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英国近代郵便の成立 ~19世紀文献集成~  新井潤美(編著) - エディション・シナプス
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英国近代郵便の成立 ~19世紀文献集成~  The Foundations of the Modern Post-Office in Britain; A Collection of the Nineteenth Century Sources

A5判
3000ページ
上製
定価 138,000円+税
ISBN
978-4-902454-87-1
Cコード
C3322
専門 全集・双書 外国歴史
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2015年1月
書店発売日
登録日
2015年7月24日
最終更新日
2015年7月24日
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紹介

17世紀に始まった英国郵便(ロイヤル・メール)は、18世紀後半には郵便馬車による配達が始まり、郵便網も徐々に広がってゆきましたが、その近代化は1830年代にローランド・ヒルが郵便改革をとなえ、全国一律の郵便料金と料金の前納制度を確立、そして世界初の郵便切手(ペニー・ブラック)が創設されたことにより本格的に始まります。鉄道網が発達する19世紀半ばには郵送手段も馬車から鉄道に置き換えられ、街頭に郵便ポストが設置されたことなどもあり取扱い量が飛躍的に増大します。その後郵便小包や郵便為替などサービスも多様化し、英国社会における情報、コミュニケーションや物流の、質、量、スピードのすべてに大きな変革をもたらしました。
本文献集は、これまで資料がまとめられていなかった、この19世紀の英国郵便近代化に関する同時代の主要著作8点を収録する復刻集です。英国郵便史の概説書や、ローランド・ヒルを始め郵便近代化に関わった人物自身による著作を中心に、ヴィクトリア期の英国郵便の実態をできる限り生き生きと伝えてくれる文献を集め、一次史資料集として提供いたします。
郵便改革の影響はヴィクトリア期の人々の生活のすみずみにおよび、19世紀英国の社会経済や生活史の研究には不可避なテーマの一つとなっています。手紙が多用される文学作品の研究でも、郵便の近代化が作り出した新たな社会環境は作品理解のためにも重要な研究対象といえます。本文献集をどうぞ広くご利用ください。

目次

Vol. 1:
Joyce, Herbert
The History of the Post Office from its Establishment down to 1836
London: Richard Bentley & Son, 1893, c.470 pp.

Vol. 2:
Norway, Arthur H.
History of the Post-Office Packet Service between the Years 1793-1815
London: Macmillan & Co., 1895, c.325 pp.

Vol. 3:
Hill, Rowland
Post Office Reform: Its Importance and Practicability
London: Charles Knight, 1837, c.115 pp.

Smyth, Eleanor C.
Sir Rowland Hill: The Story of a Great Reform, Told by His Daughter
London: T. Fisher Unwin, 1907, c.340 pp.

Vol. 4:
Lewins, William
Her Majesty's Mails: History of the Post-Office and an Industrial Account of its Present Condition, 2nd ed.
London: Sampson Low, Marston & Co. 1865, c.355 pp.

Vol. 5:
Hyde, James Wilson
The Royal Mail: Its Curiosities and Romance, 2nd ed.
Edinburgh & London: William Blackwood, 1885, c.405 pp.

Vol. 6:
Tombs, R. C.,
The Bristol Royal Mail, Post, Telegraph and Telephone
Bristol: J. W. Arrowsmith, nd. [c.1899], c.295 pp.

Vol. 7 & 8
Baines, F. E.,
Forty Years at the Post-Office, A Personal Narrative, Volume 1 & 2
London: Richard Bentley & Son, 1895, c.700 pp.

前書きなど

編者より

新井潤美(上智大学)

小説や芝居で「手紙」が果たす役割は大きい。イギリスでは書簡小説が人気があったし、有名な作家の書簡集も多く出版され、読まれている。しかしこれらの手紙がどのようにして、誰の手によって長い距離を運ばれているのか、普段あまり意識したり考えたりすることは少ないかもしれない。危険を冒して、とにかく先を急いで、時には命がけで手紙を届けてきた郵便配達人と、彼らを支える組織。ポスト・ボーイと呼ばれる配達人が馬を走らせた時代から、郵便馬車、鉄道と、スピードはどんどん速くなるが、その危険とロマンは変わることがない。ここに収められている資料は、主に郵便局の関係者による、経験をもとにしたものである。郵便配達のルート、配達距離と料金、郵便局員の給料といった詳細なデータを扱ったものから、郵便にまつわる滑稽なエピソード、まるでパズルのような不可思議な宛名の例などを紹介した読み物、そして郵便船を襲う数々の危険をスリリングに描き上げたものなど、その内容や性質も様々である。資料として有用なだけでなく、読み物としても十分に楽しめる文献集となっている。

著者プロフィール

新井潤美  (アライメグミ)  (編著

上智大学文学部教授

上記内容は本書刊行時のものです。