4.1.1. MOSFETのオン抵抗
4.1.2. コンデンサの等価値列抵抗
4.1.3. トランスやインダクタにおける銅損
4.2. 電流に比例する損失
4.2.1. IGBTにおける導通損失
4.2.2. ダイオードの順方向降下電圧による導通損失
4.2.3. スイッチング損失
4.2.4. ZVSによるスイッチング損失低減
4.3. 電流に無依存の損失(固定損失)
4.3.1. MOSFETの入力容量と出力容量
4.3.2. ダイオードの逆回復損失
4.3.3. トランスの鉄損
4.4. 電力変換回路の最高効率点
5.コンバーターの小型化へのアプローチとその課題
5.1. 小型化へのアプローチ
5.2. 高周波化による受動素子の小型化とその課題
5.2.1. 受動素子の充放電エネルギー量
5.2.2. 高周波化に伴う損失増加
5.2.3. ソフトスイッチングによるスイッチング損失の低減
5.2.4. ワイドギャップ半導体デバイスによる高周波化と損失低減
5.3. 高エネルギー密度の受動素子採用による小型化
5.3.1. インダクタとコンデンサのエネルギー密度
5.3.2. コンデンサを用いた電力変換
5.4. 高効率化や高温度耐性部品の採用による廃熱系バイスの小型化
5.5. スイッチや受動部品の統合による部品点数の削減
5.5.1. コンバータ単体レベルでの磁性素子の統合
5.5.2. システムレベルでの統合
6.共振形コンバータ
6.1. 概要
6.1.1. 共振形コンバータの構成と特徴
6.1.2. 共振形コンバータの種類と特徴
6.2. 直列共振形コンバータ
6.2.1. 回路構成
6.2.2. 共振周波数とスイッチング周波数の関係
6.2.3. 動作モード(ƒs > ƒr)
6.2.4. 基本波近似による解析
6.2.5. 動作モード(ƒs < ƒr)
6.3. LLC共振形コンバータ
6.3.1. 回路構成
6.3.2. 共振周波数とスイッチング周波数の関係
6.3.3. 動作モード(ƒr0 > ƒs > ƒrp)
6.3.4. 動作モード(ƒs > ƒr0)
6.3.5. 基本波近似による解析
6.3.6. ZVS条件
7.スイッチトキャパシタコンバータ
7.1. 概要
7.2. SCCの代表的な回路構成
7.3. 基本回路の解析
7.3.1. 簡易モデル
7.3.2. 詳細モデル
7.4. SCC回路の解析
7.4.1. ラダーSCC
7.4.1.1. 特徴
7.4.1.2. 動作概要
7.4.1.3. 電荷移動解析
7.4.2. 直列/並列SCC
7.4.2.1. 特徴
7.4.2.2. 動作概要
7.4.3. フィボナッチSCC
7.4.3.1. 特徴
7.4.3.2. 動作概要
8.スイッチトキャパシタコンバータの応用回路
8.1. ハイブリッドSCC
8.1.1. 回路構成と特徴
8.1.2. ハイブリッドラダーSCCの動作
8.1.3. 電荷移動解析
8.1.4. インダクタのサイズ
8.1.5. ハイブリッドラダーSCCの拡張回路
8.2. 位相シフトSCC
8.2.1. 回路構成と特徴
8.2.2. 動作モード
8.2.3. 出力特性
8.2.4. 位相シフトSCCの拡張回路
8.3. 共振形SCC
8.3.1. 回路構成と特徴
8.3.2. 動作モード
8.3.3. ゲイン特性
8.3.4. 共振形SCCの拡張回路
9.コンデンサにより小型化を達成するコンバータ
9.1. Luoコンバーター
9.1.1. 回路構成と特徴
9.1.2. 動作モード
9.1.3. インダクタサイズの比較
9.2. フライングキャパシタを用いた降圧チョッパ
9.2.1 回路構成と特徴
9.2.2 動作モード
9.2.3 インダクタサイズの比較
9.3. フライングキャパシタマルチレベルDC-DCコンバータ
9.3.1. 回路構成と特徴
9.3.2. 動作モード
9.3.3. インダクタサイズの比較

上記内容は本書刊行時のものです。