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ローマの道化師
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2024年12月25日
- 書店発売日
- 2025年4月10日
- 登録日
- 2025年2月4日
- 最終更新日
- 2025年4月4日
紹介
◎ローマで過ごした数か月間、ナウエンが最も影響を受けたのは、バチカンの赤装束の枢機卿でも「赤い旅団」(テロリスト)でもなく、大きな出来事の合間に起きたいくつもの出来事、目立たない奉仕をしている人々でした。その人々を、ローマでよく見かける道化師に例えて語った味わい深い講演集。
◎道化師は、注目を浴びる催し物の合間に登場し、失敗したり、こけたりします。観衆が感嘆の声を挙げる英雄的な演技の緊張の後、私たちに笑顔を取り戻させてくれます。
◎ぎこちなく、こっけいで、不器用で、失敗しますし、バランスも取れません。それでも彼らは私たちの味方です。 道化師たちは涙と微笑みで、私たち皆が人間の弱さを共有している仲間であることを思い出させてくれます。
目次
謝辞
改訂版への序文 スー・モステラーCSJ
はじめに
第1章 独りになることと共同体
第2章 独身でいることと聖なるもの
第3章 祈りと思考
第4章 観想と支援の働き
あとがき
訳者あとがき
前書きなど
この小さな本はローマで生まれました。私は常々、数週間の休暇ではなく、もっと長い期間ローマで生活するのはどんな感じだろうと思っていました。今回、ノース・アメリカン・カレッジのスタッフが私をローマに5か月間招待してくれたため、ついにそれを体験できました。
バチカン市国やヴィットーリオ・エマヌエーレ記念堂を一望する建物に住むことに慣れるまで、しばらく時間がかかりました。サンピエトロ大聖堂での厳粛な儀式とヴェネツィア広場でのデモの熱狂ぶりに慣れるのにも、しばらく時間がかかりました。信心深さと暴力が拮抗するこの街で、くつろげるようになるのにも時間がかかりました。また、サンピエトロ広場の敬虔な礼拝者もナヴォーナ広場のボヘミアンも、同じようにローマ人の生活の一部として当然に思うようになるまでにも、時間がかかりました。
しかし、1か月もすると、その堂々とした建物も、大勢の人々も、センセーショナルな出来事も、目には見えないけれどももっと深く浸透している何かのための、舞台装置に過ぎないように思えてきたのでした。
ローマでの5か月間、私に最も影響を与えたのはバチカンの赤装束の枢機卿たちでも「赤い旅団」[イタリアの極左テロ組織。70年代に政治家や実業家を多く殺害]でもなく、大きな出来事の合間に起こったいくつもの小さな出来事でした。聖エジディオ共同体の学生たちが、小学校の落ちこぼれや高齢者たちと「無駄な」時間を過ごしている姿に出会いました。トラステヴェレの2階の部屋で、なすすべもなく孤立してしまった二人の老女に自分の時間を捧げている、医療宣教団のシスターに出会いました。
夜中に路上で泥酔している人を保護し、ベッドと食べ物を与えている若い男女にも出会いました。障がい者のための共同体を作っている司祭にも会いました。ローマ郊外で、3人の若いアメリカ人と共に、観想共同体を立ち上げた修道士にも会いました。神の神秘に浸りきって、その顔から神の愛を放っている女性にも出会いました。
このように、人生を惜しげもなく他の人々に捧げている多くの聖なる人たちに出会ったのです。そして、ライオン使いや空中ブランコ乗りがまばゆいばかりの妙技で私たちの目を奪うこの「ローマ」という大サーカスにおいて、真実で本物の物語を語っているのは道化師たちではないかと、私はだんだんと悟るようになったのです。
上記内容は本書刊行時のものです。

