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人新世の開発原論・農学原論 北野 収(編著) - 農林統計出版
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人新世の開発原論・農学原論 (ヒトシンセイノカイハツゲンロン ノウガクゲンロン) 内発的発展とアグロエコロジー (ナイハツテキハッテントアグロエコロジー)

社会科学
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A5判
272ページ
並製
価格 2,500円+税
ISBN
978-4-89732-463-0   COPY
ISBN 13
9784897324630   COPY
ISBN 10h
4-89732-463-7   COPY
ISBN 10
4897324637   COPY
出版者記号
89732   COPY
Cコード
C3036  
3:専門 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2022年6月
書店発売日
登録日
2022年5月24日
最終更新日
2022年7月7日
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紹介

人新世を生き続けるための二つの原論

人間の生存基盤という視点からの「農学原論」、「世直し」の主体としての人間の主体形 成論による「開発原論」、この二つの原論を北米、フランス、ネパール、モザンビーク、タンザニアなどでの経験をふまえ追及する!政策実践や運動論としての内発的発展論とは距離をおき、「土と人間」の視点から吟味する。

目次

序 章 二十一世紀の開発原論・農学原論について語れば
  1 編者のなかにあり続けた問題意識
  2 三十年前、一九九〇年代に考えていたこと
  3 二〇二〇年代の今、考えていること
  4 チヅ子先生のこと
  5 原論としての開発、原論としての農学を思い出すために
  6 本書のアグロエコロジー観
  7 補足:内発的発展における中間領域と市民・民衆
  8 最後に

第Ⅰ部 あの国、あの人たちは「遅れている」のか
 第一章 モザンビーク農民の生活世界にみる性・生計・裁判
  1 はじめに
  2 調査地概要
  3 能動的な性
  4 リマオの住民の経済的多面性
  5 裁判所にみる「伝統」と「近代」の混在
  6 おわりに
 第二章 ネパールの歴史都市とキー・パースンにみる内発的発展論
    -カトマンズ盆地でのフィールドワークから-
  1 はじめに
  2 外側からの開発
  3 カトマンズ盆地とネパールの歴史都市
  4 都市と人々にみる内発的発展の諸事例
  5 内発的発展の要件との照合とその考察
  6 むすび 
   
第Ⅱ部 農業・市場・社会  
 第三章 貧困軽減と食料安全保障の手段としての有機農業
    -タンザニア・モロゴロ州での農家調査から-
  1 はじめに
  2 調査・解析手法
  3 結果と考察
  4 まとめ
 第四章 日本の有機農業における贈与と脱商品化
  1 はじめに
  2 金子美登の事例
  3 相原農場の事例
  4 欲求の重要性について
  5 むすび
 コラム フランスのアグロエコロジーと有機農業
  1 フランスにおける近年の有機農業の発展
  2 成長戦略としてのアグロエコロジー
  3 社会運動としてのアグロエコロジー
  4 地域食料プロジェクトPAT
  5 成長を越えて 
第五章 農業と社会をつなぐ包摂の場-イタリアの社会的農業-
  1 はじめに
  2 社会的弱者を包摂する農業
  3 ヨーロッパとイタリアの社会的農業
  4 イタリアにおける社会的農業国法の成立
  5 社会的農業に至る二つのルート
  6 社会的農業組合
  7 社会的農業の実践者像
  8 むすび:マウロ・ガレヴィとは誰だったか   

第Ⅲ部 内発的発展と食料主権
 第六章 CSAの実践による越境する持続可能な社会形成
     -イギリスとカナダの現地訪問から-
  1 はじめに
  2 英国におけるCOVID-19下のCSA訪問でみたこと、教えられたこと
  3 過去のCSAおよび関連活動調査から考えたこと
  4 CSAの実際から何が学べるか
 第七章 「本当の幸せ」のための開発と発展を求めて
     -タンザニア地域社会の主体性回復と内発的発展の試み-
  1 はじめに
  2 途上国への開発協力にみる近代化の功罪
  3 タンザニアで試みてきたこと-地域社会の主体性の回復と内発的発展-
  4 水俣、大分からの学び
  5 日本人は大丈夫か
    -人々の本当の幸せを実現するための「開発」と「発展」を求めて
 第八章 時空を超えて越境する小さな農的連帯
     -CSAとフェアトレードのパイオニアたち-
  1 はじめに
  2 トーマス・ライソンと『シビック・アグリカルチャー』
  3 世界初のCSA、東京都世田谷区・大平農園と大平博四
  4 農民教育と国際協力の父、中田正一
  5 越境する協同組合運動とフェアトレード
  6 むすび
   
終 章 人新世に再考する開発原論・農学原論
    -内発的発展論と生命誌論を参考軸として-
  1 改めて開発をめぐる世界の動向を見直す
  2 内発的発展論を振り返る
  3 農学原論・農本主義を振り返る
  4 国際的に注目されるアグロエコロジーとその課題
  5 内発的発展論と近代科学を結ぶ生命誌論
  6 内発的発展論を組み込んだ新しい農学原論・開発原論の可能性
  7 二〇五〇年に向けて考えていくこと

著者プロフィール

北野 収  (キタノ シュウ)  (編著

獨協大学大学院外国語学研究科教授

西川 芳昭  (ニシカワ ヨシアキ)  (編著

龍谷大学大学院経済学研究科教授

上記内容は本書刊行時のものです。