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続・ひめゆりたちの春秋 仲程 昌徳(著/文) - ボーダーインク
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続・ひめゆりたちの春秋 (ゾクヒメユリタチノシュンジュウ)

文芸
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新書判
179ページ
定価 1,600円+税
ISBN
978-4-89982-427-5   COPY
ISBN 13
9784899824275   COPY
ISBN 10h
4-89982-427-0   COPY
ISBN 10
4899824270   COPY
出版者記号
89982   COPY
Cコード
C0095  
0:一般 0:単行本 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2022年6月
書店発売日
登録日
2022年6月3日
最終更新日
2022年6月3日
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紹介

前作『ひめゆりたちの春秋』は1945年3月22日の最後の留送別会までの寄宿舎の生活を追ったものであった。
本書は戦場での解散命令を受けた学徒たちが捕虜になり収容所へ。そして学校を修了して教師になっていくまでのおよそ8ヶ月の歩み。
彼女たちの新しい生活は「信頼」「相手を思いやる心」を胸にして始まった。

本書「あとがき」より
 一九四五年六月一八日、学徒たちは解散命令を受けて壕を脱出。そして避難先で、米軍の捕虜となり、収容所に送り込まれていく。
 一九四六年一月一〇日、沖縄文教学校開学。文教学校開学の知らせを受けて、学徒たちは、各地の収容所から駆けつけて来た。そして、二か月の修学期間を終え、一期生たちは、教師になっていく。
 捕虜になって収容所へ送り込まれてから文教学校を終了して教師になっていくまでおおよそ八か月。一年にも満たない期間である。それは、確かに短いが、その間に起こった出来事は、それこそ、その一つ一つが驚きに満ちた未知との遭遇とでもいえるものであった。
はじめて目の前にしたアメリカ兵にしろ、収容所での生活にしろそうだが、なによりも文教学校での授業がそうだった。女師・一高女時代に教えられたことと、それは全く異なっていたからである。彼女たちは、戸惑うと同時に、その新鮮さに心を奪われていく。
 わずかな期間であったが、彼女たちは、そこで学んだ生き方を胸にして、新しい時代に向かって歩き出したのである。
(中略)
 平和という言葉は、戦時中はいうにおよばず、現今も独善的に使われ随分手あかがついてしまったが、戦場を体験したひめゆりたちが願いをこめて使ったように、洗い直し、まっさらにして、ついでいくためにも。

目次

■目次
はじめに 
1章 収容所のひめゆりたち            
 1 伊良波収容所 
 2 百名収容所 
 3 88野戦病院 
 4 野嵩収容所 
Ⅱ章 ひめゆりたちの再移動            
 1 久志へ 
 2 コザ孤児院へ 
 3 真喜屋へ 
Ⅲ章 収容所の日々                
 1 青空教室の先生たち 
 2 訪問者たち 
 3 遺骨収集 
Ⅳ章 文教学校                  
 1 文教学校へ 
 2 文教学校の日々 
 3 教育実習 
 4 文教学校卒業 
 5 故郷へ 
 6 「第二の人生」へ 
補章 引率教師たちの戦後             
 あとがき    

著者プロフィール

仲程 昌徳  (ナカホド マサノリ)  (著/文

1943年 南洋テニアン島カロリナスに生まれる。
1967年 琉球大学文理学部国語国文学科卒業。
1974年 法政大学大学院人文科学研究科日本文学専攻修士課程修了。
1973年 琉球大学法文学部文学科助手。
1985年 琉球大学教養部教授。
2009年 定年で退職。 
 【主要著書】 『山之口貘―詩とその軌跡』(法政大学出版局)、『沖縄の戦記』(朝日新聞社)、『沖縄近代詩史研究』(新泉社)、『沖縄文学論の方法 』(新泉社)、『伊波月城』(リブロポート)、『新青年たちの文学』(ニライ社)、『アメリカのある風景』(同)、『小説の中の沖縄』(沖縄タイムス社)、『沖縄文学の諸相』(ボーダーインク・以下同)、『宮城聡』、『雑誌とその時代』、『沖縄の投稿者たち』、『もう一つの沖縄文学』、『沖縄文学史粗描』『沖縄文学の一〇〇年』、『ハワイと沖縄』、『南洋群島の沖縄人たち』、『沖縄文学の魅力』『ひめゆりたちの春秋』、『沖縄文学の外延』。

上記内容は本書刊行時のものです。