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島惑ひ
琉球沖縄のこと
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2013年5月
- 書店発売日
- 2013年5月15日
- 登録日
- 2013年3月18日
- 最終更新日
- 2013年5月15日
紹介
国に惑い、島が惑う。
沖縄は何処へ行くのか。
沖縄を通して、この国の行く末を見つめる!
沖縄が本土に復帰して40年の時が過ぎた。
いったい、私たちにとって、沖縄とは、どのような存在なのか。
そして沖縄と沖縄人にとって、「日本」とは何だったのか。
今日の沖縄の現状を指して、第二次大戦後の沖縄切り捨てに続く、
第3の琉球処分と評する人もいる。
―島津藩の琉球侵略、明治政府の琉球処分[廃藩置県]後に翻弄され、
時代の荒波の中で、不器用に、そして寡欲(かよく)に生きて来た
琉球国の高潔な士族「伊波一族」の末裔たちの生き様を描き出す。
琉球という風土性と文化性が、どのような意味を持っているのか。―
文化の島、平和の島は、何処へ行ったのか。
いま、琉球沖縄、そして沖縄人の尊厳を、
小さき者の声を伝えながら、静かに問い直す!
じぶんたちの「沖縄問題」を考えるために。
目次
序の章 恩納岳〔うんなだき〕
うわぃすーこー(三十三年忌)
しぃーみぃー(清明祭)
第19ゲート
壱の章 かたかしら(欹髻)
ヤマトはわが御主〔うしゅ〕にあらず
荒地をひらく径〔こみち〕
水盤の諍〔いさか〕い
弐の章 士魂の残照
銀簪〔ぎんかんざし〕の誉〔ほまれ〕
松茂良泊手〔まつもらとぅまいでぃー〕
染屋真榮田〔そめやまえだ〕
参の章 貧の闇
国頭〔くにがみ〕銀行
屋取〔やーどぅい〕集落
年季奉公
四の章 琉球の鼓動
南大東島〔みなみだいとうじま〕
二人のウシ
伊豆味かわいぃぐぁー〔可愛い娘〕
三棹の三線〔さんしん〕
伍の章 そして、仏桑花〔あかばな〕の呻〔うめ〕き
はるさー(農業)先生
金武湾〔きんわん〕
自然・平和・人権
信州沖縄塾
終の章 君たちの未来へ
土に埋めた太陽
産土〔うぶすな〕への言付〔ことづ〕け
「国に惑い」、「島が惑う」―後書きにかえて
前書きなど
いま、沖縄と沖縄人(うちなーんちゅ)の尊厳を、
「小さき者」の声を伝えながら、静かに問い返す。
この本の時代背景は、「琉球処分」(1879)から今日現在までである。
非情な歴史に翻弄され続けた、ある琉球士族の末裔たちが
混乱の渦の中で、どのように生きて来たかを描くことで、
あるいは「いまの沖縄」に結びつく姿と沖縄の人びとの心が、
浮き彫りになるのではないかと思い定めて書き始めた。
父祖たちの過去を起点として現在を確かめ、
希望の未来を見出すために。(著者の言葉)
上記内容は本書刊行時のものです。