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共生のための社会情報学
- 初版年月日
- 2022年6月
- 書店発売日
- 2022年6月15日
- 登録日
- 2022年5月20日
- 最終更新日
- 2022年6月17日
紹介
社会情報学を基礎から学ぶ
情報というものが,人間の社会的な生活に対してどのような影響を与え,また影響を受け るかということを研究する社会情報学を、そのベースなる理論から出発し、私たちの社会の望ましいあり方を描き出し,そこにおいて情報やメディアが果たす役割を考える。情報学を通して人類の歴史も俯瞰する、刮目の一冊!
目次
第一部 情報とコミュニケーション
第1 章 リアリティと他者
1 .ディープラーニングのディープな悩み
2 .当たり前の世界の可変性
3 .自明性と他者
第2 章 非自然的意味/発話行為/コミュニケーション的行為
1 .非自然的意味(グライス)
2 .発話行為(オースティン)
3 .コミュニケーション的行為(ハーバーマス)
4 .批判の可能性に開かれていること
第3 章 テクストとコンテクスト
1 .学習の階層構造
2 .ダブルバインド理論
3 .ありふれたダブルバインド
1)ゼミで仕掛けられた罠
2)欲望の模倣とダブルバインド
4 .ダブルバインドによるコンテクストの変容
1)治療的ダブルバインド
2)皮肉(アイロニー)とダブルバインド
5 .会話のリフレクシビティとダブルバインド
第4 章 メディアと思考
1 .メディアが違うと,ものの考え方が違ってくるのか?
2 . 声の文化の思考様式
3 .声の文化の特徴
4 .大分水嶺理論
5 .文字とコンテクスト
第5 章 マスメディアがつくる世界
1 .マスメディアは何をしているのか
2 .限定効果説
3 .培養理論
4 .議題設定機能
5 .人間の社会性とマスメディアの影響力
第6 章 メディアコミュニケーションと身体
1 .フレーミングとは何か
2 .メディアコミュニケーションとモード還元主義
3 .ノンバーバル・コミュニケーション
4 .ジェスチャーと言語
5 . 言語は身体的であり,身体は言語的である
第二部 情報と社会の歴史
第7 章 コミュニケーションと社会構造
1 .遠近法と逆遠近法
2 .始原のあふれる社会
3 .生活世界とシステム
4 .人類の歴史を「生活世界-システム」の観点から見る
5 .近代における監視と権力
第8 章 メディアと社会構造
1 .最古の文字は,共同体をつなぐ通信手段として生まれた
2 .声と文字の分離
3 .言文一致と活版印刷
4 .市民的公共性とその変容
5 .マスメディアの近代
6 .マスメディアの二重性
7 .メディアとパーソナルメディアの分裂
第9 章 資本主義社会の形成と変容
1 .経済と人間社会
2 .市場経済の出現
3 .メディアとしての貨幣
4 .資本主義社会の変容
5 .広告と消費社会
6 .消費社会の誕生
第10章 高度消費社会からネットワーク消費社会へ
1 .脱工業社会論
2 .ポスト・フォーディズム
3 .大衆消費社会から高度消費社会へ
4 .IT 革命とネットワーク社会
5 .ネットワーク消費社会のゆくえ
第三部 情報と社会の現在と未来
第11章 メディアコミュニケーションと再帰的近代化
1 .チャットの文体の特徴
2 .伝言ダイヤルにおける会話の特徴
3 .新・言文一致
4 .再帰的近代化とアーキテクチャ
第12章 データベース化する社会
1 .プライバシーと個人情報
2 .データベースと個人情報
3 .個人とは何か
4 .名前のないデータベース
5 .監視vs. 身体
6 .監視に対抗するにはどうするか?
第13章 情報の個人化
1 .個人化する社会
2 .パスワードの悲劇
3 .共有知識のパラドクスとコミュニケーションの外部
4 .2 つの個人化
第14章 ネットワークされた個人主義
1 .日常生活の中のインターネット
2 .弱い紐帯の強さ
3 .閉鎖するネットワーク
4 .民主主義にとっての問題
第15章 ネットワーク社会の未来
1 .情報の消費化と個人化
2 .個人化とネットワークの分化
3 .ネットワーク社会の未来
上記内容は本書刊行時のものです。