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「春の小川」はなぜ消えたか 渋谷川にみる都市河川の歴史
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2011年5月
- 書店発売日
- 2011年5月28日
- 登録日
- 2011年5月13日
- 最終更新日
- 2013年10月15日
書評掲載情報
2012-04-29 |
朝日新聞
評者: 陣内秀信(法政大学教授・建築史) |
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紹介
唱歌「春の小川」の舞台であった渋谷川。その渋谷川と支流の跡を、20年かけてみて歩いた著者が、都市河川の問題として徹底調査して、歴史という側面から初めて光を当てた著作。川歩きと街歩きに不可欠の案内書ともなる。写真88枚、図版55、折込地図付きと資料も豊富。
目次
はじめに
第Ⅰ部渋谷川流域の歴史
1 渋谷川を取りまく環境
2 流水の利用によって姿を変える川
1 庭園に利用された川の水源
2 水車を回すための川
3 水田を潤すための川
4 上水・用水から引かれた川
3 宅地化の進展によって姿を変える川
1 水田の消滅によって消える川
2 宅地開発によって変わる流れ
3 道路整備によって変わる流れ
4 広がる排水路
5 住宅地の中に埋没する川
6 水害対策によって姿を変える川
7 「川」から「下水」へ
4 「暗渠」からみた川の変容
1 大正時代からあった暗渠計画 ―郊外下水道計画―
2 暗渠と下水道の関係 ―戦前の暗渠の実態―
3 暗渠によって川の姿はどうなるか
5 戦後の下水道計画と川の実態
1 「東京特別都市計画下水道」と渋谷川
2 昭和30年代前半までの実態 1
3 昭和30年代前半までの実態 2 ―戦災復興土地区画整理地区の場合―
6 オリンピック東京大会の開催と消えた川
1 下水道幹線になった渋谷川上流
2 渋谷川の水はどこに消えたのか
3 「春の小川」が下水道になるとき
7 都市の中小河川とは
第Ⅱ部渋谷川流域を歩く
1 渋谷川流域
1 本流 1 ―開渠区間―
2 本流 2 ―暗渠区間―
3 いもり川
4 三田用水道城分水支流
5 三田用水猿楽分水支流
6 三田用水鉢山分水支流
7 金王八幡宮前支流
8 明治神宮南池支流
9 明治神宮東池支流
10 千駄ヶ谷・代々木支流
2 宇田川流域
1 本流 1 ―下流区間―
2 三田用水神山分水支流
3 神泉支流
4 本流 2 ―上流区間―
5 初台支流
6 河骨川(「春の小川」)
参考文献
あとがき
付録 折込地図「渋谷川とその支流」
前書きなど
いつも大勢の人が行き交う大都市、渋谷。 その街の地下に、川が勢いよく流れているという話を聞いたことがあるだろうか。 事実、若者でにぎわう"キャットストリート"と呼ばれる道の下には、誤って落ちれば流されてしまいかねないほどの大量の水が、山奥の真っ暗な洞窟の中を流れるように、轟々と音を立てながら流れている。
版元から一言
著者は渋谷区生まれ。渋谷区郷土博物館・文学館学芸員約20年をかけて、山の手を流れてきた小川(の跡)を歴史という側面からみて歩き、渋谷川とその支流の姿の変容を通して都市河川の歴史を描いた、渾身の著作。08年に『「春の小川」が流れた町・渋谷ー川が映し出す地域史ー』を企画展示。
上記内容は本書刊行時のものです。