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ケセン語訳新約聖書【ヨハネによる福音書  】 山浦 玄嗣(訳) - イー・ピックス
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ケセン語訳新約聖書【ヨハネによる福音書 】 (ケセンゴ ヤク シンヤク セイショ ヨハネ ニ ヨル フクインショ)

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B5判
縦257mm 横182mm 厚さ27mm
412ページ
箱入り
価格 5,600円+税
ISBN
978-4-901602-07-5   COPY
ISBN 13
9784901602075   COPY
ISBN 10h
4-901602-07-1   COPY
ISBN 10
4901602071   COPY
出版者記号
901602   COPY
Cコード
C0016  
0:一般 0:単行本 16:キリスト教
出版社在庫情報
絶版
初版年月日
2004年5月20日
書店発売日
登録日
2016年6月9日
最終更新日
2019年6月29日
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紹介

自分のふるさとの言葉でふるさとの仲間にイエス・キリストの福音を語りたい。子供の頃からの夢をわたしはいま実行に移します。  
 私は岩手県気仙(けせん)地方に育ちました。この地方ではイエスはヤソと呼ばれています。その教えは江戸時代にはキリシタン邪宗門として忌み嫌われ、第二次世界大戦終結までは国賊として警戒されました。私はそような雰囲気の中で育ち、そのためにつらい目にも遭いました。でも、それはわたしの大好きなふるさとの人々が、ヤソのすばらしさも、彼の魅力も知らないからです。
 わたしはふるさとの仲間にわたしの敬愛するヤソのことを伝えたいと心から願ってきました。でも、かれのことを書いた書物「聖書」は、われわれからは遠く離れた東京の言葉、標準語で書いてあります。われわれはこれを読んで、頭ではひととおりの理解はできますが、残念ながら、それは腹の奥まではとどきません。  われわれ気仙衆にとってケセン語(気仙地方のことば)こそが、ヤソの言葉をわれわれの腹の奥までも響かせる力強いことばです。なんとかしてわれわれのことばに聖書を翻訳したい。これがわたしの幼いころからの夢でした。(序より抜粋)

版元から一言

 ケセン語で聖書を著わすために、山浦さんは先ず「字」を創った。さらには、文法を体系化し「ケセン語の文法書」を書き上げた。
  次に、「ケセン語の辞典」を著した。3万4千語の堂々たる大辞典だ。ケセン語の聖書をつくるという壮大な夢のために、山浦さんはまず「インフラづくり」を徹底的にやったのだ。そしてこのときすでに60歳。夢を抱いてから45年近くの歳月が流れていた。
 しかし、そこからがまたすごい。全く習ったことのないギリシア語を独学で学び聖書を原典から訳しあげたのだ。聖書の原典はギリシア語で書かれている。日本語の聖書からケセン語に訳したのでは「翻訳のねじれ」が生じるため正確に訳すことができないと考えたのだ。
 こうして訳された本に、著者自らの朗読CDを付け、ケセン語訳聖書の第1巻「マタイによる福音書」が出版されたのが2002年11月。以来、NHK教育テレビ「こころの時代」に取り上げられ、また朝日新聞や毎日新聞などの書評欄でも取り上げられ全国的に話題となった。
 2004年4月までに「マタイ」「マルコ」「ルカ」「ヨハネ」と半年おきに4巻の福音書を出版し、2004年4月28日にバチカンにおいて教皇ヨハネ・パウロ二世に謁見。著者自らケセン語訳聖書を献呈する栄誉を得た。
 この仕事は、キリスト教が真に日本の地に土着化するための画期的な仕事となったばかりではなく、方言を用いた文学の最高峰として、日本の文化史の金字塔となる仕事であるとわたしは考えている。

著者プロフィール

山浦 玄嗣  (

1940年、東京市大森区山王生まれ。
生後すぐ母方の故郷岩手県に移住し、大船渡市で育つ。故郷の大船渡市・陸前高田市・住田町・釜石市唐丹町(旧気仙郡)一円に生きている言葉「ケセン語」を体系化し、文法書『ケセン語入門』(共和印刷)や辞典『ケセン語大辞典(上・下)』(無明舎)を編纂。さらには、気仙の人々の心に届くようにと地元の言葉で四福音書を翻訳し『ケセン語訳新約聖書』(イー・ピックス)を出版。『ケセン語訳新約聖書』は2004年4月、特別謁見のなかで教皇ヨハネ・パウロⅡ世に献呈された。
東日本大震災直後の2011年10月には『ガリラヤのイェシュー:日本語訳新約聖書四福音書』を著し、「2012年キリスト教本屋大賞」を受賞。2013年2月には、教皇ベネディクト16世より「バチカン有功十字勲章」を授与された。2014年11月には『ナツェラットの男』(ぷねうま舎)で「第24回ドゥマゴ文学賞」を受章。2016年12月には『ホルケウ英雄伝』(上・下巻)がKADOKAWAから出版された。
郷土の歴史や文化への造詣も深く、詩集『ケセンの詩』(共和印刷)『ヒタカミ黄金伝説』(共和印刷)などの著作がある。
医師・言語学者・詩人・物語作家。

上記内容は本書刊行時のものです。