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田紳有楽 藤枝 静男(著/文) - 烏有書林
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田紳有楽 (デンシンユウラク)

文芸
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発行:烏有書林
四六判
352ページ
定価 2,400円+税
ISBN
978-4-904596-04-3   COPY
ISBN 13
9784904596043   COPY
ISBN 10h
4-904596-04-8   COPY
ISBN 10
4904596048   COPY
出版者記号
904596   COPY
Cコード
C0393  
0:一般 3:全集・双書 93:日本文学、小説・物語
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2012年6月
書店発売日
登録日
2015年8月20日
最終更新日
2022年8月10日
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書評掲載情報

2012-07-08 東京新聞/中日新聞
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紹介

【2023年5月現在、新本が定価(2,400円+税)で購入可能】

「午後八時、日没とともに床に入る。腹がへったので右脚を切って食い、明日の活力にそなえてストロンチウム90を十錠飲んで平和な眠りにつく。」(「静男巷談」より)
私小説が「私」を超えたとき、なにが姿を現したか。初期の創作説話から「私倍増」小説にいたる、藤枝文学の特異な軌跡を刻印する。

 眼科医のかたわら小説を書きつづけた藤枝静男の軌跡をたどる作品7篇を収録。志賀直哉らの影響を受け自らも「私小説」と呼ぶその作風は、ときに私小説の枠を軽く飛び越える。代表作「田紳有楽」をはさみ、初期の説話風小説「龍の昇天と河童の墜落」、軽妙な随想録「静男巷談」、私小説「壜の中の水」から悟入の境地を思わせる後期作品まで、奇作「田紳有楽」をより深く楽しむための作品をセレクトした。

 ※七北数人氏を監修者に迎えた「シリーズ 日本語の醍醐味」は、“ハードカバーでゆったり、じっくり味わって読みたい日本文学”をコンセプトに、手に汗握るストーリーではなく、密度の濃い文章、描写力で読ませる作品、言葉自体の力を感じさせる作品を集成してゆきます。

目次

龍の昇天と河童の墜落
文平と卓と僕
静男巷談(抄録)
壜の中の水
田紳有楽
みな生きもの みな死にもの
老いたる私小説家の私倍増小説
 
解説/七北数人

著者プロフィール

藤枝 静男  (フジエダ シズオ)  (著/文

1907年、静岡県藤枝町生まれ。本名勝見次郎。成蹊実務学校を経て第八高等学校に入学、北川静男、平野謙、本多秋五らと知り合う。このころ志賀直哉を訪ね、小林秀雄、瀧井孝作を知る。1936年に千葉医科大学を卒業、医局、海軍火薬廠共済病院などを経て妻の実家である眼科医院に勤め、1950年に浜松市で開業。1947年『近代文学』9月号に本多秋五らが考案した筆名・藤枝静男で「路」を発表。その後も眼科医のかたわら小説を書く。1993年、肺炎のため死去。 主な著作に、芥川賞候補となった「イペリット眼」「痩我慢の説」「犬の血」などがあり、『空気頭』が芸術選奨文部大臣賞、『愛国者たち』が平林たい子賞、『田紳有楽』が谷崎潤一郎賞、『悲しいだけ』が野間文芸賞を受賞している。

上記内容は本書刊行時のものです。