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王朝貴族のおまじない 繁田信一(著) - ビイング・ネット・プレス
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王朝貴族のおまじない (おうちょうきぞくのおまじない)

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四六判
237ページ
並製
定価 1,600円+税
ISBN
978-4-904117-00-2   COPY
ISBN 13
9784904117002   COPY
ISBN 10h
4-904117-00-X   COPY
ISBN 10
490411700X   COPY
出版者記号
904117   COPY
Cコード
C0039  
0:一般 0:単行本 39:民族・風習
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2008年2月
書店発売日
登録日
2010年2月18日
最終更新日
2024年10月24日
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重版情報

3刷 出来予定日: 2024-11-01
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平安時代の生活文化を理解する小窓になれそうな本、謎の老尼の楽しい語り話の数々。思わず使ってみたくなるおまじないが満載。

紹介

●未来を知りたい
「岐塞 夕占の神に 物問はば 道往く人よ 占正にせよ(ふなどさえ ゆうけのかみに ものとわば みちゆくひとよ うらまさにせよ)」
(1)道に出て右の呪文を三回唱える。
(2)自分の周囲に米を撒き散らす。
(3)櫛の歯を三回鳴らす。
(4)米の散らばる範囲を通りかかった人の言葉に耳を傾ける。

(前略) さて、その時姫さまでございますが、まだお若くていらした頃といいますから、藤原兼家さまとご結婚なさる以前のことになりましょうか、一度だけ、ご自身で夕占をなさったことがございました。ある日の夕方、お米や櫛をお持ちになって二条大路にお出ましになり、そこで呪文を唱えたりお米を撒いたり櫛の歯を鳴らしたりということをなさって、ご自身の将来をお知りになろうとされたのです。(中略) けれども、これは、受領さまのお嬢さまのお振る舞いとしましては、ずいぶんと大胆なものでございましたから、きっと、お父上の中正さまには内緒でなさったことだったに違いありません。(後略)

目次

はしがき

第一章 困ったことになったとき
・百鬼夜行に遭遇したら
・死んだはずの人を見かけたら
・蛇に咬まれそうになったら
・雷が鳴ったら
・脚が攣ったら
・胸の病気を患ったら
・夏の暑さで体調を崩したら 
・馬がお腹を壊したら

第二章 悪いことが起きる前に
・くしゃみが出たら
・悪い夢を見たら 
・人魂を見たら
・灯火の炎に自分の姿が映ったら
・怪しい虫の鳴き声を聞いたら 
・夜中に外出するなら
・怪しい鳥の鳴き声を聞いたら

第三章 こんなときは気をつけて
・犬の遠吠えを聞いたとき
・犬に置き土産をされたとき
・狐の鳴き声を聞いたとき
・狐に置き土産をされたとき
・狸の鳴き声を聞いたとき
・烏の鳴き声を聞いたとき
・梟の鳴き声を聞いたとき
・五位鷺の鳴き声を聞いたとき
・釜の鳴る音を聞いたとき
・胸がドキドキするとき
・顔がほてるとき
・・耳鳴りがするとき
くしゃみが出たとき

第四章 よりよい明日のために
・恋心に気づいてもらいたい
・未来を知りたい
・よい夢を現実にしたい 
・農作物を害虫から守りたい
・稲刈りを無事に行いたい
・おいしいお酒を造りたい

第五章 まずは落ち着いて
・犯罪者に立ち向かうなら
・悪い人と交渉するなら 
・不幸のあった家族を訪ねるなら
・病人と会うなら
・山野を通るなら
・河海を渡るなら
・飲んだり食べたりするなら
・偉い人に会うなら
・大勢の人々の前に出るなら

あとがき 
追い書き
平安京図・大内裏図・時刻図・内裏図・藤原氏略系図・年表

前書きなど

「はしがき」より
 やたらと暑かった先年の夏のある日、調査のために半ばやむなく灼熱の京都を訪れた私は、そこで一人の老尼と出遭いました。そして、その老齢の尼僧から、王朝時代の人々が日々の生活の中で用いていたという幾つもの呪術を教えてもらうとともに、それらの呪術にまつわる王朝時代のさまざまな出来事について語り聞かされたのでした。

著者プロフィール

繁田信一  (しげたしんいち)  (

1997年東北大学大学院文学研究科博士課程後期単位取得退学。2003年神奈川大学大学院歴史民俗資料学研究科博士後期課程修了、博士(歴史民俗資料学)。神奈川大学日本常民文化研究所特別研究員、同大学外国語学部非常勤講師。著書に『陰陽師』(中央公論社)、『平安貴族と陰陽師』『呪いの都 平安京』(以上、吉川弘文館)、『殴り合う貴族たち』『王朝貴族の悪だくみ』(以上、柏書房)、『天皇たちの孤独』(角川書店)などがある。

坂田靖子  (さかたやすこ)  (

大阪府高槻市出身、石川県金沢市在住。1975年、『花とゆめ』掲載の「再婚狂騒曲」でデビュー。以来、白泉社、小学館など幅広い雑誌で活躍。英国を舞台にした作品のほか、さまざまなファンタジーや日本の怪談・説話を素地にした作品も多い。『闇夜の本』『バジル氏の優雅な生活』『マーガレットとご主人の底抜け珍道中』『水の森奇譚』『芋の葉に聞いた咄』『磯の貝に聴いた咄』『堤中納言物語』『伊平次とわらわ』など多数。

上記内容は本書刊行時のものです。