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MR育薬学 メディカルエデュケーション編集部(編) - SCICUS
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MR育薬学 (エムアールイクヤクガク)

医学
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発行:SCICUS
B5判
縦182mm 横257mm 厚さ8mm
112ページ
並製
定価 2,200円+税
ISBN
978-4-903835-87-7   COPY
ISBN 13
9784903835877   COPY
ISBN 10h
4-903835-87-1   COPY
ISBN 10
4903835871   COPY
出版者記号
903835   COPY
Cコード
C3047  
3:専門 0:単行本 47:医学・歯学・薬学
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2017年1月
書店発売日
登録日
2016年12月20日
最終更新日
2017年1月20日
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紹介

医薬品をこの世に誕生させる「創薬」に対し、生まれ出た医薬品をしっかり成長させることを「育薬」と呼びます。多くの患者さんに使用され明らかになる情報を収集・蓄積し、フィードバックして医薬品の適正使用に生かしていくことは、医薬品を最終的に完成させ、価値を高めていくための重要なプロセスです。
そして、情報の収集とフィードバックを担うMRこそが「育薬」の主役です。
本書は、MRという職業のもつ社会貢献性を「育薬」との関わりからとらえた初めての教科書です。「薬を育てるという考え方」のスタートラインに立つために必要な基本知識や心構えについて、コンパクトに情報をまとめました。
これからMRになろうと考えるすべての人に読んでいただきたい一冊です。

目次

■第1章 MRの働くフィールド

1 MRが扱う薬とは
医療用医薬品と一般用医薬品
MRが扱う医薬品
新医薬品
後発医薬品
希少疾病用医薬品

2 そもそも医薬情報担当者(MR)とは
MRの定義と使命
MRの業務
MRに求められる資質

3 MRが所属する製薬企業とは
医薬品の価値
製薬企業の組織
本社組織の各部門とその業務

4 MRが活動する場所とは
医療機関とは
医療関係者の職種
医師の業態
薬剤師の業態

5 医療用医薬品の開発とは
新薬ができるまでの道のり
医薬品産業の開発費用
これからの医療用医薬品開発

6 「育薬」とは
育薬がなぜ必要なのか

7 MRが担う育薬とは
MRこそが育薬の主役

8 なぜMRに倫理観が必要なのか
MRに必要な資質
MRの行動規範
医薬品産業で働くことの自覚


■第2章 MRが知らなければならないルール

1 医薬品医療機器等法(薬機法)とは
法律の目的
医薬品の定義
医薬品以外の規制対象
製造販売業の許可
薬局の規定
医薬品販売業の区分
医薬品の区分
医薬品の表示・封・広告の規制
臨床試験に関する規定

2 医療保障制度とは
医療保障の定義
医療保障制度の種類
医療保険制度
後期高齢者医療制度

3 診療報酬制度とは
診療報酬制度の基本
請求・審査・支払い

4 薬価基準制度とは
薬価基準制度の意義
二つの収載方式
薬価基準への収載と薬価の決定
薬価の改定

5 医薬品添付文書とは
添付文書の機能
添付文書の位置づけ
添付文書の記載項目
添付文書に関わるMRの業務

6 臨床試験(治験)とは
治験の位置づけ
治験の三つの相
治験の推進体制

7 創薬に関わる基準とは
GCP
GLP

8 育薬に関わる基準とは
医薬品に対する各種規制
育薬に関わる二つの基準
PMSの中のGVP、GPSP


■第3章 MRが取り組む育薬の実際

1 なぜ育薬は必要なのか
医薬品の副作用とは
薬害とは
ペニシリンのアナフィラキシー・ショック
サリドマイド事件
薬害スモン訴訟
薬害エイズ
ソリブジン事件
クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)

2 PMSとは
育薬は薬害防止の有効な手段
育薬の根幹をなすPMS

3 再審査制度・安全性定期報告とは
再審査制度の概要
安全性定期報告の概要
再審査・安全性定期報告の調査方法

4 再評価制度とは
再評価制度の概要

5 副作用・感染症報告制度とは
医薬品医療機器総合機構
副作用・感染症報告制度の概要
副作用の評価方法
企業報告制度の概要
感染症定期報告制度の概要
医薬品・医療機器等安全性情報報告制度の概要
WHO 国際医薬品モニタリング制度の概要
副作用・感染症報告制度とMR

6 医薬品等の製造販売後安全管理の基準(GVP)とは
GVPの概要

7 医薬品の製造販売後の調査および試験の実施の基準(GPSP)とは
GPSPの概要

8 医薬品リスク管理計画(RMP)とは
RMPの概要
RMPとMR

前書きなど

「育薬」 ~薬を育てるという考え方~

医薬品をこの世に誕生させる「創薬」に対し、生まれ出た医薬品をしっかり成長させるこ
とを「育薬」と呼びます。
発酵技術や化学合成から始まった医薬品開発は、21世紀に入りコンピュータを使った候補物質の探索技術により長足の進歩を遂げました。遺伝子組換えはもちろんのこと、低分子医薬、抗体医薬など疾患部位へのターゲティング治療を可能とする医薬品が開発されるようになり、治療における薬剤の選択肢は無限に広がってきています。
しかし、創薬の技術が飛躍的に進歩しても、変わらない・変わってはいけないものがあります。
満を持して臨床の現場に送り出された医薬品は、製造販売承認を取得するための治験データを蓄積し終えただけで、いわば「仮免許」の状態にあるといえます。医薬品の効果の反面である副作用など、未知のものを含んだままの状態ともいえるのです。承認後に新たな用法や有効性が発見されたりすることもあります。
「育薬」は、製薬企業のみで行えるものではありません。医療関係者からの情報収集や患者さんの声が重要です。製薬企業とMR、医療関係者とのスムーズな連携と協力があってはじめて成立するものなのです。

承認された医薬品について、「適正使用」に関する最新の情報を途切れることなく提供していくこと。臨床現場での使用経験に基づく薬剤そのものの「使命」を深めていくための情報を収集すること。そして、次の創薬に向けて開発の現場にフィードバックしていくこと。「育薬」とはこれらを同時に行っていくことですが、その意義をあなたが本当に理解するのはもっと先のことかもしれません。
本書には「育薬学」というタイトルがついています。
これからMR になろうと考えるあなたが、本書を通して「薬を育てるという考え方」のスタートラインに立てることを心より願っています。

上記内容は本書刊行時のものです。