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文学の闇/近代の「沈黙」
発行:世織書房
縦220mm
446ページ
価格情報なし
- 初版年月日
- 2003年11月
- 登録日
- 2019年6月17日
- 最終更新日
- 2019年6月17日
紹介
本書から照らし出す近代の"闇"と"沈黙"とは、抑圧や隠蔽といった耳慣れた事態から生じたものではない。すぐそこにありながら、そうと意識する機会さえ奪われたまま、傍らに遠ざけたものである。言説の配置やイメージのステロタイプ化によって封印されてきた"闇"と"沈黙"の領域にいま、現代の時空に向けていっせいに光を投げかけ、先鋭的な多くの課題の所在を浮上させる。
目次
1 「沈黙」という主題系(言葉と身体-多和田葉子『聖女伝説』『飛魂』を通して
「探偵小説」が隠蔽するもの-黒岩涙香『無惨』から内田魯庵訳『罪と罰』へ
"美術"と裸体画をめぐる係争-雑誌における裸体画論争・第二幕と"民衆"
色彩の言葉、線の意味-小林秀雄『近代絵画』 ほか)
2 闇/近代の諸相(静かにしなさい、さもないと…-明治一〇年代の都市民権派と演説会
王妃の行方-暗殺事件前後における閔妃の表象
「文」と「近代」-夏目漱石の『文学論』の位相
"国民の声"としての民謡 ほか)
上記内容は本書刊行時のものです。