版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
見上げれば青い空 村上 美保子(著) - イー・ピックス
.
詳細画像 0
【利用可】

書店員向け情報 HELP

書店注文情報

在庫ステータス

在庫あり

取引情報

取引取次: 日キ販
直接取引:なし

出版社への相談

店頭での販促・拡材・イベントのご相談がありましたらお気軽にご連絡ください。

見上げれば青い空 (ミアゲレバアオイソラ) 福島県の北の端・新地町 小さな旅館の女将の東日本大震災体験記 (フクシマケンノキタノハシ・シンチチョウ チイサナリョカンノオカミノヒガシニホンダイシンサイタイケンキ)

社会一般
このエントリーをはてなブックマークに追加
四六判
縦188mm 横128mm 厚さ15mm
重さ 310g
296ページ
並製
価格 1,800円+税
ISBN
978-4-901602-80-8   COPY
ISBN 13
9784901602808   COPY
ISBN 10h
4-901602-80-2   COPY
ISBN 10
4901602802   COPY
出版者記号
901602   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2023年8月1日
書店発売日
登録日
2023年8月8日
最終更新日
2023年8月9日
このエントリーをはてなブックマークに追加

紹介

福島県の北の端・新地町で130年続いた小さな旅館「朝日館」の女将の東日本大震災体験記。
「朝日館」は東日本大震災で大きなダメージを受け再建を断念。被災後女将の美保子は夫とともに仮設住宅に住みながら地域の被災者とともに地域の復興活動や講演活動に従事した。

「十年という時間は重くて長い。
年月が過ぎるにつれ、
どんどん薄れてゆく私の記憶。
今のうちに残っているものを
両手でそっと掬い上げたい。
そしてもう一度、
自分の人生として
抱き締めてみようと思う。」

という前書きの言葉のように、東日本大震災を自分の人生の大切な一部と捉え、それとしっかりと向き合う姿が清々しい。
「真っ赤な口紅」や「一千個のぼた餅」など、随所に書かれている女性ならではの感性や行動が、今後起こるであろう大災害時への大きな参考になるのではないかと思う。

目次

第一章 一千個のぼた餅
避難所で(前書き)
最強妻
非常持ち出し
運、不運
おむすび
探してけろ(探してください)
定年退職
赤色灯
黒い雨
真っ赤な口紅
弁慶の立ち往生
一千個のぼた餅
箱の中
鬼の霍乱、青天の霹靂

第二章 ニューヨーク娘
仮設住宅
ニューヨーク娘
新地の昔話
こころのリハビリ
徳川篤姫様のお屋敷
上海へ
目黒雅叙園で
ダライ・ラマ十四世の教え
狼の天井絵
無念
麻子ちゃんと里子
麻子ちゃんのお父さんから学んだこと
黒子隊

第三章 最後の親孝行
新居
我が家のシンボルツリー
最後の親孝行
エコたわし編み隊の花見
うみみどり
心の復興事業
マイタウンマーケット
新妻かおりさんと東北お遍路プロジェクト
妻の美保子はおっかない
ハワイの焼きそば 新地の姫リンゴ
福島第一原発
見上げれば青い空(あとがきに代えて)

前書きなど

<帯の表から>
固く握っていた拳を開いたら大事なものが残っていた。
忘れない。
忘れてはいけない。

<帯の裏から>
十年という時間は重くて長い。
年月が過ぎるにつれ、
どんどん薄れてゆく私の記憶。
今のうちに残っているものを
両手でそっと掬い上げたい。
そしてもう一度、
自分の人生として
抱き締めてみようと思う。

版元から一言

被災生活の心の機微を女性の視点で書いた貴重な震災体験記。

著者の村上美保子さんは、何処の田舎町にも1人や2人いるような元気印のおばさんだ。130年続いた旅館の女将をしていたこともあり、狭い町の人たちとはみんな知己の間柄。
その町が一瞬にして破壊され、町の住民たちは指定の避難所に避難した。
初めて経験する避難所での様々な苦しみや悲しみの経験は、知己の間柄だからこそ深くて切ない。
そして仮設住宅への集団移転と心の復興への模索。こんな時男たちは瓦礫の片付けや行方不明者の捜索などの仕事があるが、女性たちは女性たちでの戦いがある。ややもすれば落ち込みがちになる仮設住宅の中での生活を盛り上げ、全員が元気に仮設住宅から本設の家へ引っ越すまでの間、みんなが家族のように一体となって暮らす工夫と努力が必要になる。そんなときに必要な存在が美保子さんのような元気印のおばさんたちなのだ。
「重くて辛かった時間を両手でそっと掬い上げ、もう一度、自分の人生として抱き締めてみようと思う」
という言葉がとても心にしみた。

著者プロフィール

村上 美保子  (ムラカミ ミホコ)  (

福島県相馬郡新地町で130年以上続いた旅館「朝日館」の女将。東日本大震災で旅館は残ったものの、大きなダメージを受け再建を断念。被災後は仮設住宅に住みながら地域の人たちとともに地域の復興活動や講演活動に従事した。

上記内容は本書刊行時のものです。