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もう一人の昭和維新 歌人将軍・斎藤瀏の二・二六
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2019年2月26日
- 書店発売日
- 2019年2月16日
- 登録日
- 2018年11月22日
- 最終更新日
- 2024年8月27日
紹介
雪が降りしきる昭和11年2月26日――「昭和維新・尊皇斬奸」を旗印に憂国の青年将校たちが蹶起した二・二六事件。
その事件において、「終始一貫青年将校の味方であり、節を変へなかつたただ一人
の人物」こそが齋藤瀏であった。
純粋な青年将校が集まってきたのは、思想でもない、国防理論でもない、さらに言えば愛国精神の温度でもない。ひとえに齋藤瀏の人間のもつ空気ではないだろうか。
逆賊と呼ぶもよし――歌人将軍・斎藤瀏の、もう一つの昭和維新史を辿る。
目次
序章 思へば老齢七十余、焦慮幾度か―2・26事件と斎藤瀏
第一章 宏遠なる志操
第二章 指揮官へのきざはし
第三章 日本の晩鐘が聞こえる
第四章 事件前夜へ
第五章 齋藤瀏と青年将校
第六章 運命の四日間
第七章 獄中の歌
第八章 齋藤瀏の人間觀察
第九章 歌人・齋藤瀏
第十章 短歌鑑賞の技術
第十一章 齋藤史のかがやき
第十二章 敬神尊皇とルサンチマン
最終章 瀏と史の晩年
齋藤瀏略年譜
あとがき
参考文献一覧
前書きなど
二・二六事件は確かに齋藤瀏が深くかかわった事件ではあるが、事実関係よりも彼の立ち居振る舞いに深く惹かれるものがある。蹶起後に取った彼の行動は、神速果敢な武人のそれであった。
齋藤瀏には事件以外で追憶すべき仕事は少なくなく、その横顔や功績はもっと後世に伝えられるべきである。
軍人で歌を詠んだ人は多々あるけれど、軍人であり、そのまま歌人であったという例はほとんどない。兵卒が趣味で和歌を習っているというのではなく、齋藤瀏は〈歌人将軍〉と呼ばれた希有の存在だった。歴史の上で探索するなら鎌倉幕府三代将軍の源実朝を思い浮かべるが、時代も立場も境遇も比肩すべき何かがあるわけではない。
筆者が初めて齋藤瀏の名前を知ったのは、三島由紀夫の「『道義的革命』の論理」の次の一文であった。「この事件に関して終始一貫青年将校の味方であり、節を変へなかつたただ一人の人物齋藤瀏は、予備役少将にすぎなかつた」。最後まで節を持した人という表現が妙に忘れがたくあったのだ。(まえがきより)
上記内容は本書刊行時のものです。